全米オープンテニス2011
大会第15日
男子シングルス決勝
アーサー・アッシュ
(セルビア)
(スペイン)
解説:柳 恵誌郎 実況:河路 直樹
大会終盤の雨で、4年連続で月曜日に持ち越されたフィナーレ。大会前からの予想通りのトップ2対決になった。対戦成績はナダルが16勝12敗でリードしているが、周知の通り、今年はここまでに5度、いずれも決勝で対戦し、ジョコビッチがすべて勝利をおさめている。グランドスラムだけを見ると、昨年の全米決勝を含め6度顔を合わせ、今年のウィンブルドンで初めてジョコビッチが勝った。
ナダルの武器は強烈なスピンを生み出す左利きのフォアハンド。フェデラーに対しては、バックサイドに跳ね上がるショットが有効に機能して王座を奪ったが、ジョコビッチはバックハンドに弱点がない。左右前後への速い動きで防御しながら左右どこからでもカウンター攻撃を仕掛け、しかもその打球は、今シーズン63勝2敗という高い勝率が生んだ自信をバネにラインをきわどく突いてくる。ティプサレビッチとの準々決勝は7-6、6-7という競った展開でも、内容的には相手を一方的に振り回して消耗させていた。準決勝のフェデラー戦のファイナルセット、相手のマッチポイントで飛び出したリターンエースは、ただのラッキー・ショットではない。今シーズンの勝利の積み重ねに他ならない。
ナダルとしては、どうしても宿敵を倒しジョコビッチ時代への歯止めをかけたいだろう。準決勝のフェデラーのように、第1セットを辛抱強く戦ってリズムをつかませないのが第一。そのためには、ナダルのファーストサーブの出来、不出来が大きなカギになるだろう。マレーとの準決勝では、第4セットのファーストサーブが平均時速185キロで確率78パーセントだった。このサーブが第1セットから出れば、ジョコビッチの自信にもジワジワとヒビを入れることができるかもしれない。最後に笑うのは誰か? その顔が来シーズンの主役になるはずだ。











