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Column コラム

杉山愛 オリジナルコラム「愛's EYE」

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杉山愛 オリジナルコラム「愛's EYE」

第223回 東レPPOで活躍したベリンダ・ベンチッチ選手をクローズアップ

2015/10/19

■展開の早さ、駆け引きの巧みさはマルチナ・ヒンギスばり

 この秋、東京・有明の「ジャパン・テニス・ウイークス」で日本のファンに強い印象を残した選手の一人が、東レ パン・パシフィックオープン準優勝のベリンダ・ベンチッチ(スイス)でした。

 8月には自己最高ランキング12位をマークしました。才能を持った選手ですから、いつか来るだろうなという予感はありました。ただ、もう少し時間がかかりそうな雰囲気だったので、この活躍は「急に来たな」という印象です。こんなに早く、しかもここまで活躍するとは、というのが正直なところです。

 どことなく、同じスイスのマルチナ・ヒンギスに似たプレースタイルの持ち主です(ちなみに、ヒンギスの母親メラニー・モリターさんがパートタイムで彼女のコーチをつとめています)。ヒンギスにさらにパワーをつけたようなタイプと言っていいかもしれません。

 ビッグショットがあるわけではないのに成功しているという意味では、東レPPOの決勝で対戦したアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)と似たタイプです。頭脳プレーが持ち味で、ボールをとらえるタイミングの早さや、スマートな配球で勝負します。

 大きな特徴はダウンザラインへの早い展開です。また、チャンスを逃さずコートの中に入っていくタイミングが絶妙で、このあたりが特にヒンギスに似ていると感じます。

 下位の選手はチャンスをチャンスととらえられず、中に入りきれなかったり、ダウンザラインに展開できずにまた普通にラリーしてしまうようなことが多いのですが、ベンチッチは、ここというときに一歩、中に入って、ダウンザラインに展開することができます。また、プレッシャーをかけるためにネットに出たり。そのタイミング、駆け引きが上手なのです。そこが彼女の賢さだなと感じます。また、前に入る入り方とか、フットワークの使い方とかはヒンギスそのものです。

 見た目はそうでもないのに、対戦しているといつの間にかどんどん相手のペースにはまってしまうというか、そういう怖さを感じる選手だと思います。パワーヒッターではないので、見ていると、なんでこんなに強いのかな? と思うかもしれません。でも、やっているほうは嫌なんじゃないかなと。いつの間にか振られていたり、自分がナイスショットを打ったのに、もっといいカウンターが返ってきたり。

 対戦していて不思議な感覚になるというか、「あらあら?」といううちに巻き込まれてしまうというか飲み込まれてしまう感じなのかもしれません。また、ボレーもうまくなっているし、技術自体が上がっているのを感じます。

 課題を挙げるなら、メンタル面のコントロールでしょうか。流れが悪くなると、ポイント間の時間がどんどん短くなっていきます。自分の流れのときは気持ちよくできているのですが、悪い流れになると急いでしまうというか、「はい次」「はい次」という感じでボールガールにボールを求めたり。そういうのは、若いなと感じるところですね。

 本当はそこで一度落ち着いて、例えばマリア・シャラポワ(ロシア)選手のように自分のルーティンに徹するといいのです。ラグビーの五郎丸歩さんのルーティンが有名になりましたが、テニスでもトップ選手はどんな状況でも“自分の時間”“自分の流れ”にするためのルーティンワークを持っています。彼女もそこをうまくコントロールできるようになると、もっと安定して自分のパフォーマンスを出せるようになると思います。

 東レPPOでも、その前の全米オープンでの土居美咲選手との試合でも、試合中に感情をあらわにする場面がありました。あんなにエモーショナルになってしまう印象はなかったのですが、もともと気持ちの強さ、モチベーションの高さがあって、それがうまくコントロールできないことがあるのでしょう。

 涙をこぼしてしまうくらい気持ちを揺さぶられ、うまくいかないと落ち込んだり、ガーッと怒りがこみ上げたり。処理しきれないくらいの感情の高ぶりがあるのだと思います。そこも若さというか、まだ伸びしろのある部分ですね。

 よく言えば、それだけ燃えるものがあるということです。選手で一番よくないのは気持ちがフラットになってしまうこと。そういう意味では、モチベーションの高さ、気持ちの熱さが彼女の起爆剤になっているんだなというのを感じます。

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杉山 愛

杉山 愛
生年月日:1975年7月5日
出身:神奈川県
主な戦績:
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位
国際公式戦勝利数:シングルス492勝 ダブルス566勝
WTAツアー:シングルス優勝回数6回
ダブルス優勝回数38回
グランドスラムダブルス最高成績:全豪準優勝(2009年)、ウィンブルドン優勝(2003年)、全仏優勝(2003年)、全米優勝(2000年)
公式戦通算試合数:1772試合(シングルスとダブルス)
グランドスラム連続出場の歴代2位記録(62大会・女子1位)を持つ。

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