ベンゼマとL・スアレス、リーガ2強のストライカーが語る夢の舞台クラシコ

  • 2017/12/22

リーガ・エスパニョーラの日本向けプロモーションが加速している。柴崎vs乾の日本人初対決を、オリジナル動画と“ちょっとダサめ”の「こんにちは日本!」ビッグフラッグで盛り上げたかと思えば、ほぼスペイン全国民が注目するリーグ戦年2回のビッグマッチ「伝統の一戦クラシコ」のキックオフ時間をアジア向けに設定。日本時間12/23(土・祝)夜9:00、スペイン時間13:00キックオフという昼ご飯前の微妙な時間に(14:00がランチタイムにあたるスペインで13:00は、日本で言うと11:00~11:30頃の感覚)、レアル・マドリード対バルセロナという世界最高のゲームを持ってきた。今年はまさに、日本向けクラシコという意味では、過去最大の注目度を誇る試合と言える。

ここ数年繰り広げられてきたクラシコが、クリスティアーノ・ロナウド対メッシと例えられることに異論はない。どちらが最終的に活躍するか(活躍せずとも、試合の中でどんな役割を果たしたか)で勝敗が決まる、それはひとつの真実だ。しかし、いやだからこそ、その周りを固める選手の動きが、勝敗を左右する大きな要素になる。世界の一流選手が、クラシコ勝利のため、ひいてはリーグ優勝のため献身する。その姿勢は、世界でも力を認められた日本代表が、実力的に上回る世界的列強相手にどうワールドカップを戦うかヒントにも一部なり得る。その世界を揺るがすゲームに向けて、両チーム不動のストライカーに、クラシコで戦うことの意味、自分が果たすべき責任について語ってもらった。

■ベンゼマの証言「1年目はすごくプレッシャーを感じたし、上手く受け入れられなかった」

レアル・マドリードのFWベンゼマは元フランス代表のストライカーだ。産まれ育ったリヨンの下部組織で育ち、8年前の2009年に世界NO.1クラブのレアル・マドリードに移籍した。当時わずか21歳だった若者につけられた値段は、3500万ユーロ(当時約48億円。さらに出来高払い+600万ユーロ)。その時のことを、29歳になったベンゼマはこう振り返る。

「とにかく驚いたよ。僕は8歳からオリンピック・リヨンで育ったから、(初めてレアル・マドリードのロッカールームに入った時は)不思議な気持ちだった。大きなスタジアムで、客席も満員。1年目はすごくプレッシャーを感じたし、個人的にはそれを上手く受け入れることができなかった。今でもサンティアゴ・ベルナベウに入る度にプレッシャーを感じるけど、経験のおかげで良いプレッシャーと捉えることができる。それは、実力を超えて素晴らしい成果を出させてくれる力にもなる」。

中でもクラシコは世界一プレッシャーのかかる試合だ。すでに29回も戦っているクラシコに対して、どういった想いを持っているのか。「クラシコは世界最高の試合だと思う。なぜならレアルであろうとバルサであろうと、テクニックのレベルがとても高いからだ。この先も、何度でもクラシコに出たい。誰だって、いつか参加するのを夢見る試合だからね」とその存在意義について語った。

■偉大な選手だったジダンの言葉に僕たちは耳を傾ける

彼にとって、同郷のフランス人監督ジダンの就任は、力になった。ジダン就任までの数年は世界的に、バルセロナこそ最強であり理想的なチームという風潮があった。それでも、近年はレアル・マドリードがUEFAチャンピオンズリーグを連覇。リーガも制覇して、完全にその立場は逆転したと言える。その変化はチーム内でどの様に起きたのか。

「確かに今は、ジダンという新しい時代だと言える。なぜなら、多くのタイトルを獲得したし、チャンピオンズリーグも連覇した。彼は、僕たちと一緒にタイトルを獲得したモウリーニョやアンチェロッティの継続性を受け継いだうえで、冷静さと誠実さを与えてくれた。とにかく、僕たちは彼の言うことを聞く。偉大な選手だったから彼が何か言ってくれると、僕たちは耳を傾けるんだ。そして彼は、試合に勝ちたい、タイトルを獲得したい強い気持ちを与えてくれる」。

「僕たちは母国語が一緒だから喋りやすいし、かなり以前からの知り合いだからね。僕にとって彼は監督以上の存在であり、人間的にも大好きな人だよ」と信頼の様子を見せた。他のレアル・マドリードに所属する一流プレーヤーにも、同じことが言えるだろう。絶大なヒーローの言葉は、思った以上に浸透が速く、深い。

ベンゼマに、ピッチ上での役割は何か、ジダン監督から何を期待されているのかを聞いた。「(単純に)サッカーをプレーすること。そしてチームに貢献すること。チームをプレーさせること、スペースを作ること、ゴールを決めること。その全てだ。僕にとって、それがモダンなアタッカーのやるべきことだ。そしてジダンが僕にリクエストするのは、ただ楽しくサッカーをやることと、何よりもチームに貢献すること。そうすることによって他の選手の役に立つなら、僕も満足だ」と、その献身を惜しまない。この一枚岩の姿勢が、近年のレアル・マドリードにおいて最も必要としていたことであり、勝利のカギとなっているものだと言える。

■スアレス「どんなチームも良いプレーができない時期がある」

片や、バルセロナのセンターFWを務めるウルグアイ代表ルイス・スアレスは、また違ったバックボーンを持っている。スアレスと言えば、“噛みつき”の悪童。2014年ワールドカップ対イタリア戦でDFキエッリーニの肩にキャリア3度目となる噛みつきを行い、数か月間サッカー禁止など多大なペナルティを受けた。その渦中にある2014年夏、リヴァプールからバルセロナへ移籍。品行方正をひとつの指針とするバルセロナにそぐわない選手だ、と批判的な意見も出た。しかし、振り返れば今年でバルサ4シーズン目。ネイマールが在籍した昨年までは、歴代最高の3トップ「MSN」の一員としてゴールを積み重ね、3年間のうちに3人で350以上のゴールを挙げるなど、にわかには信じ難い記録をマークし続けた。

加入当初の記憶をスアレスは、「こんなに早くこのクラブ、この街に溶け込めると思っていなかった」と話す。「時の経つのは本当に速い。僕はここに来てからずっと、サッカーを楽しんでいる。1年目に多くのタイトルを勝ち取れたのは本当に素晴らしいことだったし、少し驚きでもあった。僕はいろいろなクラブに在籍して、いろいろな哲学、いろいろなサッカープレースタイルを経験してきたけど、ピッチでは決して変わらず、常に同じプレーをしようと心がけてきた。そして、自分の目標、夢を成し遂げるために、決して諦めなかった。今の自分があるのは、その成果だと思う」。

しかし、ここ最近はバルセロナもトーンダウン。昨シーズンはレアル・マドリードがリーガとUEFAチャンピオンズリーグの両タイトルを制し、シーズン開幕前のスーペルコパでもバルセロナに勝利した。しかし、そのレアル・マドリードも今シーズンは不調に陥っており、代わりにバルセロナが堅い守備をベースに首位をキープしている。これについてスアレスは、「サッカーでは普通のことだ」と答える。

「どんなチームにも、良いプレーができないとか、結果が出ないスランプの時期がある。多くのシュートを放っても、まったく決められないことがある。サッカーでは普通のことであり、僕たちにもそんな時期があった。僕たちはリーガでレアル・マドリードに決してアドバンテージを与えてはいけない。ネイマールはチームを去ったけど、新しく加入した選手たちも貢献してくれている。デウロフェウは元々このクラブの選手だったし、パウリーニョはレベルの高い選手で、ブラジル代表のキャプテンのひとりであるのも当然である実力を示している。デンベレはすぐケガをする不運に見舞われたが、1月に復帰したら皆を驚かせるだろう」と、チームの調子の移り変わりについて答える。

■スアレス「まず2017年を良い形で終えること。」

ひとつ、バルセロナにとってネイマールの退団は、今シーズンのオフにおいての最も大きなネガティブ要素となった。このネイマールの決断が正しかったのかについて、スアレスは語る。

「ネイマールはもう十分に大人で、自分がどんな決断をしたかよくわかっている。彼はバルセロナで幸せな時間を過ごしていたから、間違いなく痛みを伴う決断だっただろう。でも、彼が環境を変えて新たな挑戦をしたい気持ちを受け入れなければならない。彼が家族とともにあのような決断をしたことは理解できるし、彼を非難する気持ちはまったくないよ。彼がレアル・マドリードに移籍するという噂もあるが、彼はバルセロナやチームメイトたちに対して敬意を持っているから、そうなるとは全く思わない」と、元パートナーの意見を尊重した。

バルセロナにとって、もうひとつ大きかったのはシーズンオフでの監督交代である。バルベルデ監督になったことで、チームは何が変わったのか。「すべての選手たちを信頼してくれている監督なのは明らかだ。ルイス・エンリケと大きく変わったことはないよ。練習の仕方が違うし、ゲームプランが違うけど、僕たちはできるだけ良いプレーができるように準備していることに変わりはない」。

そして年末にクラシコを迎えるスアレスが目標とするのは、“去年以上の結果”だ。「まず2017年を良い形で終えること。それから、2018年のチームとしての目標は、バルセロナですべてのタイトルを獲ること。僕たちは世界最高のチームだからね」。

■夢見る子どもたちへ「夢を信じること(ベンゼマ)」「諦めず戦い続けて欲しい(スアレス)」

最後に、サッカー選手としての夢を叶え、世界最高峰のクラブで活躍する彼らに、2人のようになりたいと夢見る子どもたちにどんなアドバイスがあるか聞いた。

「僕が言えるアドバイスは、いつも自分の夢を信じることだ。それに楽しく…実際、ボールは楽しい物であるべきで、無理矢理プレーしてはいけない。肝に銘じて欲しい。サッカーは楽しくなければならない。ボールを愛し、夢を忘れず。トップに辿り着くために何でもやると言い聞かせなければいけない。シンプルだ」(ベンゼマ)。

「いつも言っていることだけど、絶対に諦めず戦い続けて欲しい。意欲があればできる。今の自分が手にしているものに満足せず、常にもっと上を目指すべきだと教えるのが、子供にとって一番良いことだと思う。僕の場合、ウルグアイのナシオナル・モンテビデオのトップチームに上がった時、“僕はここまでたどり着いた”“もう目標を達成した”と考えるのではなく、さらにもっと上を目指した。ヨーロッパのクラブに移籍したら、今度はビッグクラブで成長したいと思った。代表チームでプレーしたい、世界一のクラブでプレーしたいと考えた。すべて自分自身を向上させたいという気持ちからだ。恵まれた状況に感謝して、自分の原点を忘れないで欲しい」(スアレス)。

奇しくも2人が語ったのは、夢を追いかけ続けることの重要性。諦めずに楽しんでプレーすれば、確実に夢の舞台へ近づく。そんな夢を追い続けた最終到達地点とも言える、世界最高峰の戦い“伝統の一戦クラシコ”。また今年もリーガ2強のストライカーは、それぞれの想いを持って挑む。

クラシコ



◆◆◆ WOWOW番組情報 ◆◆◆
★『クラシコ直前!宮本恒靖×ハリルホジッチSP対談 ~レアルvsバルサ徹底分析~』
【放送日】12/22(金)よる10:00~[WOWOWプライム]※無料放送
解説:北澤豪 ゲスト:松木安太郎、松田るか(リーガール)
VTR出演:宮本恒靖、ヴァイッド・ハリルホジッチ

★『現地より生中継!リーガ・エスパニョーラ17−18 伝統の一戦クラシコ 第17節 レアル・マドリードvsバルセロナ』
【放送日】12/23(土・祝)よる8:30~[WOWOWライブ]※生中継
現地解説:宮本恒靖、スタジオ解説:ヴァイッド・ハリルホジッチ

閉じる

My番組登録とは?

My番組登録で見逃し防止!

見たい番組、気になる番組をあらかじめ登録。
放送時間前のリマインドメールで番組をうっかり見逃すことがありません。

利用するには?

WEB会員IDをご登録のうえ、ログインしてご利用ください。

WEB会員IDをお持ちでない方
WEB会員IDを登録する
WEB会員IDをお持ちの方
ログインする
閉じる

番組で使用されているアイコンについて

初回初回放送
新番組
最終回
生放送
5.15.1chサラウンド放送
二カ国語版二カ国語版放送
吹替版吹替版放送
字幕版字幕版放送
字幕放送
無料ノンスクランブル(無料放送)
PG-12指定2009年4月以前に映倫審査を受けた作品で、PG-12指定(12歳未満は保護者同伴が望ましい)されたもの
PG12指定劇場公開時、PG12指定(小学生以下は助言・指導が必要)されたもの
R-15指定2009年4月以前に映倫審査を受けた作品で、R-15指定(15歳未満鑑賞不可)されたもの
R-15指定相当R-15指定に相当する場面があると思われるもの
R15+指定劇場公開時、R15+指定(15歳以上鑑賞可)されたもの
R15+指定相当R15+指定に相当する場面があると思われるもの
R指定1998年4月以前に映倫審査を受けた作品で、R指定(一般映画制限付き)とされたもの
blank