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コラム / 海外ボクシングコラムVol.76

<世界のトップボクサー>
ミドル級で10年間に20度の防衛
バーナード・ホプキンス(アメリカ)II

ロイ・ジョーンズ(アメリカ)とのIBF世界ミドル級王座決定戦で惜敗したホプキンスは、2ヵ月半後には再起。4勝して1位に再浮上した。そんな折り、ホプキンスに決定戦出場のチャンスが転がり込む。S・ミドル級に転向したジョーンズがミドル級王座を返上したのだ。

94年12月、ホプキンスはセエクアドルのキトで地元のセグンド・メルカド(エクアドル)と拳を交えた。戴冠が期待されたホプキンスだが、予想に反して大苦戦。2800メートルの高地ということもあり、体調を崩していたのだ。ホプキンスは5回にプロ初のダウンを喫し、7回にもキャンバスを這うなど厳しい戦いを強いられた。終盤に追い上げて敗北は免れたものの三者三様のドローという結果に終わった。

再戦は4ヵ月後に米国で行われ、今度はホプキンスが7回TKO勝ち。3度目の挑戦で念願のベルトを腰に巻くこととなった。

ここから30歳の王者が20度も防衛するなどと誰が思っただろう。その内訳はひとつの無効試合を除いて19勝、そのうち12KOという見事な数字である。特筆すべきは、対戦相手のリストのなかにオスカー・デラ・ホーヤ(アメリカ)、フェリックス・トリニダード(プエルトリコ)、ウィリアム・ジョッピー(アメリカ)、キース・ホームズ(アメリカ)、グレン・ジョンソン(アメリカ)といった世界的ビッグネームが数多く含まれていることである。また、96年1月のスティーブ・フランク(アメリカ)との初防衛戦は1ラウンド24秒のTKO勝ちだが、これは世界戦最短KOのタイ記録として歴史に刻まれている。

戴冠前後のホプキンスの戦い方は体力と強打に頼る傾向があったが、防衛と年齢を重ねるにしたがい戦法も変化していった。相手が打ってくると間合いを外したり反則すれすれのクリンチで遮断したりと、戦い方が狡猾になっていったのだ。こうした戦術がホプキンスの"長寿"を支えてきたともいえる。また、外見からのイメージとは異なりホプキンスは努力家としても知られている。そうでなければほどよく絞り込まれた筋肉質の肉体をキープし続けることは難しいはずだ。「たしかに年齢は上がったけれど、肉体は30代前半と変わっていないよ」とホプキンスは話している。

数年前、ホプキンスはかつての宿敵デラ・ホーヤが代表を務めるゴールデンボーイ・プロモーションズに迎えられ、アメリカ東部地区を担当する副社長としても活躍中だ。

11年5月には46歳4ヵ月でWBC世界L・ヘビー級王座を獲得し、ジョージ・フォアマン(アメリカ)の最年長戴冠記録(45歳9ヵ月)を18年ぶりに塗り替えた。そして今年3月、その記録をさらに2年近くも更新したのである。興味深いのは、04年のデラ・ホーヤ戦で9回KO勝ちを収めたのを最後に14試合もKOから遠ざかっていることである。ひとつの無効試合を除く13試合(8勝4敗1分)すべてで12ラウンドをフルに戦いきっているのだから、そのスタミナとタフネスには驚かされるばかりだ。

不老のチャンピオンは8月にIBFの指名試合をこなした後、WBO王者との統一戦を計画している。戦闘意欲は衰えていない様子だ。ひょっとしたらホプキンスは50歳を過ぎても世界チャンピオンとしてリングに上がっているかもしれない。


Written by ボクシングライター原功

バーナード・ホプキンス

バーナード・ホプキンス

©NAOKI FUKUDA

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