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2017.04.13:インタビュー

ラグビー中継は同じピッチに立って試合をする感覚で観戦しています
フランスリーグはホーム&アウェーの2度対戦するところが魅力ですね

小野澤宏時インタビュー<ラグビー世界挑戦の系譜>

日本ラグビーの最前線で世界と戦い続けてきた選手の一人が小野澤宏時さんだ。2000年に日本代表デビューを飾り、3度のワールドカップに出場、3大会連続でトライを決めるなど、通算81キャップ、テストマッチ通算55トライ。トップリーグでも歴代最多の109トライをあげてきたトライゲッター。世界と勝負してきた小野澤さんならではの海外ラグビー観戦法とは?

―小野澤さんにとって、海外ラグビーとの出会いはどういうものでしたか。

僕にとっては、日本代表に選ばれて海外に出たときに、現地のテレビで見ることが始まりでしたね。子どもの頃は、今ほど外国のラグビーが放送されていなかったし。

―いろいろな方が、外国のラグビーを自分のプレーの手本にしたり、教材にしたりしたという話をされているんですが、小野澤さんの場合は?

僕の場合、手本というよりは、同じピッチに立って対戦しているイメージですね。『オレだったらこうしてるのに』とか『ここではこうコールしてれば』とか、一人実況しながら見ています。妻に『楽しそうだね』と言われて『うん、楽しいよ』と答えてます(笑)

小野澤宏時氏インタビュー

―試合に入り込むときは、どちらのチーム側に立ってという法則はあるのですか。

いや……時間帯、点差、それまでの勝敗や順位とか、いろいろありますからね。でも、どっちかというと追う側、もうちょっとで逆転できる、という側に立つことが多いかな。どちらにしても、なり切って見る。試合の中に入り込んで見るんです。みんなそうでしょ。違うんですか?(笑)

―たとえば、今年のシックス・ネーションズなんて、どんな立場から見ていたのですか?

やっぱりイングランドが中心でしたよね。エディー・ジョーンズがどういうラグビーをするのか、それに対して周りのチームは、どんな前後のストーリーを持って臨むのか。どういう試合をしたいのか、どこで勝負しようとするのか。そういうことを戦力分析して見ていました。『オレだったらこうするのに』とか言いながら(笑)

―今年のシックス・ネーションズを見ていて注目したところ、気になったところ、勉強になったところなどありましたか。

今年、気になっていたのはキックの使い方ですね。どのチームも、単純にエリアを取るんじゃなく、目線を切れるキックを多用していた。ハイボールやロングキックなら、次にボールの争奪が発生するエリアと時間は見えるんですが、どちらに弾むか分からないチップキックとか、どちらもボールを保持しない時間がゲームの中で増えている。その状況を意図的に作っているんですね。ボールをキープするとか、キックで地域を進めるというだけでなく、お互いにボールを持たない状況でどう相手にプレッシャーをかけるかがトレンドになっていると思います。僕もテレビで試合を見ながら『ここにプレッシャーをかけよう』とか『FB(フルバック)をここに立たせておこう』とか言いながら、バーチャルに対戦しています。

だから生放送でもあえて録画して、少し遅れて追っかけ再生で試合を見るんですよ。それなら、自分の気になったところで止めて、自分でリプレイできるじゃないですか。みんなそうしてるんじゃないのかな(笑)。スポーツ観戦って、そういうところが一番楽しいじゃないですか。

―他の競技を見るときも同じ感覚ですか?

ラグビーを見るときは、一緒になって対戦してますけど、サッカーを見るときは違いますね。ラグビーは前にパスしちゃいけないけれど、サッカーは360度どこにでもパスを出せる。そういう条件のもとで、ディフェンス側はどうターンオーバーしようとするのか、そういうところから何かを吸収したいと思って見ています。他競技を見るときの方が、学ぼうという意識が強いと思いますね。特にサッカーに関しては、サッカーのトレンドが数年遅れてラグビーに入ってくる傾向があります。先ほど触れた、ポゼッション(ボール保持)をせずに相手にプレッシャーをかけるのもその一例です。ボールを持っていない側が、再獲得のためにどんなフォーメーションを取るのか、どう動くのか、そういうところに興味を持って見ています。

―ラグビーに話を戻すと、フランスリーグTOP14はどのようにご覧になっていますか。

シーズンが長くて、全チームとホーム&アウェーで2回対戦するところが面白さですよね。プレシーズンが短くて、シーズンの初めは全然仕上がっていない。何を強みにしようとしているのかが見えなかったり、前年までの戦い方をそのまま使っているところもある。だけど、2回目の対戦の時には全然違うチームになっている。やっぱりシーズンは長くやる方がいいな、チームの成長が見えるし、面白いなと思いますね。日本ラグビーでもやってほしいな。

―五郎丸選手のフランス挑戦についてはどう見てらっしゃいますか。

僕はコメントする立場じゃないけど、フランスリーグTOP14が放送されるようになったり、すごくいい影響が出ていますよね。何より、フランスリーグというレベルの高い場に日本の選手がいて、チャレンジしているということ自体がいい。日本人って、そういう人を応援するのが好きですもんね。僕もテレビの前で家族と一緒に『頑張れ!ゴローマル!』とか叫んで見ていますし。五郎丸が出ないときは『なーんだ』と言って見なかったりもするんですが(笑)

小野澤宏時氏インタビュー

―小野澤さん自身も外国でやりたい気持ちはあるのですか。

ありますよ。トップリーグは昨季(2016年度)でキヤノンを退団したので、今のところ一線を退いたことになっていますが、プレーしたい気持ちは今も強いです。団体競技なので、自分が『やりたい』と言って続けられるものではないですが、逆に言うと、『やらせてほしい』と飛び込んでいけばプレーさせてもらえる大らかさもラグビーには、特に外国には残っている。機会があったら、日本語の通じない、できれば英語も通じないような外国でラグビーをしてみたいです。

小野澤宏時(おのざわ・ひろとき)

1978年3月29日、静岡県生まれ。39歳。静岡聖光学院中1年でラグビーを始め、静岡聖光学院高、中大を経て2000年サントリーへ。2014年からキヤノンイーグルスに移籍し、2016年度で退団。
日本代表には2001年のウェールズ戦で初キャップ。2013年のフィジー戦で、日本初の80キャップを達成した。
ワールドカップには2003年、2007年、2011年と3大会出場。テストマッチ通算トライ55は世界歴代5位。トップリーグ通算109トライ(2016年度終了時点)は歴代最多。180cm、86kg。2016年度でキヤノンを退団した。現在、日体大大学院に通う傍ら、静岡産業大非常勤講師も務めている。

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