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コラム / 海外ボクシングコラムVol.51

採点公開制のプラスとマイナス
~ボクシング基礎講座~
ルイス対ホリフィールドIが契機

日本で行われる世界戦やWOWOW「エキサイトマッチ」で放送される海外の世界戦を見ていて、試合の途中で採点が公開される場合と公開されない場合があることに気づいた人は少なくないだろう。今回は、なぜ試合の途中で採点が公表されることになったのか、なぜ試合によってシステムが異なるのか――その経緯と実情について説明しよう。

ボクシングはKO(TKO)で決着がつかなかった場合、勝負は3人のジャッジによる採点に委ねられることになる。長いこと、世界戦ならば試合直後に12ラウンド分の集計ポイントを一気に発表してきた。「判定が発表される直前の緊張感がたまらない」というオールドファンは少なくなかった。

では、なぜ現在のように採点を途中で公開することになったのか。
その契機は1999年3月まで遡る。アメリカ・ニューヨークで行われたレノックス・ルイス(イギリス)とイベンダー・ホリフィールド(アメリカ)の世界ヘビー級王座統一戦で、ルイス有利の声が多いなかで引き分けに終わったことが引き金になっている。業界内外から判定に関する疑問が呈されたためニューヨーク市が調査に乗り出し、州の上院議員による公聴会まで開かれたほどだった。結果として不正がなかったことは証明されたが、ボクシングそのものの採点方式や判定に対する不満が残ったのは事実だ。

こうした流れのなか、灰色イメージを払拭しようと業界内から挙がった案が採点公開制だった。最初のアイデアを出したのは業界最大手のプロモーター、トップランク社のボブ・アラム氏だった。自らが手掛けるイベントで採点を公開するとしたのだ。ライバルのドン・キング・プロモーターも同調し、これに続いた。

こうした動きに押されるかたちとなり、WBOを除くWBA、WBC、IBFの統括団体が重い腰を上げることとなった。WBAは各ラウンドが終了するごとに採点を公開し、WBCとIBFは4回と8回終了時に途中採点を公開することとしたのだ。

これと似たケースとして、かつてモハメド・アリの70年代の試合でテレビ視聴者にのみラウンドごとの採点が公開されたことはあった。しかし、選手本人、関係者、観客、テレビ視聴者などすべてに対して採点をオープンにすることは前代未聞といえた。
まさに画期的な新システムだった。ところが、問題も多かったため、なかなか定着しなかったのである。


Written by ボクシングライター原功

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