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クリッパーズ売却、NBA理事会で承認投票へ
2014-06-01

 オーナーのドナルド・スターリング氏が、黒人への人種差別発言でリーグ永久追放処分を受けたロサンゼルス・クリッパーズについて、NBAは現地30日、元マイクロソフト社最高経営責任者スティーブ・パルマー氏へ20億ドル(約2034億円)で売却することを認めた。理事会による承認投票を経て取引成立となる。来週に予定されていたスターリング氏のオーナー権剥奪に向けた公聴会は中止となった。

 NBAは同日、リーグとシェリーさん、スターリング・ファミリー・トラストは「ロサンゼルス・クリッパーズの所有を巡る論争を解決した」と発表。「合意の下、クリッパーズはスティーブ・バルマー氏に売却される。ただし、NBA理事会による承認を得る必要がある。これによりNBAは、スターリング家のチーム所有権剥奪を求める訴えを取り下げる」と述べた。

 また、シェリーさんとスターリング・ファミリー・トラストは「NBAを訴えないことと、スターリング氏を含む他者がNBAを訴えた場合の損害を補償することに合意」したという。

 チームのオーナー権の半分を所有し、スターリング・ファミリー・トラストを管理しているというシェリーさんが、バルマー氏と球団の売却交渉を行っていた。情報筋は、80歳のスターリング氏は2人の神経科医から認知症と診断され、共同管財人としての業務執行能力を剥奪されており、シェリーさんが家族の資産を受け継いだと語っている。

 一方スターリング氏側は、憲法上の権利侵害と契約違反、独占禁止法違反があったとしてリーグに対し10億ドル(約1017億円)の損害賠償を求め提訴。またスターリング氏の弁護士は「ドナルド・スターリング氏の思考能力が欠如しているという主張はばかげている」と述べた。しかし、同氏の状態についての詳細は語られなかった。(STATS-AP)

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