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コラム / 海外ボクシングコラムVol.121

2015ヘビー級戦線 激動の予感
豪腕ワイルダーの戴冠で一気に活性化

21世紀に入ってからビタリ&ウラディミールのクリチコ兄弟(ウクライナ)が支配してきたヘビー級トップ戦線が、ここにきて大きく動き始めている。1月にアメリカのホープ、デオンテイ・ワイルダー(29=33戦全勝32KO)がWBC王座を獲得したことで、いくつかのビッグマッチが期待できる状況になってきたからだ。

主要4団体のうちWBA、IBF、WBOの三つのベルトはウラディミール・クリチコ(38=66戦63勝53KO3敗)が保持している。06年にIBF王座を獲得してから約9年。この間、身長198センチのクリチコはWBO王座とWBA王座もコレクションに加え、17度の防衛を果たしている。4月25日にはニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン(MSG)でブライアント・ジェニングス(30=アメリカ)を相手にV18戦が決まっている。WBA2位、IBF6位、WBO4位にランクされるジェニングスは19戦全勝(10KO)の技巧派だが、経験値に加え体格やパワーで大きく勝るクリチコ有利は揺るがない。しかし、ジェニングスは「私は新しい歴史をつくる。試合はKOで終わるだろうが、勝つのは私だ」と自信を口にしている。ジェニングスのスピードは侮れないが、ここは12対1のオッズどおりにクリチコが18度目の防衛を果たすとみる。

バーメイン・スティバーン(36=ハイチ/カナダ)を12回判定で破り、実に8年ぶりにアメリカ出身の世界ヘビー級王者となったワイルダーは身長201センチ、リーチ211センチという大柄な強打者だ。スティバーン戦は判定勝ちに留まったが、それ以前の32戦はすべて4ラウンド以内のKOで終わらせている。プロデビューからの連続KO勝ちは途絶えたが、12回をフルに戦い切ったことでスタミナや耐久力の面で一定の答えを出したともいえる。戴冠試合で右拳を痛めたため初防衛戦は8月ごろになりそうだが、早くもイギリスのホープ、タイソン・フューリー(26=23戦全勝17KO)が挑戦の名乗りを挙げている。WBA5位、WBC3位、IBF3位、WBO1位のフューリーは身長206センチ、リーチ216センチで、クリチコやワイルダーよりも大きい。実現すれば史上まれにみる巨人対決となるが、その前にフューリーは今月28日、ルーマニア出身のWBO3位、クリスチャン・ハマー(27=20戦17勝10KO3敗)との試合をクリアしなければならない。

順当にいけばワイルダー対フューリーのWBCタイトルマッチは夏に実現しそうだが、この勝者を待ち受けるのがクリチコだ。WBC王座は13年12月までウラディミールの兄ビタリ(現キエフ市長)が保持していたが、政界転身のために返上した経緯がある。クリチコは「兄の持っていたWBC王座を取り戻したい」と意欲をみせている。11月か12月には4団体統一戦がみられるかもしれない。

このほか前WBA王者で現在はWBA3位、WBC1位、IBFとWBOで8位に名を連ねるアレクサンデル・ポベトキン(35=ロシア)対WBC2位、IBF14位のマイク・ペレス(29=キューバ)のWBC挑戦者決定戦も初夏に予定されている。さらには12年ロンドン五輪スーパーヘビー級金メダリストでプロ転向後は10戦全KO勝ちのアンソニー・ジョシュア(25=イギリス)も、4団体すべてで挑戦権のある15位以内に入ってきた。

ワイルダーの戴冠で一気に活性化したヘビー級トップ戦線。このあとも注目度の高い試合が続く。


Written by ボクシングライター原功

デオンティ・ワイルダー

デオンティ・ワイルダー

©NAOKI FUKUDA

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