あなたの知らないシモンズ6つの真実

  • 2017/12/07

ベンジャミン・デイビッド・シモンズ

ミルウォーキー・バックスのヤニス・アテトクンボ、ニューヨーク・ニックスのクリスタプス・ポルジンギス、ミネソタ・ティンバーウルブスのカール・アンソニー・タウンズ。
もはやNBAファンには馴染みの名前ばかりだが、現役最強と謳われるレブロン・ジェームズを筆頭とする黄金の2003年ドラフト組が、未だにスター性を欠く事無くプレーし続けているとは言え、世代交替の波が確実に迫っている。
その中でも今回はレブロン自ら自分の後継者と認めている節があるフィラデルフィア・セブンティシクサーズのルーキー、ベン・シモンズに迫りたいと思う。

まずは基本中の基本をおさらいしておこう。
本名ベンジャミン・デイビッド・シモンズは1996年7月20日オーストラリアはメルボルン生まれの21歳。2016年ドラフト1位指名を受け、アンドリュー・ボーガット、カイリー・アービング以来3人目のメルボルン生れのドラフト全体1位指名選手となった。

NBAキャリアに備えて高校からアメリカに移住していたベンは、オーストラリアでプロバスケットボール選手キャリアを過ごしたニューヨーク出身の父を持ち、まさに道筋通りにNBAまで上り詰めたと言っても良い。
しかし、いよいよ待望のデビューかと思われた2016年9月末に、右足の捻挫と同時に骨折もしてしまう。年々高い順位で新人を指名しながら怪我での離脱が続いたことを知るファンからは「シクサーズは呪われているのか?」と声が漏れるほどだった。

初見では全治3-4ヶ月とされた怪我だったが結局球団は16-17シーズン、ベンの全休をアナウンス。お披露目は2017-18シーズンへと持ち越されたのであった…

2017年のドラフトは豊作とされ、サマーリーグ直後や、NBA開幕直前まで、新人の話題と言えば、マーケル・フルツ、ロンゾ・ボール、ジェイソン・テイタムの名前ばかりを聞いた気がする。

しかし、開幕から1ヶ月弱。もはや今季の新人王はベン・シモンズと断言して良い。
(NBAでは本来ルーキーとして過ごすシーズンを1試合もしていなければ、翌シーズン新人王受賞の権利を有する。過去にクリッパーズのブレイク・グリフィンもドラフト直後の1シーズンは怪我で全休。翌シーズンに新人王を獲得している)

なぜそこまで言えるのか?
「あなたの知らないシモンズ6つの真実」へようこそ

・今季の平均スタッツは18.5得点9.1リバウンド7.7アシスト(日本時間11/24時点)
これをご覧になってあなたはどう思われるだろうか。見事なオールラウンド振りで、新人としては突出していると直に感じて頂けるはずだ。
しかし、今季のNBAで17点、8リバウンド(R)、7アシスト(A)以上を同時に記録している選手はサンダーのラッセル・ウェストブルックとベン・シモンズだけなのだ。
ウェストブルックと言えば、言わずと知れた昨季のリーグMVP。1961-62年のオスカー・ロバートソン以来のシーズン平均トリプルダブルを記録した歴史的な選手に肉薄するパフォーマンス。

あのレブロンは8Rに僅か届いていないのだが、シモンズが“ネクスト・レブロン”と呼ばれる所以も分かって頂けたと思う。
ちなみにあのマジック・ジョンソンのルーキー時のスタッツをWOWOWの中継で田中大士アナウンサーに紹介頂いたが、18点 7.7R 7.3Aと酷似している。往年のNBAファンも注目に値するプレーヤーと言っては過言ではない。しかもドラフト時から身長がさらに伸びて今では208cmよりも213cmに近いとも言われ、チームメイトのカリーム・アブドゥル・ジャバーが怪我で欠場した試合でセンターまで務めた206cmのマジックを軽く凌ぐサイズの優位性も持っている。

すでにメンフィス・グリズリーズのデイビッド・フィズデールHCも「向こう15年ベン・シモンズと対峙したくはない」と頭を抱えるのも無理はない。

・ポイントフォワードではなく“ポイントガード”
実はシモンズの父、デイビッドはオーストラリアNBLでプロ生活をしていた時に、現シクサーズHCブレット・ブラウンの下でプレーしていた。ベンがシクサーズに加入したのも巡り合わせか。家族ぐるみの付き合いを過去にしていた両家だったが、NBA入りが現実味を帯びてからブラウンHCがベンと直接コンタクトを取る事は違法交渉を疑われない為に避けられてきたそうだ。

それでもベンを良く知るブラウンHCは彼の獲得が決まってから、万能型フォワードではなく、あくまでもポイントガードとしての起用を示唆してきた。
「これは私の判断」とは4月のブラウンHCのコメントだ。「彼が最もチームに貢献出来るポジションだろう」と断言する。

チームのGMを務めるブライアン・コランジェロは「シモンズがポイントガードか否かは時間とともに自然とはっきりする」とコメントしていたものの、開幕から20試合を消化する前にもはや証明されたと言って良い。

「パスはキング(王様)」と表現するブラウンHCのチームは1試合平均351回パスを選手達が行い、2番目に多いチームよりも23回ほど多い。さらにシモンズはNBA全体1位の74.8回パスを捌くばかりか、ボールを触る回数もNBA唯一の100回越え、それでいてボールの1試合平均保持時間は7分で全体9位。これは数字でみても完全にリーグを代表するPGと断言出来るレベル。
ジェームズ・ハーデン、ジョン・ウォール、ケンバ・ウォーカー、レブロンなどの先輩に保持時間では劣る様に見えてセルフィッシュではない、ボールを放す判断の良さも持ち合わせるとも言える。

・実は右利き?
そんなシモンズの課題は外角のシュートだ。レブロン、マジックの新人時代の3pt成功率はそれぞれ、29%、22.6%と、今季3ptが0/7のシモンズも同じ悩みを抱える。特に、放つシュートの72%はリングから3m以内の距離で、リングに向かった場合のシュートはフローター、フック、レイアップ、ダンク、どのタイプでも右手でのリリースが大半を占める。それでも外角のジャンパーは左手で放っており、両利きとされるが実は右が本来の利き手では?とも憶測を呼んでいる。来年夏にはかつてキャバリアーズのトリスタン・トンプソンが改革した様に、セットシュートやジャンプシュートを放つ手が入れ替わっているかもしれない。
ただし、今は外角の課題はどこ吹く風、それでもドライブに、パスに彼の影響力が感じられない試合はない。

・19歳ドラフト前に20億円を超える額のマーチャンダイジング契約。生きている年数よりも億の数が多い!
https://www.usatoday.com/story/sports/nba/2016/06/28/nike-shoe-contract-no-1-pick-ben-simmons/86491236/

こちらの記事に書かれている様に、NBA選手になる前にNIKEとシュース契約を結んだ。レブロンが自分の親友リッチ・ポールを代表に置く代理店クラッチ・スポーツと大学最後の試合を消化した直後に契約したシモンズ。NIKEとの契約も必然に思えるが、最後までアディダスとの争奪戦の末、1試合もプレーしていない選手としては破格、かつインセンティブも充実しているそうだ。

シモンズとレブロンの出会いは毎年、有望な高校生と大学生をラスベガスに承知して行われるレブロン主催のスキル・アカデミーがきっかけと言われる。当時17歳だったレブロンはシモンズに惚れ込んだそうだが、2014年からシモンズの姉エミリーが広報としてクラッチに在籍している事も興味深い。

「まだまだ道のりは長い」、「自分は最高の自分を目指すだけ」と謙虚な姿勢をNBAデビュー後も崩さないシモンズだが、レブロンにはいつでも電話でアドバイスを求める事が出来る関係で兄の様に慕っている事が伝わってくる。

また元プロ選手の父はニューヨークのブロンクス出身。ベン自身模範とする父の存在の大きさも度々口にしている。興味ある方は父の日の手紙をどうぞ。




・大学時にオバマ前大統領が名指しで期待感を露に
実はオバマ前アメリカ大統領の教育長官を務めたアーニー・ダンカンはベンの父とオーストラリアでチームメイトだったとのこと。2人よりも良い選手と冗談まじりに紹介されるが、大学生でありながら大統領に既に注目を受けていた。




・ドラフトしたGMがもうチームにはいない!
最後にこれほどの選手を指名し、もうひとりの球団のスター、ジョエル・エンビードも加えるとシクサーズは3年後にNBA TOP5の選手のうち2人が存在するチームとも目されているが、実は彼らを指名した目利きとも言えるGMはもう球団からその職を奪われている。
端的に言うとサム・ヒンキー(当時のGM)はオーナーを説き伏せ、ドラフト制度を最大活用するため、無理に勝ち星を拾わず、高いドラフト指名権確保を最優先する通称“タンキング”を計画的に行った。本来はオーナーも合意しての5カ年計画だったものの、「品格にかける」などの批判は多く、トンネルの先が見えない状態にオーナーも業を煮やし2016年4月末、現体制に権限が移行された。
2013年からGMとして組織の再建を担ったヒンキーは結局5カ年計画の完成が見られなかったのだが、当時トンネルの中にある状態を“過程”と捉え「プロセスを信じよう!」とのスローガンの元にヒンキーを指示するコアなファンも存在していた。

その過程=プロセスをニックネームとして受け継いだのはジョエル・エンビードで、3年後にはカンファレンス制覇も夢ではなくなったのはシモンズの存在も大きい。
NBAは“わざと負ける”様な計画が行われないために、2019ドラフトからは下位3チームの1位指名権獲得の確率が14%で均一に定めたが、ヒンキーが自分自身の計画の成果を享受出来ないのは皮肉でもある。

さて、今回特集したシモンズはオーストラリア代表“ブーマーズ”の1員として東京2020への参加も公言!今から注目しておけば、NBA観戦はもとより、東京で躍動する彼のキャリアの生き字引になれる事請け合いですよ!

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