PO1回戦第3戦プレビュー／シリーズの舞台を移し6チームが激突
NBAでは現地24日、プレーオフ1回戦（7回戦制）の3試合が行われる。以下は各試合のプレビュー。
【ウェスタン・カンファレンス】
■オクラホマシティ・サンダー（第2シード）対メンフィス・グリズリーズ（第7シード）
グリズリーズは延長戦の末に第2戦でサンダーを下し、シリーズを1勝1敗のタイに戻した。第3戦の舞台は、レギュラーシーズンを球団記録の14連勝で締めくくった本拠地フェデックス・フォーラム。圧倒的な強さを誇るホームで、シリーズリードを狙う。
敵地で1勝を挙げホームコートアドバンテージを奪ったグリズリーズだが、ガードのマイク・コンリーは、プレッシャーはさらに大きくなったとコメント。「相手はロードに強いチームなだけに、対戦は厳しいものになるだろう」とサンダーへの警戒心を強めている。
第3戦で敵地に乗り込むサンダーは、今季のロード戦の成績が25勝16敗でリーグトップ。主砲のケビン・デュラントは「誰もが会場に来て、同じTシャツを着て、タオルを振り回す。それがプレーオフだ。完全アウェイの雰囲気になることは、経験から分かっている」と、冷静に語った。
実際、グリズリーズ本拠地でのプレーオフ過去5戦でサンダーが勝ったのは、2011年カンファレンス準決勝の1戦のみ。しかも、再々延長を制する大接戦の末の勝利だった。昨季のカンファレンス準決勝では2戦とも敗れており、今シリーズの1勝に期待がかかっている。
【イースタン・カンファレンス】
■インディアナ・ペイサーズ（第1シード）対アトランタ・ホークス（第8シード）
レギュラーシーズン後半から精彩を欠いたプレーが続くペイサーズは、第2戦の後半に突然の復調。第1シードらしいプレーを取り戻し、シリーズを1勝1敗のイーブンに戻した。第3戦の舞台は、相性の悪いホークスの本拠地。スランプからの脱却を証明するため、苦手とする場所で勝利を挙げ、優位を保つ必要に迫られている。
アトランタへ出発する前に取材に応じたフランク・ヴォーゲルHCは「まさにそのとおり」だとコメント。「我々はこの勢いを保たなくてはならない」と自らに言い聞かすように繰り返した。
2006年以降、アトランタの本拠地フィリップス・アリーナでは13連敗を喫するなど、挙げた白星はわずかに2つ。しかし、ヴォーゲルHCは昨季プレーオフも含め、過去3戦では2勝を挙げていることを指摘。「プレシーズンゲームも含めれば、ここ4戦で3勝している」と指摘し、苦手意識はないとしている。
一方のホークスは、敵地で勝利しホームコートアドバンテージを奪うという、今シリーズでの最初の目標をすでに達成。しかし第2戦では、ポール・ジョージに5本のスリーポイントシュートを含む27得点、ジョージ・ヒルには後半に15得点を許した。マイク・ブデンホルツァーHCは「我々の課題は、相手により難しいシュートを打たせること、イージーショットを打たせないことだ」と第3戦に向けた意気込みを語った。
【ウェスタン・カンファレンス】
■ロサンゼルス・クリッパーズ（第3シード）対ゴールデンステイト・ウォリアーズ（第6シード）
アウェーでの最初の2戦で貴重な1勝を挙げ、シリーズを1勝1敗のイーブンとしたウォリアーズ。第3戦ではリーグ有数の熱狂的なファンの声援を後押しに、優位に立ちたいところだ。
マーク・ジャクソンHCは現地23日、オラクル・アリーナのスコアラーテーブルに座り、金色のTシャツを着たファンで埋め尽くされた第3戦の会場の様子を思い浮かべながら「最高のムードになるだろうね」とコメント。「そうは言っても、ファンのみんなが守備や得点をするわけではないし、フリースローを決めるわけでもない。それは我々のやるべき仕事だ」とし、ホームだからこそより一層気持ちを引き締めた。
実際、ウォリアーズが上位シードのクリッパーズを相手に再びアップセットを起こすには、ホームコートのメリット以上に、自分たちのゲームを再発見することが必要となる。
クリッパーズは第1戦、ブレイク・グリフィンがファウルトラブルに陥り16得点にとどまったが、第2戦ではわずか30分間の出場でプレーオフ自己ベストの35得点と爆発。138対98の記録的大差でウォリアーズを下した。
また第2戦では、ウォリアーズの26ターンオーバーを誘い、エースのステファン・カリーのシュートをシャットダウン。肋骨骨折のウォリアーズのセンター、アンドリュー・ボガットの不在につけ込み、試合を圧倒した。
グリフィンは「自分たちらしいプレーをし、これまでやってきたことをやれば、成功すると分かった。自分たちは自由にプレーをしたときにいいプレーができる、だからそれを目指そうと思う」と第3戦に向けてのプランを語った。（STATS-AP）
