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浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

デビッド・ヘイ
David Haye
(WBA世界ヘビー級チャンピオン)

「スピードと切れ」の維持がヘビー級に上げて成功の要因

2010年ボクシング・ビート
2月号掲載

デビッド・ヘイ

クルーザー級の統一世界王者からヘビー級に転向し、去る11月7日、巨人王者ニコライ・ワルーエフを2-0判定で下し新王座についた。2007年11月、パリでジャンマルク・モルメクを7回TKOに破りWBA&WBCクルーザー級王座獲得。1度防衛後ヘビー級に転じていた。英国ロンドン出身の29歳。プロ7年で戦績は23勝21KO1敗。身長191cm体重約100キロ。


身長213センチのワルーエフと対戦したから、小柄に見えましたが、この選手は191cmあるんです。本当はそんなに小さいということでもない。普通のヘビー級と言えば普通です。ルイスが196㎝、モハメド・アリが190㎝ですからね。


クリチコが2メーターと近年のヘビー級は大型化しています。そこに割って入ったヘイがヘビー級に新風を巻き起こすかと話題になっていますが、確かにその可能性のある選手ですね。


ひとつの例として、やはりクルーザー級からヘビー級に上がったホリフィールドがいます。この場合は段階的に上げてきたんですね。リディック・ボウとやった時の試合なんか見ると、パワーをつけて、一生懸命力で対抗しようとした。ヘビーとクルーザーの違いということで、一日に3回も練習するなど、相当意識してパワーアップしましたね。


ヘイはその上げ方とは違う。元々減量がきつかったというのもあるんです。いきなりワルーエフ戦というのもあったわけですが、持ち前のスピードを生かすと。クルーザーの時から、ヘイはパンチに切れがあって、しかもスピードとパワーがあるから、ファイター・スタイルで打っていってみんな倒してしまったんですね。23勝21KOで、しかも早い回のKOが多い。


ヘビー級に上がると、そのパワーで倒すのは難しいであろうと予測しましたが、スピードと切れを十分に生かしながら戦う選手なんですね。クルーザーの時と違って相手が大きくなったということで、頭脳的に切り替えてやっていますね。


ワルーエフに対しても最終ラウンドにグラつかせましたからね。右を打って左返してというやり方で、1秒ぐらい間を置いてグラっときた。ワルーエフのような大きな相手に、判定勝ちする可能性はあっても、まさかグラつかせることができるとは思わなかったですね。そういう大型の選手に対して、効くパンチが打てるということは強みですね。


といって、体力まかせに打つのかというと、そうでもない、やはり相手が大きいから、切れで勝負すると。打って離れて、その中で、タイミングが合った時には効くと。


ヘイは左右とも振り回すパンチが多い。左のジャブが速い、左のフック、右フック、これは大きく打つ。これで今まで倒してきたのですが、ヘビー級だと、力を入れるとスピードが鈍るというのもあるわけですが、力を重視するのではなくて、打っては離れ、また打つ。切れを十二分に生かすというやり方をしますね。他のヘビー級選手とやる場合はまた変えるかもしれないですけど、ワルーエフ相手ではこの辺が印象的でした。


これまでワルーエフの相手は、190センチあたりだと、プレッシャー負けしてしまうのですが、ヘイは下がりながらでも、プレッシャーに負けないで、打つパンチはしっかり切って打っている。追いつめられて下がるのではなく、打てる状態で下がっているんです。


ヘイは元々クルーザー級でもパンチのパワー、体のパワーで倒してきた選手なんですね。迫力もあったし、前に出る力が強い。でも、ヘビー級が相手となると前に出る力が今までみたいに通用しないと本人も分かっているわけです。


それでスピードと切れを意識していましたね。クルーザー級時のように1発当てて前に出るというやり方ではなくて、1発当てて、離れて、また1発当てて離れてというやり方。スピードを生かしながら、その中で、タイミングのいいパンチを当てて効かすわけです。


クリチコ兄弟と対戦した場合ですが、これはワルーエフとの違いが出てくると思いますね。クリチコ兄弟は、2メートルの選手が普通の動きでオーソドックスのボクシングができるという強みもある。これに対し、ヘイのスピードがどれだけ生きるか。ワルーエフに対しては段違いのスピードで捕まることなく、例えば、3発打てば1発返される危険のあるところを、2発打って離れるというやり方をしましたが、大きくてスピードがあるクリチコにこれが通じるか見ものですね。


ボクシング・ビート2010年2月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

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