WOWOW ライフ with シネマ

今月のオススメ作品

WOWOW映画担当者イチオシ!

「ノマドランド」 放送記念!
映画界を席巻する女性監督特集

  • ノマドランド

  • ハート・ロッカー

  • ピアノ・レッスン[R15+指定版]

  • ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY

  • 耳に残るは君の歌声

  • キッズ・オールライト

  • ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

WOWOW 映画部
中山結衣

WOWOW映画担当者の特集に込めた想い​


◆映画好き女性として喜べた「ノマドランド」の受賞​

第93回アカデミー賞作品賞・監督賞・主演女優賞を制した「ノマドランド」。テレビ初放送にあわせて今月は、クロエ・ジャオ、キャスリン・ビグロー、グレタ・ガーヴィグなど、映画界を席巻する女性監督作品、8タイトルを特集します。​

クロエ・ジャオ監督による「ノマドランド」。この作品がアカデミー賞作品賞に選ばれたのは、映画好きな女性として、とても喜ばしいニュースでした。ジャオ監督は、中国出身で39歳の女性監督。白人以外の女性として初めてアカデミー監督賞を受賞し、話題となりました。​

映画部の他のメンバーも同じだと思いますが、職業柄か、面白い映画を観たり、ある映画が話題になると、「どんな特集にしたら面白いかな?」と考え始めます。​

そんな風に「ノマドランド」について考えていると、ベルリン国際映画祭が2021年から演技賞において、性別による分類を廃止したのを思い出しました。


◆女性・男性監督の分類は、意味を持たなくなるのかもしれない

ベルリン国際映画祭は従来の「最優秀男優賞」「最優秀女優賞」を廃止。翌年から「最優秀主演賞」と「最優秀助演賞」の新設を発表したのです。

こうした取り組みを見ても、女性/男性監督の分類は、近い将来、意味を持たなくなるのかもしれません。ただ、今の日本では、女性監督の作品を特集し、その多様性を知ることに大きな意義があると思いました。​

「ノマドランド」は、主演のフランシス・マクドーマンドの素晴らしい演技や、アメリカという舞台など、様々な切り口のある作品。車上生活者=現代の“ノマド(遊牧民)”として、生き方の多様性を問う作品です。

年々増していく女性監督の存在感。しかし、いまだ男女間に不均衡が残るとされる映画界。なぜ映画界で女性が活躍するのは難しいのか?この「ノマドランド」放送が、そんなことを考えるきっかけにもなれば幸いです。

クリエイターの想いを知る!

騙し絵の牙

出演:大泉洋/松岡茉優/佐藤浩市/宮沢氷魚​/池田エライザ
監督:吉田大八

WOWOW「マンスリー・シネマセッション」で監督とプロデューサーが語る!​
個性豊かなキャスティングの経緯。吉田大八監督「人間の顔が好き」

作品に携わったクリエイターをゲストに迎え、制作秘話を語る、WOWOWオンデマンド配信番組「マンスリー・シネマセッション」。

今月のゲストは、大泉洋を主人公として当て書きされた小説「騙し絵の牙」を映画化した、吉田大八監督と新垣弘隆プロデューサー。個性豊かなキャストや監督のこだわりを語ります。​


◆大泉さんをはじめとした豪華キャスト

癖の強いキャラクターばかり登場する本作。大泉洋、松岡茉優、宮沢氷魚、池田エライザ、國村隼と、若手からベテランまで豪華キャストが勢ぞろい。その配役の経緯とは。

――キャスティングの経緯を教えてください。

新垣:小説の時点から“大泉洋に最後騙される”というキャッチコピーがあったんです。映画の時には結末が見えるより、どうなるんだろうという期待感を持たせたかった。​

だから大泉さん以外のキャラクターも、大御所含めてバラエティに富んだキャスティングをしました。後は、出版業界の話なのでスーツを着ているだけじゃない、色々な人が蠢(うごめ)いている雰囲気は意識しました。​

吉田:松岡茉優さんは、ここまで様々な映画・ドラマでの活躍を拝見して、機会があればと思っていました。今回、原作に比べると少し松岡さん演じる高野の年齢を少し下げたんですよね。下げたことで松岡さんに頼めそうな役になったので、受けていただきました。​


◆ 大切なのは俳優の顔

「桐島、部活やめるってよ」など数々のヒット作を生み出した、吉田監督のこだわりにも迫ります。

――映像や脚本、役者など様々な要素がある中で最も重視することは?

吉田:俳優の顔ですね。人間の顔が一番好きなんですよ、僕は。顔のために体があると思ってるぐらい。

物語を通して顔を認識するわけだから、あらゆるすべての要素が顔のためにある。魅力的な俳優の顔を見るために、自分はこの仕事をしています。​

MC:新垣さんから見て、現場での監督と役者の接し方とかどう映りましたか?

新垣:現場での監督は、役者さんに対して、非常にフラットに接していた印象です。特にチューニングという言葉をよく使われていたのが印象に残っていて、微調整を丁寧にされている。一つのシーンだけにフォーカスするのではなく、フラットな目線で各キャラクターの表情をチューニングしていて、すごいなと思いました。

他にも脚本作りの過程や演出術など、ここでしか聞けないエピソードの数々が満載。「騙し絵の牙」トークセッション全編は、WOWOWオンデマンドでご覧ください。

もう一度みよう!​

華麗なるギャツビー(2013)

出演:レオナルド・ディカプリオ/トビー・マグワイア/キャリー・マリガン/ジョエル・エドガートン

◆空虚な現代だからこそ、今みたい名作「華麗なるギャツビー」

あの名作が、10月WOWOWオンデマンドに帰ってくる。2013年公開、レオナルド・ディカプリオ主演で再映画化された、『華麗なるギャツビー』。

原作は、1925年刊行のF・スコット・フィッツジェラルド著による小説「The Great Gatsby」。1974年にはロバート・レッドフォード主演で映画化され、アカデミー賞で衣装デザイン賞と編曲賞を受賞しました。この名作を「ロミオ+ジュリエット」のバズ・ラーマン監督&レオナルド・ディカプリオ主演コンビでリメイク。

本作も第86回アカデミー賞で衣装デザイン賞と美術賞を獲得しています。

時代を越えて愛される名作。それだけに、魅力を感じる部分も人それぞれでしょう。まず衣装の美しさは、誰もが認めるところ。パーティに人々の華麗なドレス、豪邸の室内装飾、アクセサリー。どれをとってもため息が出る美しさ。

加えて個人的には、乗っている車が“半端なく”カッコいい。アメリカ伝説の高級車、デューセンバーグが中盤で繰り広げるカーレースは、造形美・映像美だけでも一見の価値ありです。


◆貫き通した唯一の信念

そして、今この映画をみるべき理由として挙げたいのが、主人公の“真実の愛”に生きる姿。空虚なSNSが蔓延する現代に、愛を貫くギャツビーの生き様は、とても重要に思えます。

毎晩のように豪華絢爛な“ばえる”パーティを繰り返すギャツビー。しかし、それらは全てある目的のために仕組んだもの。手にした財産より、彼が手に入れたかった真実とは。

ギャツビーの人間としての深い魅力に気付き、主人公が記す一言。そこには、大きな重みがあります。

見栄や虚栄心がはびこる世界で、ギャツビーが貫き通した信念。今こそ大切にすべきものが詰まったこの作品を、ぜひご覧ください。

オンデマンド限定作品をみよう!

日本が誇るジャパニーズホラーを特集

日本が誇るジャパニーズホラーを特集​

  • リング

  • リング2

  • リング0~バースデイ~

  • らせん

  • 貞子3D〔2D版〕

  • 貞子3D2〔2D版〕

  • 貞子

  • 着信アリ

  • 着信アリ2

  • 着信アリFinal

オンデマンドでみよう!「リング」「着信アリ」Jホラーさきがけ作品から学ぶ、日本人の恐怖の変遷 ​

10月のWOWOWオンデマンドは、Jホラー・ブーム最初期のレジェンド作品10本をお届け。ヒットシリーズ「リング」「らせん」に、「着信アリ」3部作など配信限定でお送りします。


◆不動の地位を獲得した日本生まれの「貞子」

清水崇監督の「呪怨」、黒沢清監督「CURE」…。ジャパニーズホラーの火付け役と謳われる数々の作品たち。その中でも圧倒的人気を誇るのが、1998年に公開された中田秀夫監督「リング」です。

Jホラー界カリスマ、”最恐の怨霊”貞子。彼女の怨念が念写された「呪いのビデオテープ」を描き、斬新な結末へ導く本作は、同時公開の「らせん」と共に大ヒット。配給収入は10億円を記録。以降「リング2」「リング0 バースデイ」と、続編製作に発展しました。

一度は完結した「リング」シリーズ。ただ、その後ハリウッドでは「ザ・リング」「ザ・リング2」「ザ・リング/リバ々ス」と、リメイク版が続ー公開。

そして日本でも、第一作目から約10年。再び貞子が”3D立体映像”として蘇ったのは、2012年のことでした。


◆日本人の恐怖の象徴は、どう変わってきたか​

シリーズ初の3D立体映画「貞子3D」では、呪いのビデオが「呪いの動画」に進化。貞子はテレビだけでなく、スマホにパソコン…。液晶画面さえあれば、出現可能になったのです。

作品内ではさらに、「異形の貞子」と呼ばれる大量貞子に、石原さとみ演じる鮎川茜が鉄パイプで立ち向かうアクションシーンも。よりエンタメ性が強調された本作は、貞子の新しい解釈を生みました。

そして「リング」公開から約20年。2019年公開の「貞子」では中田秀夫が監督としてシリーズ復帰!ホラー界注目の「心霊ユーチューバー」をストーリーに組み込むなど、新境地に挑戦しています。

その他、00年代を代表するJホラー「着信アリ」シリーズ3作品も特集。携帯電話への死の予告電話通り、不可解な死を遂げていく本シリーズ。

じつは原作が、秋元康なのもポイントです。時代にあわせて生息地を変えてきた貞子に、死をもたらす携帯電話。その変遷をたどれば、日本人の恐怖の象徴がどう変わってきたのか、感じられることでしょう。