25th

WOWOW

PC版

ご加入はこちら

Excite Match エキサイトマッチ~世界プロボクシング スペシャルページ

コラム

バックナンバーを開く▼

その他

バックナンバーを開く▼

コラム / 海外ボクシングコラムVol.46

ボクシングの基礎知識 勝負の決着法III

これまで2回に分けてKO(ノックアウト)とTKO(テクニカル・ノックアウト)の定義やその違いについて触れてきたが、実のところボクシングで最も多い勝敗決着法はKOでもTKOでもない。データ上の最多決着法は「判定」なのである。KO(TKO)はボクシングの華とも言われるが、その割合は40~45パーセント程度。そうした意味でボクシングは採点競技としての一面を持っているのである。


試合の判定に関して日本ボクシングコミッション(JBC)のルールブックには、以下のように定義されている。


イ.ラストラウンドの終了後、審判員の採点結果によって勝敗が決定したとき
ロ.偶然のバッティングもしくは偶然の反則打による負傷で試合続行が不可能となり、試合の後半(8回戦以上は5ラウンド以降)で採点により勝敗が決定されたとき(負傷判定=TD ※テクニカル・デシジョン)
ハ.試合開始後、ボクサーに関係なくして、予測できない事項で予定された試合が最後まで行われなくなり、それまでの採点で勝敗が決定されたとき(この場合、ロが準用される)


勝敗の決定に関してレフェリーは採点に加わらず、ジャッジ三者がスコアリングする4人制が現在では一般的となっている。ときおりOPBF東洋太平洋タイトルマッチで中立国のレフェリーが採点に加わる3人制が採用されるが、これは経費面を考慮してのことといわれる。

当然のことながらリングサイドの別面におのおの配されたジャッジ三者は平等の1票を有しており、2票以上を獲得した者が勝者とされる。2票に達しないときは引き分け(ドロー)となる。
ちなみにジャッジ三者の合計ポイントは勝敗には関係ない。たとえばAとBが10回戦で試合をした場合、ひとりのジャッジが100対90の大差でAを支持したとしても、残る二者が96対94、97対93でBを支持すれば、判定は2-1でBの勝利となる。また、ジャッジひとりが100対90でAを支持し、もうひとりが96対94で逆にBを支持、残るひとりが95対95と採点した場合は三者三様の引き分けとなる。勝敗は合計点や点差ではなく、あくまでも三者による多数決で決まるのだ。

余談だが、近代ボクシング発祥の地イギリスでは昔からレフェリーひとりが採点して勝敗を決定する慣習があり、現在でもこのシステムが採用されることがある。昨年9月、イギリス遠征の宮城竜太(大鵬)が世界ランカーのレンドール・ムンロー(イギリス)に10回判定負けを喫したときがそれで、ちなみにレフェリーの採点は98対92だった。

ところで一概に採点とはいうが、ボクシングにはポイントをつけるための基準がある。次回は、その採点基準について説明しよう。


Written by ボクシングライター原功

「アンセルモ・モレノvsビック・ダルチニャン」2011/12/3

©NAOKI FUKUDA

▲ページTOPへ