25th

WOWOW

PC版

ご加入はこちら

WOWOW TENNIS ONLINE

※お申し込みいただいた情報やお手続きの状況により15分程度でご視聴いただけない場合があります。BS-9chに合わせてお待ちいただいてもご視聴いただけない場合は、お電話にてお問い合せください。

Column コラム

杉山愛 オリジナルコラム「愛's EYE」

Column コラム

杉山愛 オリジナルコラム「愛's EYE」

第220回 ネットを挟んで試合終了の握手、会話の内容は?

2015/09/25

■力を出し尽くした爽快感の中で互いに相手を称えます

 読者の方から「ネットを挟んで試合終了の握手をしますが、あのとき選手はどんな話をしているのですか?」というご質問がありました。

 お互いに持てるものを出しきって、いい試合をしたとき、選手は「今日のあなたのプレー、素晴らしかった」と互いに称えます。たとえ負けた試合でも、自分が出しきったと思えれば、心の底から「ナイスプレーだったわね」と声を掛けます。「え? 本当に?」と意外に思う方もいるかもしれませんが、実際にそういうことが行われています。

 勝った方にも負けた方にも“出し尽くした”という爽快感があれば、それが自然と会話を生むのだと思います。相手の肩や背中に手を置く姿を見ても「よくやったね」とか「おつかれ!」みたいな気持ちが込められているのが読みとれます。選手が本音で称え合うのは、見ていてすがすがしい光景です。

 ランキング上位の選手に接戦すると、「よく頑張ったわね」という感じで称えてくれるのですが、これはうれしい反面、複雑な気持ちです。こちらはチャレンジャーだから、そう言ってくれると認めてもらえた感じがしてうれしいのは確かです。でも、「勝てたのに!」という気持ちもどこかにあるからです。接戦に満足するだけでは終われない、というのが選手の本心。それがあるから次につながるのです。

 選手同士の挨拶がすむと審判との握手です。大体、勝ったほうがゆとりがあるので、「先にどうぞ」みたいな感じで順番を譲る傾向がありますね。

 一方で、お互いに思うようなプレーができなくて不完全燃焼の試合になってしまうと、会話がなかったり、挨拶の言葉が短くなったりということがあります。

 私は対戦相手に皮肉めいたことを言われたことがあります。もう時効なので書いてしまいますが、ある大会で相手のリードを挽回して勝ったとき、対戦相手は「あなたに運があっただけよ」と。これにはびっくりして、気の利いた切り返しもできませんでした。もちろんこれは、きわめて珍しいケースです。

 握手自体、極端に短いこともありますね。これは、プレー以外のところで、例えばラインジャッジのことで審判ともめるとか、相手のポイント間の間合いが長くて集中を乱されたり、といったことで気持ちよくプレーできず、不完全燃焼になったようなときに起こりがちです。後味が悪いと、どうしても気持ちよく握手できないというのはあるかもしれません。

 ただ、これは勝負だし、みんな必死で、その1勝をもぎとるために厳しいトレーニングをしてきているので、そこに懸ける思いの熱さがそういうことに至ってしまうのだと思います。仕方がないことだと思いますね。

 テニスは他の競技と比べても気持ちと気持ちのぶつかり合いの要素が強く、しかも相手をリスペクトする気持ちが強いスポーツだと私は思っています。だからこそ、ツアーを回っていると--対戦するときは敵同士ですが、仲間意識も生まれるし、精神と精神のぶつかり合いが互いのリスペクトを生むのだと思います。

 勝っても負けても、このライバルがいるからこそ自分はここでやる価値がある、チャレンジしがいがある、と選手は自然に思えるのです。握手の姿からも、そのことが感じ取れるような気がします。

 また、どれだけ相手をリスペクトできるか、そういう気持ちを持って握手ができるかというのが、選手の充実度として顕著にあらわれるように思います。そういう意味では、テニスは精神的に大人になることを求められるスポーツなのです。

 私は2000年にWTAツアーのスポーツマンシップ賞を受賞しました。これは選手が相互に、だれが一番スポーツマンシップを持っているかというのを選んで投票するものです。普段、戦っている仲間から選ばれるのはすごく光栄でした。

 実はその年は私にとって一番苦しいシーズンだったのですが、その中で賞をもらえたことは誇りです。苦しい試合が多くても、相手を称える気持ちで握手できることは多かったのかなと思います。


「愛’s EYE」コラムテーマ募集中!
杉山愛さんに語ってもらいたい、こんな事を聞いてみたいテーマを、
コラムをご覧の皆様より大募集中!たくさんのご応募をお待ちしております!

応募はこちら
https://eq.wowow.co.jp/enq/ai_eye/

好評連載中の杉山愛オリジナルコラム「愛’s EYE」が、書き下ろしを加え書籍化!!
購入はこちらから>>

杉山 愛

杉山 愛
生年月日:1975年7月5日
出身:神奈川県
主な戦績:
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位
国際公式戦勝利数:シングルス492勝 ダブルス566勝
WTAツアー:シングルス優勝回数6回
ダブルス優勝回数38回
グランドスラムダブルス最高成績:全豪準優勝(2009年)、ウィンブルドン優勝(2003年)、全仏優勝(2003年)、全米優勝(2000年)
公式戦通算試合数:1772試合(シングルスとダブルス)
グランドスラム連続出場の歴代2位記録(62大会・女子1位)を持つ。

新規ご加入はこちら e割 加入料なし!カンタン・おトク!
あなたも、お友達も視聴料1カ月無料
WOWOW iPadサービス
  • WOWOWテニス2017シーズン イメージソング 『TROPHY』 INABA / SALAS
  • 目指せ!サービスエース
  • 錦織圭公式サイト KEI NISHIKORI.COM
  • 大坂なおみ公式サイト
  • 国枝慎吾公式サイト
  • 奈良くるみ公式サイト Powered by TENNIS DAILY
  • クルム伊達公子公式サイト Powered by TENNIS DAILY
  • wowshop 新発売 大人気キャラクター テニス太郎 ぬいぐるみ・マスコット(ストラップ付き)
  • wowshop 全豪オフィシャルグッズ販売中