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コラム / 海外ボクシングコラムVol.37

世界チャンピオン・西岡利晃の軌跡(3)
5度目の挑戦で世界の頂点へ
35歳の王者は語るー「まだまだ僕は進化中」

04年から08年にかけての雌伏の4年間、西岡は8連勝(5KO)を収めている。このなかにはフランスとラスベガスでのKO勝ちも含まれている。「結婚して子どもも生まれて、この先どうなるの? と不安がないといったらウソでした。そんな4年間でした」と回顧している。年齢は32歳になっていたが、確実に経験値と実力は上がっていた。

08年を迎えるにあたって西岡はある決意をする。「今年、決める」――世界を取るために夫人と愛娘を兵庫の実家に預け、ひとりで東京に残ってトレーニングする道を選択したのだ。

その年の9月、西岡は4年ぶりに巡ってきた王座決定戦のチャンスを生かし、ついに悲願のベルトを腰に巻いた。プロデビューから14年近い年月が経っていた。天才少年は努力の人に変わっていた。

その後の防衛ロードは圧巻である。しぶといヘナロ・ガルシア(メキシコ)を最終12回で屠ると、V2戦では敵地メキシコで世界的強豪ジョニー・ゴンサレスに鮮烈な3回KO勝ち。日本人世界王者として26年ぶりの海外防衛を成し遂げた。さらに元王者イバン・エルナンデス(メキシコ)のアゴを砕き、V4戦では若手のバルウェグ・バンゴヤン(フィリピン)を5回TKOで一蹴。5度目の防衛戦では指名挑戦者レンドール・ムンロー(イギリス)を寄せつけずに圧勝。今年4月には地球の裏側からやってきた新鋭マウリシオ・ムニョス(アルゼンチン)を9回KOで撃退している。6度の防衛のうち5度がKOという圧倒的な強さである。

西岡は言う。「強くなった実感はあります。バランスがよくなったことが大きいと思います。試合ごとに体力も伸びてますから」

20代のときと32歳を過ぎてからの西岡利晃は、どちらが強いのだろうか。そんな愚問に本人は真顔でこう答える。
「確実に30代の西岡が強いですよ。これは間違いないです!後半につかまえると思います。でも、これからの西岡利晃はもっともっと強くなりますよ。まだまだ僕は進化中ですから。どれだけ強くなれるのか、自分でも楽しみにしているんですよ」

1年前、西岡はこんなことを話していた。
「日本の世界チャンピオンではなく、世界のニシオカになりたい。固有名詞だけで通用する選手になりたいんです。そのためにはラスベガスで名前を売ってビッグファイトに繋げたいですね。一番戦い相手ですか? ラファエル・マルケスですね」

ラスベガスでマルケスを倒せば、「トシアキ・ニシオカ」の名は世界中に轟くはずだ。大一番まで、あとわずか。


Written by ボクシングライター原功

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