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コラム / 海外ボクシングコラムVol.96

<世界のトップボクサー>
ボクシング・ファミリーの切り札
ミゲール・マイキー・ガルシア(アメリカ)II

内山高志(34=ワタナベ)がWBA、三浦隆司(29=帝拳)がWBCと、ふたりの日本人が王座に君臨しているS・フェザー級は、世界的にも注目度の高い階級といえる。
そのクラスのWBO王者ミゲール・マイキー・ガルシア(26=アメリカ)は、ひと際高い評価と期待を集めている選手だ。34戦全勝(28KO)と破竹の快進撃を続ける正統派は、どこまでスケール・アップするのだろうか。

ガルシアはアマチュアで56戦46勝10敗の戦績を残し、06年7月に19歳でプロ転向を果たした。父親エドゥアルド、12歳上の兄ロバート(元IBF世界S・フェザー級王者)の指導を受けたガルシアは、デビュー戦こそ判定勝ちだったが、以後は8連続KO勝ちをマーク。ひとつの判定勝ちを挟んで再び4連続KO勝ちと、着実に実力を伸ばしていった。

08年10月、ガルシアは世界挑戦の経験を持つベテラン・サウスポーのワルテル・エストラーダ(コロンビア)と対戦する。スピードを生かしたボクシングで着実に加点していったガルシアだが、4回に左を浴びてダウンを喫してしまう。その後のラウンドで立て直して判定勝ちを収めたものの、採点は77対74、76対75(二者)という際どいものだった。ガルシアにとっては苦く貴重な体験となったはずだ。

10年以降は実績も知名度もある強豪との対戦が増えていった。トマス・ビジャ(メキシコ)、コーネリアス・ロック(アメリカ)、オリビエ・ロンチ(カナダ)、マット・レミラード(アメリカ)、ラファエル・グスマン(メキシコ)、バーナベ・コンセプション(フィリピン)、マウリシオ・パストラーナ(コロンビア)、ジョナサン・ビクトル・バーロス(アルゼンチン)など、ガルシアはことごとく打ち破っていった。

そして13年1月、ガルシアはオルランド・サリド(メキシコ)を下してWBO世界フェザー級王座につく。自身が負った鼻の傷で試合が8回で終わるという結果だったが、4度のダウンを奪うなど内容は一方的だった。

業界最大手のトップランク社と契約を交わしているガルシアは、初防衛戦で元王者ファン・マヌエル・ロペス(プエルトリコ)の挑戦を受ける。しかし、あろうことか試合直前に体調を崩して減量がままならず、なんと前日計量で2ポンド(約900グラム)の体重オーバーという大失敗を犯してしまった。1500万円もの罰金を払って臨んだ翌日の試合では4回TKO勝ちを収めたが、王座は手元に残らなかった。

これを機に1階級上のS・フェザー級に転向したガルシアは、すぐに1位にランクされた。「スター選手を優遇しすぎる」との非難も浴びたが、11月にはローマン・マルチネス(プエルトリコ)の持つWBO王座に挑戦、8回に左のボディブローで10カウントを聞かせた。しかし、自身も2回に右を浴びて尻餅をついている。これがトラウマになったわけではあるまいが、今年1月のV2戦でも2回にファン・カルロス・ブルゴス(メキシコ)の左を浴びて大きく腰を落とす場面が見られた。大差をつけて判定防衛を果たしているが、まだ新しい階級に十分には馴染んでいないのかもしれない。

次戦は5月か6月に計画されているが、対戦候補として3階級制覇の実績を持つWBA世界ライト級暫定王者ユリオルキス・ガンボア(キューバ)の名前が挙がっている。トップスターの座に上り詰めるための大きな関門といえるだろう。未完の26歳の今後に要注目だ。


Written by ボクシングライター原功

ミゲール・マイキー・ガルシア

ミゲール・マイキー・ガルシア

©NAOKI FUKUDA

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