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浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

マルコ・フック
MARCO HUCK
(WBO世界クルーザー級チャンピオン)

パンチもあるが相手には読みやすい
この階級では「普通の王者」


2011年ボクシング・ビート
5月号掲載

2009年にビクトル・ラミレスに勝ちWBO世界クルーザー級王座獲得。4月のナカシュ戦が6度目の防衛戦。セルビア出身の26歳。04年にドイツでデビューし、現在はドイツ国籍取得。31勝23KO1敗。この唯一の黒星は07年にスティーブ・カニンガムに挑み最終12回TKO負けした試合。


187センチと、小さくはないですが、といって、クルーザー級の選手としては大きくは見えない。一見L・ヘビー級の選手という感じです。


クルーザー級はヘビー級に上がりたがる選手が多いのですが、ヘビー級に上げてパンチが通用するか、大きい相手にスピードで対抗できるか、そういうところはこの選手にはない。パンチは確かに強い。といってヘビー級ではこの程度はゴロゴロしていますからね。


クルーザー級では無敵だったフアン・ゴメスが、ヘビー級に上がって、体重を増やした分、スピードが鈍ってパンチが切れなくなり、持ち味が消えてしまったこともありましたからね。


ヘビーに上げて成功したデビット・ヘイは脚が早かった、パンチがあった、しかもパンチが切れたというのがありましたけど、このフックは少し難しいと思いますね。オーソドックスの選手で、かといって、打ち合いにはいっても、どんどん前に出るということでもない。アップスタイルで、体が若干立ち気味のところがあるから、食うこともあるんですね。体自体の柔らかさは感じられません。パンチは一発、一発思い切り振ると。ま、右のパンチが強い。といってもこのクラスで飛び抜けて強いというのでもないんです。


例えばアブラハムは、防衛はブロックしておいて、強い腕の力で倒す、カルザキは連打型のKOパンチャーと、どこかズバ抜けたものを持っていましたが、この選手にはそういうところがない。


どちらかというと、きれいなボクシングをしますね。ヘイはもぐったり体を柔らかく動かしたりしますが、この選手はバランスを崩すような打ち方はしません。ただ、きれいすぎるボクシングであるがゆえに、相手からは計算しやすい。予期せぬことを起こさないというところがある。


普通にジャブを打って、普通に右を打つ。これは強い。そして左フックを返す。相手が攻めてきた場合には普通に下がると。相手が打ってきたら引っかけるとか、そういうことはほとんどしない。正面からの勝負が主流だと。相手を誘い出してカウンターを打つようなこともしない。どちらかというと真っ向勝負の選手ですね。正直なボクシングだから、相手から読みやすい点はある。


この選手は連打型ではなく一発一発を強く打ちますね。右を打って左を返す、左フックよりは右ストレートの方が力があります。それと、コンビネーションも3発ぐらいは打ちますが、決まったパターンというのはない。主武器といえば右でしょうね。といって、当たれば誰でも倒れるというのでもないんですが。


相手が打ってきたら、そのまま下がる場合もあるし、ロープに詰まったまま打ち合うというやり方もする。速い選手になると、相手が打ってきたらサイドに回って、体を入れ替えて、相手を逆に詰めるというやり方もする。そういう細工をするような選手ではないんですね。


打たれ強さは普通でうね。ただやっぱり、まともに食ったら効くところもある。アップスタイルで、顔の振り方とかする選手ではないですから。スウェーバックとかそれほど動作が大きくないですし、突発的なパンチをよく食ったりしますね。ブロックし損なうというんですか、そういうところはよくある。


まだくたびれた感じはしない。26歳ですから、やり方によっては、今後まだ可能性が広がるということもあります。あくまでも右の強打を生かしながらですけど。パンチを食わないように意識がいきすぎて、自分のパンチが出なくなっては意味がないですからね。


クルーザー級はヘイが統一して上のヘビー級に上がって以来、ずば抜けて強いチャンピオンがいません。フックが今後このクラスを統一できるかというと、分からないところがありますね。


ボクシング・ビート2011年5月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

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