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浜田剛史の
世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ジャーボンテイ・デービス(イギリス)
IBF世界S・フライ級王者

充実のS・フェザーに新王者
鋭い踏み込みで体格差をカバー


2017年ボクシング・ビート
4月号掲載

 1月ニューヨークでホセ・ペドラサ(プエルトリコ)を7回TKOに破り、IBF世界S・フェザー級王座獲得。米メリーランド州ボルチモア出身。5歳でジムに通い、アマで206勝15敗の戦績を残す。12年全米ゴールデングローブ優勝。翌年プロ転向後17戦全勝16KO。



 メイウェザーの契約する選手で、21歳とまだ若いですね。
体格的にそれほど恵まれているわけではない。公表された上背が166センチ、リーチもそんなにあるようには見えない。ただこの選手、スピードがある、切れがある、これが体格の不利をカバーできている。
 相手との距離が若干長いといっても、サッと入るスピードがある。踏み込みのスピードですね。このため距離の不利を感じさせない。パンチもある。体力がどうかというのはこれからの問題です。今はきびきびと、伸び伸びと戦っています。
 スタイルはサウスポーの、より攻撃的なボクサーファイターです。ファイターではない。相手が出てくるから、下がっておいて打つ。体ごと持っていって、押し切るというタイプではない。良い言い方をすると、無駄な動きをしない、しっかり相手を読んで、若さに似合わずベテランのような落ち着きもみせます。
 この選手のパンチは、大振りではなくて、急所、急所をしっかりととらえる。いろんな角度からパンチを打てますが、特に得意とするのは、アッパー。左右両方とも打ちますが、左アッパーはパッと入っていったと思ったら、速く、鋭く打ちますね。
 それも、角度がいいから効くんですね。アッパーは特に小さい選手が顔面に打つのは危ないところがあるんです。アッパーというのは、瞬間的に顔面ががら空きになるところがあるんですけど、顔面ががら空きになる前にパンチのほうが走っているという感じがある選手ですね。だから、アッパーを打つ瞬間を狙われるということが、今のスピードであればほぼ考えられない。
 チャンピオンになった試合は、相手のペドラサも器用な選手なんですよ。スイッチ・ヒッターで、右でも左でも戦える。一気に接近戦に持ち込み、また一気に離れる。相手の打ち気をそらすというか、相手がやりにくいところ、打ちにくいところで戦うという巧さを持っている選手なんですね。そんな選手が焦って、焦って打ちに来るというパターンだった。テクニックの選手に対して、下からアッパー、真ん中からストレート、横から右フックと、相手に来させておいて、角度よくビシビシ決めるという試合。ダウンさせてレフェリーが止めましたから、KOみたいなものですね。ボディーも顔面も効いていました。
 デービスは、馬力があってブロックも打ち破るということではなくて、ブロックの間、間にパンチを入れる選手です。相手が出てきても、隙間をしっかりスピードつけてパンチを切りますから。やはり効くパンチを打ちます。判定は一度だけで、あとはKOというのもうなずける数字です。
 では、今のデービスに「穴」はないのかというと、そうではないですね。
 体格面で恵まれていないことが、打ち込まれた時、体力勝負になった時が未知数ですね。これまでは相手が体力勝負で来ようとした時に、隙間を打ちますから。今はパンチが切れるので、相手が止まるんですね。
 同じスピードが売り物でも、ロマチェンコとこの選手とではちょっと違うんですね。ロマチェンコは流れるスピード、一定のリズムのスピードであるのに対し、このデービスは瞬間、瞬間のスピード。メイウェザーも30代になってからそういうスピードに変えたんですね。20代では動きのスピードが連動してというのがありましたけど、30代になると、動きを止めておいて、すれ違ったらパンチが出ていた。攻撃する瞬間のスピード、よける瞬間のスピード。
 ただデービスはスピードの選手です。このスピードというのは少し油断するとすぐ落ちますからね。昔ミゲール・コットとライバルだったボハドといういい選手がいましたが、結局怠けたから出てこれなかった。
 他のチャンピオンに比べても、パンチ力は負けていない。いろんな意味で、これからの選手であるというのと、磨けば光る、伸びるものがまだまだありますね。
 結論として、S・フェザー級は強いチャンピオンが揃いましたね。最強と思われるWBOロマチェンコ、WBAのコラレス、WBCベルチェルト、そしてこのIBFのデービス。だんだんプロになれてきたロマチェンコを軸に、どう組み合わせても面白いカードが期待できます。




ボクシング・ビート2017年4月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
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