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世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

カリド・ヤファイ(英国)
WBA世界S・フライ級王者

同じルーツのハメドとは対照的な
正統アマスタイル


2017年ボクシング・ビート
3月号掲載

 昨年12月マンチェスターで河野公平に勝って王座に就いたばかりのルイス・コンセプシオンに大差判定勝ちし、新チャンピオンとなる。アマで豊富な経験を積んだ後2012年プロ転向。以来21戦全勝14KO。バーミンガム出身、27歳。ルーツはナジーム・ハメドと同じイエメン系の英国人。



 ハメドが目標だということですが、ボクシングは変則のハメドとは180度違って、見るからにアマチュア・スタイルですね。
 右のアウトボクサー。アマチュアでやってきて、そのままのスタイルでプロに入ってきている感じです。
 そして、ストレート、ワンツースリーと、荒々しく振るのではなく、打つパンチ、打つパンチが見た目にきれいな、スマートなパンチを打つ。基本通りのボクシング、アマチュア選手も参考にしたほうがいいのではと思える、きれいなボクシングをしますね。
 これまで21戦全勝14KOですが、パンチがあるとは言えない。数字的にはKO率が高いですが、誰とやったかもありますからね。
 今の時代、今の採点方法に適した戦い方をする。常に優劣をつける今の採点法の中で、ポイントを取るのがうまいですね。打たせない、そして当てる。打たせないで打つのが1番の理想ですけど、この打つというところを、動きながら当てるという感じで、それでポイントになりますから。
 フォームもいいし、バランスもいい、打ち方、よけ方もきれいでジャッジのポイントが行きやすいボクシングです。打たせずに打つところで勝てるうまさを持っているんですね。威力があるかどうかは別として、これがここ20年近くはポイントになりますからね、まず当てなければ。打たせないことに関しては、脚の動きがいい、フットワークがいい。その分、若干パンチが軽い。
 離れて戦うか、もしくは一気にくっついて戦う場合もあります。その場合は、クリンチするか、くっついて手を出す、それは接近戦というよりは、相手の大きいパンチを食わないという目的ですね。
 体力、耐久力は、私が見た試合では打たれていないので何とも言えないところがありますけど、そんなにあるようには見えないですね。押し合いをした場面を見ても、スタミナはさほどあるとは思えませんね。
 タイトルを獲得したコンセプシオン戦は、ポイントは10点以上離れたワンサイドでのヤファイの勝ちだったと思います。ただ、内容は常にギリギリで、打たれたら大変だという危機感があった。毎回少しずつ取っていって、判定になったらこれだけ離れていたという試合でした。
 今の採点に変わった直後に、いろいろ判定問題が起こって、スポーツ紙が特集したことがありましたが、その時こんな話をしたんです。AとBが対戦して、1回はほとんど手を出さなくてもAの10-9にする、2回3回と同じ内容だと、3ポイントも差が開く。それ以前の採点法では、3ラウンド終わった時点でまだイーブンだと。4回目にBがガチンと一発決めると、Bが40-39で初めてリードする。でも今の採点なら逆で、39-37でAの勝ちです。
 ヤファイも毎回微差を取って優勢でも、試合内容は楽なものではない。コンセプシオンに押されて、押されて、クリンチする。大きいパンチを打たれてはいない、軽いアンチを当てているから、結果としてヤファイにポイントが行っていると。これが積み重なって大差の判定になった。
 一発狙いのコンセプシオンに、ポイントを取るのがうまいヤファイが勝ったという試合でした。追うコンセプシオンもパンチが当たらず、イライラして疲れたでしょうが、ヤファイはそれ以上に疲れているように見えました。
 打たれないことに相当神経を使っている、ガードもいいと。それでスタミナ、体力、打たれてどうかは分からないけれど、あるほうではないという感じはしますね。
これから人気が出るかどうかは、ここぞという時に打ち込むパンチをどう打ち込めるかによりますね。S・フライ級は日本選手にも身近な階級ですが、現チャンピオンの井上尚弥が対戦すれば、やりにくい相手ではないでしょう。




ボクシング・ビート2017年3月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
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