NBA選手会は現地12日、ヒューストン・ロケッツの本拠地トヨタセンターで、現役を引退した元選手に向けて人間ドックを提供。心臓検査も含めたリーグ初の試みに、約25名が参加した。米スポーツ専門ケーブル局『ESPN』のウェブサイトが報じている。

　NBAでは今年9月、NBA歴代屈指のダンカーとして活躍したダリル・ドーキンス氏（享年58歳）、殿堂入りのモーゼス・マローン氏（享年60歳）が心疾患により死去。同サイトによると、夏に行われた選手会のミーティングでも、引退選手に心臓検査などの健康診断を推奨する重要性を説く声が高まっていた。

　そして、マローン氏とドーキンス氏の死が人間ドック開催を後押しし、この日トヨタセンターで医師による病歴、血圧、心電図、心エコー検査などが行われた。参加者の中には、昨年亡くなった故コードウェル・ジョーンズ氏（元セブンティシクサーズほか）の弟で、1980年代にロケッツでプレーしたメジャー・ジョーンズ氏、ミルウォーキー・バックスなどに所属したハーベイ・キャッチングス氏らの姿があったという。

『ESPN』によれば、NBAでは2000年以降、50名を超える元選手が心臓に関わる疾患で亡くなっているとのこと。また、NBAコミッショナーのアダム・シルバー氏と、選手会事務局長のミシェル・ロバーツ氏も、かねてより心臓検査の提供を重要課題の一つにあげていた。

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