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コラム / 海外ボクシングコラムVol.15

身長213センチ、体重148キロ ~史上最長身にして最重量の世界王者~
記録保持者は現役のニコライ・ワルーエフ

身長に関係なく体重別に17の階級に細別されているボクシングだが、唯一、ヘビー級だけは上限がない。つまり200ポンド(約90.7キロ)以上ならば、どれだけ重くてもOKなのである。

今回は近代ボクシング120年超の歴史上、最も大きく、最も重かった世界ヘビー級チャンピオンを紹介しよう。

ボクシングファンならずともニコライ・ワルーエフ(37=ロシア)の名前を記憶している人は少なくないだろう。何度も来日経験があり、メディアでも数多くとり上げられたことがあるからだ。

初登場は97年7月、坂本博之&葛西裕一のダブル世界挑戦(横浜アリーナ)の前座4回戦だった。ロープ最上段を軽々と跨いで登場し、観客の度肝を抜いたものだ。99年2月には有明コロシアムで行われた畑山隆則の防衛戦の前座試合に出場し、4回TKO勝ちを収めている。

世界チャンピオンになってからは、かつてユーリ・アルバチャコフ(元WBC世界フライ級王者)らが師事した、同じロシア出身で協栄ジムのトレーナーを務めていたジミン・アレクサンドル氏のもとを何度も訪れた。

このワルーエフこそ、史上最長身にして最重量の世界チャンピオンである。

ロシアのサンクトペテルブルグ出身。両親はともに身長が163センチのため、ワルーエフは大柄だった祖母の血を引いたのだろうといわれている。日本ならばランドセルを背負って小学校に通っている12歳時には、すでに193センチもあったという。その後、16歳で198センチ、18歳で206センチにまで成長。現在は身長213センチ、リーチ216センチが公式な数字とされているが、米国ニュージャージー州コミッションの試合前の計測(01年)では身長が218センチあったとか。

長い下積みを経て05年12月にWBA世界ヘビー級タイトルを獲得。2度目の防衛戦ではボクシングの世界戦史上最も重い328ポンド(約148キロ)を記録した。このときの相手モンテ・バレット(アメリカ)も身長191センチ、リーチ198センチ、体重は100キロあったが、まるで大人と子供の戦いに見えたものだった。

ちなみに約100年前の世界ヘビー級王者トミー・バーンズ(カナダ)は、身長170センチ、体重は76~83キロだった。1937年~49年まで12年間の在位を誇るV25王者ジョー・ルイス(アメリカ)は、身長188センチ、体重89~96キロ。60年代~70年代に3度王座についたモハメド・アリ(アメリカ)は身長191センチ、体重は95~100キロだった。いずれも現在と体重区分が異なるため単純比較はできないが、時代ごとにヘビー級が大型化していることは間違いない。

ワルーエフは09年11月、身長191センチ、体重約100キロのデビッド・ヘイ(イギリス)に敗れて世界王座を失った。その後、肩の故障が長引いて1年のブランクをつくってしまったが、11年には戦線復帰の予定だ。標的は身長202センチ、体重110キロ超のWBC王者ビタリ・クリチコ(ウクライナ)と、その弟で身長200センチ、体重110キロ超のIBF・WBO王者ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)。すでに両陣営間で何度か対戦交渉が行われたとも伝えられている。

“スーパー・ヘビー級”同士の激突が待ち遠しい。


Written by ボクシングライター原功

©NAOKI FUKUDA

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