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コラム / 海外ボクシングコラムVol.32

下田昭文、日本人初 アメリカ本土での初防衛戦に臨む!
…世界プロボクシング

WBA世界S・バンタム級タイトルマッチ
下田昭文(帝拳) vs リコ・ラモス

日本時間7月10日(日)、WBA世界S・バンタム級王者下田昭文(帝拳)が、アメリカ・ニュージャージー州アトランティックシティで初防衛戦に臨む。対するは、19戦全勝でランキング1位のアメリカのホープ、リコ・ラモスだ。下田が持ち前の野生味溢れるボクシングで、日本人初のアメリカ本土での初防衛成功という快挙を成し遂げるのか、注目の一戦だ。

今年1月31日に李冽理(横浜光)から3度のダウンを奪って大差の判定勝ち、念願の世界最高峰に上り詰めた下田。ベルトを守る立場になり、ただでさえ重圧のかかるV1戦だが、それを海外、しかも敵地でもあるアメリカで迎えることになった。真価が問われる試練の試合といえる。

李との試合で存分に持ち味を発揮したように、下田は生来の左利きを生かしたサウスポー・スタンスからスピード感溢れる左ストレートを繰り出す、才能に恵まれたボクサーファイター型といえる。「以前は殴り合って勝てばいいと思っていたけれど、ボクシングは距離感が大事だっていうことが分かり、それを機に一段も二段も上のステージに上がれたような気がします」と話していたように、最近はボクシングに幅が出てきた。右ジャブで距離とタイミングを計り、ここというところで切り札の左を一閃。相手の間合いに入った場合は足で距離とタイミングを外して仕切り直す。瞬時に考えながら組み立てをする技量を身につけたことが成長に繋がっているといえよう。

今回の海外初防衛戦に際して、下田は極めて前向きなとらえ方をしている。

「本場のリングで勝ち名乗りを受けることを考えると興奮します。日本でやる方が楽なんでしょうが、(海外防衛は)自分の力になりますからね。挑戦の気持ちで戦えそうです」

一方、WBA1位の指名挑戦者ラモスは19戦全勝(10KO)の24歳で、これが世界初挑戦。8歳でボクシングを始め、07年にはアマチュア全米選手権で優勝。08年の北京五輪は米国予選で準優勝だったため補欠に甘んじているが、エリート・ボクサーであることに変わりはない。

前哨戦となった今年2月のアレハンドロ・バルデス(メキシコ=08年10月に長谷川穂積の持つWBC世界バンタム級王座に挑戦して2回TKO負け)戦を見ると、サウスポーに対していきなり左フックを振ったり、右で切り込んだりというシーンが目についた。膝と腰でリズムを刻み、間合いを外す足も持っている。パンチだけでなく全体的な動きもスピーディーで、高い潜在能力を感じさせる選手だ。左フックと右ストレートはまずまずの破壊力だが、一発の切れ味は下田が上だろう。

プロ転向から3年4ヵ月ということもあり、まだ長丁場のスタミナとタフネスは試されていない。

「足が速くて全体的なスピードもある選手。思い切りのいい試合をしてくる」と、下田は挑戦者の印象を話している。そのうえで「向こうもプレスしてくると思うので、逆にこちらがプレッシャーをかける展開に持ち込みたい。そのためにも先手をとる必要があると思う」と策の一端を披露している。

ともにスピードを身上とする選手ということで、序盤からテンポの速いペース争いが繰り広げられることになりそうだ。カギになるのは下田の右ジャブと左ストレート、ラモスの左フックと右ストレートか。下田とすれば若く勢いのある挑戦者を調子づかせないためにも早い段階で叩いておきたいところ。そのためにも李戦のような鋭い踏み込みと思い切った攻撃が求められることになりそうだ。

中盤までにどちらかの一撃で勝負が決しない場合は、終盤のスタミナ勝負になる可能性もある。

注目の試合の模様は、WOWOWで7月10日(日) 午前10時55分より193chで生中継する。


Written by ボクシングライター原功

写真:下田昭文

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