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浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

アミール・カーン
Amir Khan
(WBA世界S・ライト級チャンピオン)

手も足も速い連打型 デラホーヤの新人時代にも似る

2009年ボクシング・ビート
10月号掲載

今年7月、マンチェスターでコテルニク(ウクライナ)に3-0判定勝ちし、WBA世界S・ライト級王座につく。ランカシャー州ボルトン出身のパキスタン系英国人。22歳。04年アテネ五輪ライト級で銀メダルを獲得し翌年プロ転向。これまで21勝15KO1敗。


この選手の一番の特徴はスピードです。足が速い、手が速い、動き全体が速い。新人らしくキビキビしていて、元気がある、オスカー・デラホーヤが出てきた頃を思い出させる選手ですね。


あと1年キャリアを積めばチャンピオンになるであろうと予想していたところ、7月にライトからS・ライトに上げて、チャンピオンになったわけです。長丁場も経験しました。私の場合は減量がきつかったというのがありますけど、カーンはライト級できつかったのかどうか、分からない。ボクシングを見る限り、そういうふうには思えなかったですけどね。ま、今後のことも考えて、一番動きやすいウエイトということで上げたということなのでしょう。


この選手は連打がきく、コンビネーションとは違って、機関銃みたいに右左連続で撃つ。速く打つことを心がけている分、パンチを打つ際に「ため」がないというのもひとつの特徴です。パンチをためるとは、強いパンチ、体重のかかったパンチですね。今のカーンは手のスピードで連打しているところがありますが、これからは体重を乗せた打ち方が必要になるでしょう。


タイプは右のボクサー、もしくはボクサー・ファイター。やはり左がいいですね。特に左のリード・ブロー。連打型の選手なので、一発体重を乗せて打つということはしないから、これが当たればというものはない。相手の一発に対して3発ぐらいの比率でスピードに乗せて打つ、手のスピードの連打ですね。右を打つ場合に、左足に体重を乗せてきて、上から打つという、そういう打ち方ではなくて、右も左も速打ちをするというやり方。


ポイントの取り方はうまいですね。足が速く、打たせない。ヒット&アウェイで試合を運ぶので、相手からすると、不完全燃焼の感じはするかもしれない。


コテルニク戦は、ポイントをつけてしまうと、明白なカーンの勝ちですけど、数字ほど余裕はないわけです。12回で終わったけれど、もう少しあると、もっと詰められたかもしれない。前半は速いけれど、後半ジワリジワリと止まりつつあるというところはあったですね。


近年アマチュア式の採点、常に差をつけるというやり方に変わって、当てるだけのパンチもポイントになる、クリーンヒットがなかった場合でも、相手より手数が多い場合にはポイントになるわけです。今まではブロックしていれば10-10だったラウンドでも、優劣をつけるということになった今は、ブロックして守っているだけではまずい。コテルニクがポイントを取られた原因がそこにありますね。


確かに可能性はある選手ですね。デラホーヤが出てきた時も、スピードがある、でもパンチは軽いと。ダウンしたこともある。しかし課題をひとつひとつクリアして強くなっていったんですね。カーンも似たところがあります。


S・ライト級では今のところパワー不足ですが、チャンピオンになったばかりで、まだ体が柔らかい、これから強くなるところです。この階級は強豪が多いので、そういう選手との対戦は、まだ危険があります。これが1年、2年、3年とたつうちに体も強くなる、パンチも強くなる、そうなったら、ボクシングが安定するし、他の選手も勝てなくなるであろうと思いますね。


現在WBAにはマイダナという暫定チャンピオンがいますから、いずれ統一戦となるはずですが、今すぐやったら、カーンが判定勝ちする可能性もありますが、同時にKOされる危険も十分にある。これが2年、3年と時間がたてば、今度はカーンが判定、KOとも勝てるところが十分あるでしょうね。


今のカーンは人気が人気を呼んでカーンが動くと沸く、打つと沸く。ブロックの上を打とうが、打てば沸く。そういう盛り上がりがあります。これでパンチを強く打てる技術を身につければさらに人気が出るでしょうね。


ボクシング・ビート2009年10月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

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