レギュラーシーズンに球団記録の67勝を挙げながら、ウェスタンカンファレンス準決勝でオクラホマシティ・サンダーに2勝4敗でアップセットされたサンアントニオ・スパーズについて、米『CBSスポーツ』のウェブサイトがオフシーズンの動向を予想している。

　同サイトによると、スパーズのグレッグ・ポポビッチHCは現地13日、変化が必要であると認めたもよう。引退の可能性があるティム・ダンカンとマヌ・ジノビリの去就に関わらず、チームは戦力のアップグレードを望んでいる。

優先事項1：再び大物フリーエージェント（FA）を狙う

　昨年の移籍市場でビッグマンのラマーカス・オルドリッジの獲得に成功したスパーズ。今年はサンダーのケビン・デュラントを狙う可能性があるとの臆測が3月から報じられている。デュラント獲得は夢物語のようだが、せめて交渉のテーブルにつかせる努力はするべきだろう。

　スパーズは、先発ポイントガードのトニー・パーカーよりも5歳若い、メンフィス・グリズリーズのマイク・コンリーも狙うとみられている。コンリーは残留の意向を明言しているが、現時点でグリズリーズはHCが決まっておらず、優勝を狙えるチームでもない。一方のスパーズは安定性と、現在と将来にわたりより良いロースターをコンリーに約束することができる。

　さらに同サイトは、アトランタ・ホークスのアル・ホーフォードを狙う可能性を指摘。ホーフォードは、かつてポポビッチHCのアシスタントコーチを務めていたマイク・ブーデンホルザーHCの下、スパーズのシステムで成功を収めている。もし、獲得が実現すれば、オルドリッジ、ホーフォード、カワイ・レナードのリーグ最強のフロントコートの“ビッグスリー”が誕生することになる。

優先事項2：選手層を厚くする

　レギュラーシーズン中はリーグで最も層の厚いチームの一つに見えていたが、プレーオフではベンチメンバーが期待通りに活躍せず。ウェスタンカンファレンス準決勝では、スティーブン・アダムズ、アンドレ・ロバーソン、ディオン・ウェイターズ、エネス・カンターらサンダーのロールプレーヤーに圧倒されてしまった。

　オルドリッジ獲得の代償として、コリー・ジョセフ、マルコ・ベリネリ、アーロン・ベインズをFAとして流出したのが響いた。チームは既存のベンチメンバーの成長を期待しながらも、移籍市場で助っ人を探す必要がある。同サイトでは、バスケットIQが高く、2つのポジションをこなせるスパーズ好みの選手として、コートニー・リー、マービン・ウィリアムズ、ルオル・デン、ジャレッド・ダドリー、ランス・トーマスの名前を挙げている。

優先事項3：さらなる若返り

　長年、運動能力の低さを克服してきたスパーズは、24歳のレナードが台頭したものの、サンダーのように若くてスピードのあるチームの前では、たびたび弱点を露呈させられてきた。

　スパーズは全体29位のドラフト指名権を獲得することになるが、どの選手が指名されても1〜2年はベンチからの出場となる可能性が高い。『CBSスポーツ』では、理想の若手の補強としてケント・ベイズモア、アレン・クラブを挙げている。しかし、より現実的な選択肢としてロバート・コビントン、ドワイト・パウエル、タイラー・ジョンソン、モーリス・ハークレスの名前を挙げている。

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