倉本聰、幻のオリジナル脚本ドラマ。仲代達矢主演で贈る、力強く美しい人間讃歌。
この脚本を倉本聰が執筆したのは1992年。20年を経て、現代日本への深い示唆に富むドラマが完成しました。文明社会にもてあそばれ、大罪を犯して生きる気力を失った孤独な少年が、祖父とともに生きることの原点を見出す旅に出る-。自らの命を懸けて孫の再生に挑む祖父を演じるのは、名優・仲代達矢。少年・學には新人の高杉真宙を起用。カナダの大自然で厳しいロケを敢行し、「生きるとは何か」を真正面から描いています。
ストーリー
カナダのロッキー山脈を舞台にした、少年と祖父の“命の物語”。
ニューヨーク在住の商社マンを両親に持つ少年、學(高杉真宙)はパソコンだけを友達に、東京でひとり暮らしをしていた。ある日、學は近所に住む少女がパソコンを壊したことに激昂し、誤って殺してしまう。世論の追及を受けた両親は自殺。一切の感情に蓋をするように言葉を発しなくなった學を引き取った元南極越冬隊員の祖父、信一(仲代達矢)は、命を懸け學を人として再生させることを決意し、カナダの険しいロッキー山脈へと旅立った。