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TOP > ニュース > 世界のどことも違うフランスのスタイルに憧れた少年時代 2015年の経験を糧に、ワールドカップを戦える選手をひとりでも多く育てたい

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2017.06.02:インタビュー

世界のどことも違うフランスのスタイルに憧れた少年時代
2015年の経験を糧に、ワールドカップを戦える選手をひとりでも多く育てたい

沢木敬介監督インタビュー<ラグビー世界挑戦の系譜>

昨年のラグビートップリーグと日本選手権の2冠を達成したのがサントリーサンゴリアス。その指揮を執ったのは沢木敬介監督だ。沢木監督と言えば、ファンの間では「エディーの右腕」として知られる。サントリーで2010~2011年度に日本選手権を連覇、そして日本代表では2015年ワールドカップでの躍進。エディー・ジョーンズの率いたチームの栄光には、参謀役としての沢木さんの存在があった。ポスト・エディーの日本ラグビーを引っ張るリーダーの一人、沢木さんは、世界のラグビーをどのように見詰めてラグビー観を養い、これから何を目指しているのか――。

――沢木さんは、いつ頃から海外ラグビーをご覧になっていますか?

小学2年からラグビーを始めたんですが、小学生の頃からテレビで外国のラグビーの放送があれば見てました。当時は5カ国対抗(現シックス・ネーションズ)を民放で放送していたんです。

――当時、好きだった選手や注目していたチームは誰かいましたか?

やっぱりセルジュ・ブランコです(フランス代表FB/フルバック、93キャップ)。当時はフランスが強くて、まずブランコ。あと、イングランドだったらWTB(ウイング)のアンダーウッド兄弟、CTB(センター)のウィル・カーリング、スコットランドだったらバックスのヘイスティングス兄弟やFL(フランカー)のジョン・ジェフリーとか。スーパースターがいっぱいいた時代でしたからね。

僕の育った秋田ではラグビーが人気あったから、みんなテレビで外国のラグビーを見て、次の練習の日はみんな早起きしてグラウンドに来て、外国のスター選手のプレーをマネしてました。

好きな選手はいっぱいいましたね。その中で、面白いラグビーをするなあと思ったのはフランスとスコットランドですね。特にフランスは、今はフランスリーグにいろんな国の選手が入っているけれど、昔はフランスならではの個性がハッキリしていましたね。ラグビーのトレンドに左右されない、自分たちのスタイルを貫くところ、個々のタレントの特性を活かす、個性的で自由なラグビーという印象がありますね。ブランコだけでなく、CTBのフィリップ・セラやSO(スタンドオフ)のディディエ・カンベラベロとか、見ていて楽しい選手はたくさんいました。

今のフランスリーグではフランス人じゃないコーチも増えてきたし、世界のトレンドのラグビーをやっているチームもあるけれど、その一方で昔からのフランスらしさが残っているチームも多い。コンタクトの激しさとか、スクラムへのこだわりとかにそういうものを感じるし、フランスには、世界のどことも違う個性を感じます。バックスは全員スピードがあって、ごちゃごちゃしたムーブはせずに深いラインから走り込んで、シンプルに勝負する。そこから、個々のナチュラルな能力を活かした、決まり事じゃないラグビーが生まれるんですね。

――沢木さんは2015年ワールドカップまで、エディー・ジョーンズHCの参謀役として日本代表のコーチングスタッフに入っていましたね。エディーさんと仕事をするのはどんな時間でしたか?

ハードでしたよ(笑)。すべてにおいて準備すること、仕事に対する姿勢とか、すべてが勉強になりました。エディーだけではなく、他のコーチングスタッフもすごくプロフェッショナルだったし、エディーが求めるレベルも高い。すごく勉強になったし、良い刺激になりました。

――選手は毎朝5時半からの早朝練習が有名でした。

僕らも4時半には起きて準備していました。前の晩、寝るのは11時過ぎくらいでしたね。ハードでしたけど、僕だけじゃないですから(笑)。むしろ慣れてしまえば、自分の担当する部分をしっかり準備すればいいと分かる。準備していれば、エディーに何を聞かれても、要求されても、しっかりこたえられる。してないとカミナリが落ちるんですが(笑)。準備の大事さを学んだ時間でしたね。

沢木敬介氏インタビュー

――そのエディーさんは、いまはイングランド代表のヘッドコーチです。沢木さんはエディーさんのところへ研修に行かれたんですよね。

シックス・ネーションズのフランス戦とウェールズ戦のときに行って、テストマッチに向けた準備を見せてもらいました。指導法は日本代表のときと同じような部分もありましたが、イングランドと日本ではラグビーのカルチャーも違いますからね。システムは同じだけど、カルチャーにあった指導法をしているなと感じました。たとえば、日本でやっていたような朝練はやらない。そのかわりにトレーニングの負荷は日本時代よりもハード。選手たちの練習に取り組む態度も良かったですね。

イングランドの選手は全員がプロ選手で、準備の段階からプロフェッショナルな姿勢で取り組んでいる。だから与えられたメニューの強度を一切落とさないし、むしろ上げてしまうことも多い。コーチが心配して『強度を落とせ』ということもあります。強くなる秘訣はそこにあると思いました。日本の場合、コーチがトレーニング中に選手に『もっと激しく』と要求することもありますが。

――その視察はサントリーの指導にどう反映させていますか。

イングランドでは『抑えろ』といっても、選手たちが自然に100%の力でコンタクトしていたりする。ほっとくと、どんどん激しくなるんですが(笑)。僕はサントリーでは『全力で行け!』と言っています。練習の強度が自然に激しくなっていくのは悪いことじゃないし、『練習は常に100%でやるもの』と思っていれば、心身ともそれにあわせた準備をするし、そうできていればケガもしない。ケガをするときは準備不足の時が多いんですよ。相手が100%の力で来ると覚悟していれば、十分準備できますから。

――前回のワールドカップをスタッフとして経験したことを、これからどう活かしていきたいと考えていますか。

前回のワールドカップで3勝を経験した選手、スタッフは、その経験をさらに進化させて、それを次の世代に伝えていくことが大切だと思いますね。特に伝えていかなければいけないのは、インターナショナルのラグビーはどんなものなのか。他のラグビーとはどのように違うのか、そこで勝つのはどれだけ難しいことなのか。どんなメンタルが必要なのか。そういうことだと思う。やってみないと分からないことはいっぱいあるし、実際、あれだけやって、あれだけの結果を出しても目標だったベスト8には行けなかったわけですから。

もちろん、あのときのエディーのやり方だけが正しかったとは思いません。違うやり方はあると思うし、選手の能力を最大限に引き出すための、ジェイミー(ジョセフHC)にはジェイミーのやり方があるでしょう。

沢木敬介氏インタビュー

――2019年のワールドカップにはどう関わりたいと思っていますか。

まあ、ワールドカップが自分の国で開かれるなんて、一生で一度しかないでしょうからね。何らかの形で携われたらいいなとは思うけれど、自分にできるのは、まず自分のチームをしっかり強くすること。結果を出してチームのレベルアップを図って、サントリーから日本代表に一人でも多くの選手を送り込みたいと思っています。

――実際に経験して、ワールドカップでは何が求められるのでしょうか。

ワールドカップは普通のテストマッチとも全然違います。何が違うかと言ったら、まずフィジカルの激しさ。コリジョン(衝突)の強度が他の試合とは全然違う。やはり、4年間かけてこの舞台を目指してきた思いの深さがあるだけ、激しさはすごくなる。

それとラグビーの理解度の高さ。これはどのチームのコーチングスタッフからも選手からも感じたことです。ラグビー知識、理解度が高くて、ゲームの流れを読む力にも隙がない。リーダーのデシジョンメークも速いし、間違いがないし、それを素早く伝える能力がある。すると結局、シンプルなプレーの精度、それを落とさずに反復し続ける能力。勝負はそういうところで決まることになる。

昨季の日本選手権決勝(サントリー15-10パナソニック)は、サントリーが勝ったけどトライがなくて『つまらなかった』とか言う人もいるけれど、僕からしたらすごくレベルの高い試合だったと思う。ワールドカップみたいといったら言い過ぎかもしれないけれど、テストマッチみたいな試合だった。お互いに隙がなくて、シンプルなことを徹底してやりきれた試合だった。トップリーグでああいう試合がやれるようになれば、日本のレベルももっともっと上がると思いますね。

そのためにも、練習から強度を上げていく。単に激しくやるとかいうんじゃなく、ゲームで起きるようなシチュエーションを作って練習する、ゲームと同じようなプレッシャーをかけて練習する、ゲームと同じスピードで走りながら判断していく…そういうことを心掛けていきたいと思っています。

沢木敬介(さわき・けいすけ)

1975年4月12日、秋田県男鹿市生まれ。42歳。
男鹿市立船川第一小2年でラグビーを始める。秋田経法大附高から日大を経てサントリーへ。現役時代のポジションは主にセンター、スタンドオフ。日大時代の1996年、同学年の大畑大介らとともに学生日本代表に選ばれ、学生ワールドカップで世界8強入り。1998年日本代表入りし、ワールドカップアジア予選の中華台北戦で初キャップ。2006年ワールドカップアジア予選の韓国戦までキャップ7。
2009年度で現役を引退し、2010年からエディー・ジョーンズ監督のもとサントリーのアシスタントコーチ。2013~2014年U20日本代表ヘッドコーチ、2015年日本代表コーチングコーディネーターとしてワールドカップ3勝1敗の好成績に貢献。2016年サントリー監督に就任し、シーズン17戦全勝でトップリーグと日本選手権の2冠を達成した。

◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆

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