オーナー追放のクリッパーズがウォリアーズに快勝、カンファレンス準決勝進出に王手
現地29日、プレーオフ1回戦（7回戦制）の試合が各地で行われ、ウェスタン・カンファレンス第3シードのロサンゼルス・クリッパーズは、ホームで第6シードのゴールデンステイト・ウォリアーズに113対103で快勝。“聖域”に帰ってきたチームは3勝2敗とし、オーナーのドナルド・スターリング氏が球団を買収した1981年以降では3度目の1回戦突破に王手をかけた。
試合の数時間前、NBAコミッショナーのアダム・シルバー氏は、人種差別的発言をしたスターリング氏に対し、リーグからの永久追放と罰金250万ドル（約2億6000万円）の処分を発表。さらにNBAのオーナーに対して、同氏に球団売却を強制するよう求めた。
この決定を受け地元ファンは、ウォーミングアップでコートに登場したクリッパーズの選手たちをスタンディングオベーションで歓迎。2日前の第4戦では、ウォーミングアップ中にTシャツを裏表に着てロゴを隠すなど、スターリング氏への無言の抗議に出た選手たちだが、この日は普段どおりにルーティーンをこなした。
クリッパーズは、第3Q終盤に69対70とウォリアーズに逆転を許したが、クリス・ポールが2本のスリーポイントシュートを決め第3Qを5点リードで終了。第4Qは最初の6分間にブレイク・グリフィンが8得点を挙げてリードを広げた。
デアンドレ・ジョーダンがプレーオフ自己最多の25得点、18リバウンド、ポールが20得点、グリフィンは18得点をマークした。
ポールは「これでみんなの気持ちが落ち着いたと思う。この数日間はつらい日が続いたが、僕らはその困難を乗り越えているところだ」と語った。
試合終了のブザーが鳴る直前にベンチの選手たちとハイタッチをして喜びを爆発させたドック・リバースHCは「選手たちは偉大だよ。この数日間の出来事で疲労がたまっていたと思うが、彼らはとても強い心を持っていた。誇りに思うよ」と語った。
敗れたウォリアーズはクレイ・トンプソンが21得点、デイビッド・リーとアンドレ・イグダーラがともに18得点をマーク。ステファン・カリーはスリーポイントシュート4本を含む17得点と、同選手にしては平凡な成績だった。
第6戦はウォリアーズ本拠地で1日に行われる。
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