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浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ポーラス・モーゼス
Paulus Moses
(WBA世界ライト級チャンピオン)

ストレート主体のアウトボクサー
攻撃的だが打ち合うとラフに


2009年ボクシング・ビート
11月号掲載

今年1月、小堀佑介に判定勝ちしてタイトル獲得。7月には地元ナミビアで嶋田雄大に3-0判定勝ちし、初防衛に成功。2002年プロ転向。06年WBAパシフィック王座(地域タイトル)、07年WBAインター王座獲得。ナミビア・オカピア出身、31歳。25戦全勝17KO。「ヒットマン」のニックネームがある。


ボクサー・タイプの、攻撃的な選手ですね。基本的にはアウトボクシングをするんですが、打ち合いを好む選手であると。その割りに、打たれ強くないところがある。小堀に勝った試合でも、効いているところがありましたからね。戦績は25勝17KOと、負けていないんですが、戦績ほどの華やかさというものはないですね。パンチはまぁまぁですが、KO率68%という数字ほど、パンチがあるようでもない。


ストレート主体のボクシングですけど、打ち合う時に少しラフになるところがあるんですね。打ち合いを好む選手なので、危ないところもあります。むしろアウトボクシングに徹したほうが、この選手は安全だと思いますね。


練習を見ると、ワンツー、左フックの返しやショート・アッパーなどコンパクトに打ち、きれいなボクシングをしますが、スパーリングは連打する時などアゴが上がっている。試合でもそういうところがあります。そして、小堀戦を見ても、小堀もS・フェザー級から上がった選手で、打ち合いを好むので、モーゼスも完全には打ち勝てないとみて、後半は一気にアウトボクシングに変えて逃げ切りをはかった。それが小堀のタイミングをずらしたところがあって、打ち合いのタイミングを外された小堀は空回りさせられました。


スタートからあのままガマン比べの打ち合いになっていたら、小堀にももっとチャンスがあったわけですが、途中からモーゼスが打ち合ってこなくなったので、はしごを外されたように、歯車が狂ってしまったんですね。その点では、小堀よりも、モーゼスのほうがボクシングの幅が広かったと。打ち合いができるけど、アウトボクシングもできる。これがダメなら、もう1つをやろうという、幅があったということですね。


小堀に挑戦する前に、一度有明で試合して(対ヨーヘン・クルーリック戦)2ラウンドTKO勝ちしています。あの試合もみんなモーゼスが強かったと言っていましたが、ずいぶん雑なやり方だったので、これは食うなと思いましたけどね。案の定小堀のパンチを受けて効いているところがありました。


アフリカ選手にもいろいろなタイプがいて、例えばガーナの選手だと、バネがあって、パンチがあるけれども、その分ちょっと体が硬いところがある。アズマー・ネルソンにしろ、アイク・クォーティにしろ、体は若干硬めのところがありますが、バネがあってパンチが強かった。でもこのモーゼスは、極端に柔らかいというのでもなくて、パンチがあるという選手でもない。


ナミビアのボクシングは南アフリカに近いそうですが、ナザロフと対戦したディンガーン・トベラは、体重を上げて変わったところがあって、ライト級の時は打たれ弱かったのが、増やしたらそうでもなくなりました。このモーゼスもライト級時代のトベラに若干似たところがあるかもしれませんね。


レジャバやブングといった南アフリカのチャンピオンたちはうまくて、リズムがあって、パンチはそうありませんでしたが、このモーゼスは彼らと似たところが若干あるにせよ、そういう選手には少しひけをとるところがある。南アフリカというと、ブライアン・ミッチェルという、相手のパンチを殺すのがうまい選手もいました。ミッチェルは白人でしたが、黒人並みのバネがあり、柔らかさがありました。


このクラスあたりから中量級になりますが、やはり中量級ぐらいになると、耐久力が重要になってくると思います。しかし、チャンピオンとしては、打たれ強くない。そういうところがモーゼスにはあるので、今後はと聞かれた場合は、決して王座安泰とは言えないと思います。


このライト級はというと、パッキアオも本来はライト級ですが、もう落とすほどハングリーじゃないでしょう。現在の対立王者にはWBCのエドウィン・バレロがいますが、従来のバレロであれば、モーゼスと対戦したら捕まえているでしょうね。


ボクシング・ビート2009年11月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
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