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Column コラム

杉山愛 オリジナルコラム「愛's EYE」

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杉山愛 オリジナルコラム「愛's EYE」

第303回 負傷でツアー離脱の西岡良仁選手に

2017/05/10

ケガも悪いことではなかった、と言えるような時間にしてほしいですね

 前回取り上げた尾崎里紗選手とともに、シーズン序盤戦で素晴らしい活躍を見せたのが西岡選手です。体格には恵まれていませんが、その中でフルに自分の良さを出して、また、その良さを把握したうえで戦っている姿は、見るものに勇気を与えます。
 私自身、体格には恵まれていなかったので、190センチ近くもある選手には、どうしても苦手意識というか、あのパワーに対抗するのは厳しいなと思いながら戦っていました。西岡選手にもそう感じる時期があったのではないかと思うのですが、それを乗り越え、体格やパワーで上回る選手から勝利をもぎ取っています。これは日常の努力と、自分を信じる力の強さのたまものだと思います。

 今年、彼が破ったのはそうそうたるメンツです。体の大きさが倍くらいあるんじゃないか(笑)というカルロビッチや、トップ20選手のベルディヒやソック。ワウリンカにももう少しでした。そんな相手のサーブやストロークにも押されていません。こういうテニスができるんだという驚きと衝撃、そして、立派だなという感動と、見ていていろいろな感情がわき上がりました。
 これだけのメンバーを、続けざまに破っているのが今の実力をあらわしています。ひとつアップセットを演じても、その次の試合への気持ちの持っていき方は難しいものです。ところが彼は、淡々と自分のプレーに徹して、勝ってしまう、これは、好プレーがたまたまではなく本当の実力になっていないとできないことだと思います。

 相手を圧倒するワンショットを持たない選手は、頭脳やフットワーク、タイミング、相手の心理を読み解く力など、何かプラスアルファで戦っていかなくてはなりません。西岡選手はそれができているからこその活躍です。こうした戦い方は、あとから身につけようと思ってもなかなかできることではなく、小さい頃から磨いていく感覚だと思います。しかも、練習ではなく試合の中で身につけていくものです。特に相手の気持ちを読む力、試合の流れを読む力というのは、簡単に身につくことではなく、もともと持っているものにも左右されるので、そこは彼の才能でしょう。

 変わってきたのは気持ちの部分でしょうね。彼の自分を信じる力、自信は、根拠のないものではないと思います。ジュニア時代からの積み重ねでテニスがよくなって、自信を得て、さらにビッグウィンをもぎ取って、「よし、これでいくぞ」「このテニスだったら通用する」という確信を得たように思います。
 選手にはいろいろなタイプがいて、相手によってアジャストしなければいけないし、常に同じプレーをさせてもらえないのがテニスの難しさです。でも今の彼は、核になる自分のテニスが、このレベルでも通用するという確信を得たように思います。

 残念ながら、マイアミの大会でじん帯断裂の大ケガを負い、長くツアーから離れることになりました。ただ、私にはこれは決して悪いことではないような気がします。
 私自身はケガの少ない選手でしたが、捻挫でツアーを離れ、復帰したときは、以前の自分とは少し違うというか、気持ちの変化を感じました。プレーできるってこんなにありがたいものなのか、と初心に戻れたような気がしたのです。これは選手にとって意外に重要なことだと思います。ですから、ケガは決してマイナスだけではないと思います。

 もちろん、西岡選手は上り調子の時のケガでしたから、私も「えーっ」と自分のことのようにショックを受けましたが、それでも、彼だったら、あとで振り返ったときに「悪いことではなかったです」と言いそうな気がしてなりません。
 彼のSNSを見ても、淡々としていますよね。起きてしまったことを受け入れて、もう前を向いているな、という感じがします。リハビリは長い道のりですが、「悪いことではなかった」と思えるような時間にしてほしいと思います。自分のテニスに確信を持った矢先でしたが、そのイメージを持ちつつ、復帰後は、そこに戻るのではなく、さらにその先を見すえてほしいと思っています。


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杉山 愛

杉山 愛
生年月日:1975年7月5日
出身:神奈川県
主な戦績:
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位
国際公式戦勝利数:シングルス492勝 ダブルス566勝
WTAツアー:シングルス優勝回数6回
ダブルス優勝回数38回
グランドスラムダブルス最高成績:全豪準優勝(2009年)、ウィンブルドン優勝(2003年)、全仏優勝(2003年)、全米優勝(2000年)
公式戦通算試合数:1772試合(シングルスとダブルス)
グランドスラム連続出場の歴代2位記録(62大会・女子1位)を持つ。

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