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コラム / 海外ボクシングコラムVol.16

42対1のオッズが引っくり返った! ~UPSET 番狂わせ・ヘビー級編~
ボクシングは意外性の高いスポーツ

日本では認可されていないが、欧米では他のスポーツ同様ボクシングも賭けの対象になっている。世界中が注目するようなビッグマッチはもちろんのこと、中小の試合までオッズ(賭け率)が出るのだ。

今回は、オッズを参考にしながらボクシングの象徴、ヘビー級の歴史的番狂わせの数々を紹介しよう。

ボクシングほど意外性の高いスポーツはないのではないだろうか。「強い者が勝つのではなく、勝った者が強い」とは、この競技の核心を突いた言葉といえよう。ボクシングの歴史は番狂わせの歴史といってもいい。

この120年、ヘビー級だけでも実に多くの番狂わせが起こってきたものだ。

44勝(26KO)23敗4分の中堅選手ジム・ブラドック(アメリカ)が、10対1の賭け率を引っくり返してマックス・ベア(アメリカ)を破った試合(1935年)などは、その筆頭格に挙げられよう。7対1で絶対的不利と見られていた22歳のカシアス・クレイ(のちのモハメド・アリ)が、ソニー・リストン(アメリカ)を7回終了で棄権に追い込んだ試合(1964年)も歴史の1ページだ。

その10年後、アリが8回KO勝ちで返り咲きを果たしたジョージ・フォアマン(アメリカ)との一戦は「キンシャサの奇跡」として知られるが、戦前は3対1でフォアマン有利と出ていた(1974年)。さらに4年後、今度はアリがプロ8戦目のレオン・スピンクス(アメリカ)に王座を追われることになるのだが、その試合(1978年)では逆に5対1のオッズが引っくり返っている。

21世紀に入っても大番狂わせは起こった。2001年4月、レノックス・ルイス(イギリス)が伏兵ハシム・ラクマン(アメリカ)の右フック一発で王座を失った試合は、実に20対1の賭け率でルイス有利と見られていた。

こうした数々の試合を差し置いてヘビー級のみならず史上最大の番狂わせと言われるのが、マイク・タイソン(アメリカ)対ジェームス・バスター・ダグラス(アメリカ)の世界ヘビー級タイトルマッチである。時は1990年2月11日、舞台は東京ドーム。

当時、タイソンは23歳。10度の世界戦を含み37戦全勝(33KO)という完璧のレコードを誇っていた。対するダグラスは29歳。35戦29勝(19KO)4敗1分1無効試合の平凡な中堅選手に過ぎなかった。

試合の興味は「宇宙一強い」と豪語していた鉄人タイソンが、挑戦者を何ラウンド、あるいは何秒でKOするかという一点に絞られていた。そのため当初は基本的な勝敗オッズが出せなかったのだが、試合直前になってやっと42対1という数字がはじき出されたほどだった。

ところが勝負は水もの。不調のタイソンは10回、ダグラスの強打によってキャンバスに叩きつけられてしまったのである。

「タイソンKO負け」の衝撃ニュースは世界を駆け巡り、あらためてボクシングの怖さ、面白さが満天下に知れ渡ったのだった。

さて、この12月も注目の試合が世界各地で予定されている。


★ 11日<アメリカ> WBA世界S・ライト級王座統一戦:アミール・カーン(イギリス)対マルコス・マイダナ(アルゼンチン)
※ オッズは3対1でカーン有利

★ 18日<カナダ> WBC世界L・ヘビー級タイトルマッチ:ジャン・パスカル(カナダ)対バーナード・ホプキンス(アメリカ)
※ オッズは13対4でパスカル有利


これらの試合でも、はたして番狂わせは起こるのだろうか?


Written by ボクシングライター原功

©NAOKI FUKUDA

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