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NBAは現地29日、人種差別的発言で物議を醸していたロサンゼルス・クリッパーズのオーナー、ドナルド・スターリング氏(80)への制裁を発表。NBAコミッショナーのアダム・シルバー氏は、最も重い処罰を速やかに科すとし、その他のチームのオーナーに対しては、スターリング氏に球団売却を強いる投票に賛成票を投じることを求めた。
スターリング氏への処分は、リーグからの永久追放と、リーグ規約で最高額となる罰金250万ドル(約2億6000万円)。他の29球団のオーナーの4分の3の同意が得られれば、スターリング氏に対し、同氏が1981年から所有する球団の売却を強制できる。
NBAのオーナーらは、米国スポーツ史上最も重い処分の一つとなったシルバー氏の決定を、ほぼ全会一致で支持。2月のコミッショナー就任から最初の大きな困難を乗り越えたシルバー氏は、記者会見で「我々は一致団結し、スターリング氏の見解を非難する。NBAは、同氏の考え方を許容することはできない」と述べた。
選手らも、シルバー氏の迅速な対応を歓迎。選手会の担当者よれば、リーグの処分にスターリング氏への球団売却要求が含まれなった場合、選手たちは同日のゴールデンステイト・ウォリアーズ対クリッパーズ戦など、プレーオフ3試合のボイコットを考えていたという。
今回の事の発端は、米芸能サイト「TMZ」にリークされた録音テープ。スターリング氏とされる男性は、ガールフレンドがマジック・ジョンソン氏などと撮った写真をネットに投稿したことを責め、人種差別的な発言を行った。スポンサー企業からは撤退を警告され、批判はファンからホワイトハウスにまで及ぶなど、大きな波紋を呼んでいた。(STATS-AP)