映画

一級機密

実際にあった韓国軍の不正をモデルにした、社会派サスペンス。ある真面目な軍人は、上官たちの不正を告発しようと挑む。「イテウォン殺人事件」のホン・ギソン監督の遺作。

冒頭、“実話に基づくフィクション”と掲げる本作。韓国軍の兵器やそれらの部品を購入するセクションの一部の軍人は、大企業と癒着。犠牲者が出る事態に至って、主人公の軍人は不正に関わる上官たちをTVで告発しようと試みるが……。製作費をなかなか捻出できなかったという問題作だが、社会正義を祈る作り手たちの熱意が見る者の胸を打つ。監督は、チャン・グンソクが主演した、やはり社会派映画だった「イテウォン殺人事件」などのホン・ギソン。本作を仕上げている際に心臓まひで急逝し、惜しくも本作が遺作に。