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コラム / 海外ボクシングコラムVol.44

ボクシング基礎知識(1) 勝負の決着方法

鍛え抜かれた者同士がふたつの拳で強さを競うプロボクシング。これから順を追って基本的なルールや知識に関して紹介していこう。
第1回は決着方法(結果)について話を進めたい。現行ルールでは6パターンの勝敗決着法が存在する。


(1)KO(ノックアウト)
(2)TKO(テクニカル・ノックアウト)
(3)判定
(4)引き分け
(5)反則(失格)
(6)無効試合


これらを順次、紹介しながら説明していこう。
まず、もっとも分かりやすく、見る者も戦っている選手も理想とする決着がKOだ。日本ボクシング・コミッション(JBC)のルールブックには以下のような規定が記されている。


イ.ダウンして10秒以内に試合を続行できないとき
ロ.ラウンド開始後10秒を経過しても試合をしないとき
ハ.1ラウンド中に有効打による3度のダウンがあったとき(4回戦は2度)
ニ.有効打によりリングから落ち、20秒以内にリングに戻れないとき
ホ.有効打によるダウンについてレフェリーがカウントしている間にセコンドがタオルを投入したとき


有効なパンチを浴びて一方の選手がダウンを喫し、カウント途中で立ち上がったにも拘わらずレフェリーが10まで数え上げることがある。ときには「まだ戦えるだろう」という野次が飛ぶこともあるが、その見極めや判断などの裁量権はレフェリーにある。他のスポーツ同様、レフェリーの決定は絶対的なものとされる。

ハで規定されているように、仮に軽いダウンであったとしても同一ラウンド内に一方の選手が3度(2度)ダウンした場合は自動的にKOとなる。これを「スリー・ノックダウン・ルール」と称している。ただし、WBC(世界ボクシング評議会)やアメリカ統一ルールではこの制度が採用されておらず、ダメージが軽度ならば何度ダウンを喫しても続行される場合がある。こちらは「ノー・スリー・ノックダウン・ルール」と呼ばれる。日本では「フリー・ノックダウン」と呼ばれることが多いが、これは和製造語のため英語圏では意味が通じない。

04年5月、WBA(世界ボクシング協会)・IBF(国際ボクシング連盟)のフェザー級王者ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)はマニー・パッキャオ(フィリピン)との防衛戦で初回に3度のダウンを奪われたが、アメリカ統一ルールに救われてKOを免れている。ちなみにマルケスはその後のラウンドで猛反撃、引き分けに持ち込んでいる。 これを受けマルケスとパッキャオはのちに2度、拳を交えることになったが、もしも初戦が日本で行われていたらパッキャオの1ラウンドKO勝ちという結果になっていたわけだ。となると初戦の2ラウンド以降はもちろんのこと、再戦と3度目の対決もなかった可能性が高い。

そういった意味では、マルケスだけでなく私たちもWBCルールとアメリカ統一ルールに感謝しなければならないのかもしれない。


Written by ボクシングライター原功

「ファン・マヌエル・マルケスvsマニー・パッキャオ」第1戦 2004/5/8

©NAOKI FUKUDA

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