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コラム / 海外ボクシングコラムVol.59

メーカーと契約するトップ選手たち
~ボクシングの基礎知識 グローブ編Ⅱ~使い心地がよいと好評の日本製

世界のボクシングを毎週定期的に放送しているWOWOW「エキサイトマッチ」の世界戦を見ていると、対戦者同士が異なるメーカーのグローブを着用していることがある。重量は同じでも製造元が異なると微妙な違いがあるため不公平だと指摘する人もいるが、世界的には許容範囲内として容認傾向にある。

世界戦で使用するグローブの重さは、原則としてミニマム級(105ポンド≒47.6キロ以下)からスーパー・ライト級(140ポンド≒63.5キロ以下)までが8オンス(約227グラム)、ウェルター級(147ポンド≒66.6キロ)から200ポンド(≒90.7キロ)以上のヘビー級までが10オンス(約283.5グラム)と定められている。身長2メートル、体重110キロ超の大型選手が目立つヘビー級では、拳にバンデージ(保護包帯)を巻いた状態ではグローブに手が入らず、やむなく内側に切れ目を入れて広げて装着することもある。
ひと昔前のグローブは親指部分が独立したつくりになっていたため、なかには親指部分で相手の目を突くなどの反則を犯す狡猾な選手がいた。そのため改良が重ねられ、いまでは親指部分が本体と固い紐で固定されたつくりになっている。

世界戦で使用するグローブはもちろん新品だが、日本国内で行われる4回戦から10回戦までのノンタイトル戦ではグローブが使い回しされる。試合後に係員が丁寧に汗や染みを拭き取り処理したうえで保管しているのだ。

かつてはグローブといえば赤と決まっていたが、最近の世界戦では色々なカラーのグローブが使用されるようになってきた。黒、黄色、グレー、シルバー、ゴールド、緑など実にカラフルだ。
グローブにスポンサー名を入れることも多くなってきた。2年前に来日して長谷川穂積(真正)とバンタム級の王座統一戦を行ったフェルナンド・モンティエル(メキシコ)は、試合2日前に行われたグローブ・チェックの際に「メキシコのテレビ局との契約がある」という理由で、白に赤いラインとスポンサー名が入った持参グローブの使用を主張。結局、このグローブで長谷川を4回TKOに下している。近年、こうした傾向は顕著で、世界戦で相手と異なるメーカーのグローブを使用するケースは珍しくなくなった。

グローブは各国に代表的なメーカーがある。
たとえば近代ボクシング発祥の地イギリスならばロンズデール、ドイツのアディダス、アメリカのエバラスト、グラント、メキシコのレイジェスなど。日本ではウイニングの独占市場となっている。
面白いのはメーカーによって特徴がある点だ。メキシコのレイジェス社製グローブは拳を覆う表面部分が薄く、パンチ力のある選手にとって有利と言われる。逆にドイツのアディダス社製のグローブはナックル部分が厚く、テクニック重視の選手向きと言われている。
そんななか平均して世界的に高い評価を受けているのが日本のウイニング社製のグローブだ。皮革の品質にむらがなく縫製も丁寧で丈夫、加えて拳を傷めにくいと選手やトレーナーから好評を得ているのだ。4階級制覇を成し遂げた名王者、エリック・モラレス(メキシコ)のように世界戦では必ずウイニング社製を使用する選手もいるほどだ。
グローブにも歴史やメーカーごとの特徴があることを頭に置いて試合を見るのも一興かもしれない。


Written by ボクシングライター原功

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