【大西将太郎コラム#4】記憶に残る対戦者たち

  • 2017/11/17

写真左より、マア・ノヌー、ネマニ・ナドロ(GettyImages)

写真左より、マア・ノヌー、ネマニ・ナドロ(GettyImages)

こんにちは、大西将太郎です。
現役を引退して2年、解説をする試合に友達や対戦したことのある選手が出場していると、なんだか嬉しい気持ちになるし、コメントにも熱が入る。しかし、まだどこかに羨ましい気持ちも残るのは、まだまだプレーしたい気持ちの裏返しなのかもしれない。
それはさておき、僕はキャリアが長かったこともあり、対戦したことのある選手は多い方だと思う。今回は、かつて日本でもプレーし、現在はフランスリーグTOP14で活躍している2選手を取り上げ、彼らとの思い出を少し書いてみたい。

まず頭に浮かぶのは、オールブラックスで不動のセンターとして活躍し、二度の世界一を経験したマア・ノヌーだ。現在はRCトゥーロンでプレーをしている。ノヌーの持ち味といえば、多くの人が激しい突破、強靭なタックルをイメージされると思うのだが、僕が対戦して一番に驚いたのは、パスが長くて早いうえに正確だということ。突破を警戒するあまり彼に集中していると、長くて早いパスを出されるので、ディフェンスをずらせなくなり、次の選手にタックルにいくのが間に合わなくなってしまう。激しい突破だけでなく、正確なパスも出すことができるからこそ、世界最高クラスのCTBと呼ばれるのだと思う。

彼とは、2007年に開催されたワールドラグビーパシフィック・ネーションズカップの日本代表対ジュニアオールブラックス戦が初めての対戦だった。この時の来日メンバーは、その年に開催されるワールドカップメンバーの最終選考も兼ねていたので、非常に強力な布陣だった思い出がある。その後、彼が2011年にトップリーグのリコーブラックラムズに加入して再度対戦することになるのだが、この試合のエピソードは今でも忘れられない思い出だ。つい先日、テストマッチでも似たようなシーンがあった。ザ・ラグビーチャンピオンシップ、オーストラリアと南アフリカの一戦で物議となった、タックル時の「髪の毛引っ張り事件」だ。

皆さんもご存知のように、ノヌーはドレッドヘアーの長髪なのだが、試合中、彼がアタックを仕掛けてきた時に僕が抜かれそうになり、たまたま僕の手が髪の毛に掛かってしまった。おかげで抜かれることはなかったが、そのプレーの後、彼は僕に対して激しい口調で激高してきた。僕もわざとではなかったし、若かったので「髪の毛をつかまれるのが嫌なら散髪屋に行け!!」と言い返した。そこから試合終了までお互い激しくコンタクトを繰り返し、バトルを繰り広げた。しかし、試合が終わるとノーサイド。お互い歩み寄り、握手をして仲直りした思い出は今でも忘れられない。昨年、WOWOWの取材でフランス、トゥーロンへ行った時、この話をしようと試合後にミックスゾーンで待っていたが、ノヌーは別の出口から出て行ってしまい出来なかった。また今度どこかで会えたならその時にしてみようと思う。

写真左より、マア・ノヌー、ネマニ・ナドロ(GettyImages)


そしてもう一人、忘れてはいけないのがネマニ・ナドロだ。2011年~2015年までトップリーグのNECグリーンロケッツでプレーし、現在はモンペリエに所属している。日本でも人気があり、トップリーグでは、2度のトライ王に輝くなど活躍した選手だ。その後、スーパーラグビーでもトライ王に輝く。また、今シーズンのTOP14でもトライを重ねているため、もし、トライ王に輝くことになると世界のリーグ3つでトライ王に輝くことになる。僕の知る限りでは、世界のラグビー主要リーグ3つでトライ王に輝く初めての選手だと思う。

ナドロはトライを獲る能力と嗅覚を兼ね備えている。しかし、それだけではなく大きな体からは想像もつかない器用な部分も多く、キッカーとしても優れている。そして、大きな体と長い手を使ってオフロードパスと言われる、タックルをさせてからパスすることもうまいのでトライをとるだけでなく、アシストも多い選手なのだ。

彼が来日した年、北海道での夏合宿で行われた練習試合で大活躍し、強烈なインパクトを受けた。その後のトップリーグでも何度も対戦しては大きな体に弾き飛ばされた。しかし、見た目とは違い、フレンドリーで陽気な性格なのですぐに仲良くなれた。今でもSNSやメールなどで連絡をすることもある。そんな時には、まだ覚えている日本語で「ラーメン食べたい」と言ってくる。かわいいところがある。彼には是非TOP14でもトライ王に輝いてほしいと願う。今シーズン、ここまでチームも好調なので、可能性は充分あると思う。

このように、今までたくさんの選手と対戦し、仲良くなって友達ができた。それら、全てが僕にとってはかけがえのない財産だ。今、ラグビーを頑張ってプレーしている人も、今後ラグビーを始めようと思っている子供たちも、ラグビーを通じて、どんどんと世界中に友達を作り、多様な価値観に触れてほしいと思う。

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