映画

セザンヌと過ごした時間

Ｐ・セザンヌとＥ・ゾラ。片や“近代絵画の父”と称される画家、他方は自然主義文学を代表する文豪となった２人の芸術家の、長年にわたる友情の行く末を見つめた伝記映画。

19世紀半ば、南仏の中学校で初めて出会って以来、親交を結んだセザンヌとゾラ。片や画家、他方は作家の道を目指してお互いに切磋琢磨し、やがて名声を確立する2人だが、いち早く世間に文才を認められ、成功したゾラに対し、その才能をなかなか認められずに不満を募らせ、不遇な歳月を長く強いられたセザンヌ。かくして2人の長年にわたる友情にも次第に亀裂が生じていくさまを、じっくりと描く。ともに現代フランス映画界を代表する才人、2人のギヨームこと、カネ＆ガリエンヌの対照的な個性と演技対決も見もの。