メニューを開く

番組表

ご加入はこちら

浜田剛史の
世界トップ選手ウォッチ

※My番組登録はこちらから

ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ジェシー・バルガス(米)
WBO世界ウェルター級王者

2階級を制覇した、しつこく、
しぶとくが身上の右ボクサーファイター


2016年ボクシング・ビート
5月号掲載

 3月5日、サダム・アリに9回TKO勝ちし、空位のWBO世界ウェルター級王座を獲得。2014年にはアラフベルディエフに判定勝ちしてWBA世界S・ライト級王座についているから、これで2階級制覇を達成したことになる。昨年ティモシー・ブラッドリーとWBOウェルター暫定王座を争い判定負け。これが唯一の黒星。08年に4回戦デビューしプロ8年目。米ロサンゼルス出身のメキシコ系、26歳。27勝10KO1敗。アマでは120勝20敗。メキシコ代表として08年の北京五輪にも出場。



 右の攻撃的なボクサーファイター。スロースターター気味のところがありますが、しつこく、しぶとく攻めるのが身上で、段々と打ち合いに持っていきながら自分のペースに持ち込むというパターンですね。
 技術面では、きれいなテクニックではなく、気がつかないまま自分のペースに持っていくという巧さがある。パンチはある方ではないものの、ジャブなど結構伸びるんですね。これで相手のテンポがずれてしまうところがある。打たれても打つところがあり、体は柔らかいので、結構相手のパンチを吸収して衝撃をやわらげながら戦っていく。スピード感はさほどない。ま、メキシカンは大体そういうところがありますが、体を振りながら入っていって、段々とペースを上げていくタイプですね。
 得意とするのは強いていえば右パンチ、真っ直ぐ、もしくはフック気味のパンチ。切れ自体はある方ではない。KOになるかどうかは、しつこく打つから、相手が嫌になるかどうかでしょう。
 唯一負けたブラッドリー戦は、最終回残り10秒でバルガスの右が決まりブラッドリーがグラつく場面がありましたが、それまではほぼワンサイドでバルガスが劣勢だった。ブラッドリーも以前ほど切れがないので、バルガスはパンチを浴びてもしぶとく前に出ていた。最後に右が決まってブラッドリーがグラつき、残り10秒のブザーが鳴ったところでレフェリーが中断してバルガスは大喜びしたものの。結果としてレフェリーの勘違いでした。
 タイトル獲ったアリ戦でも、スロースターターのところがあり、1回は取られていた。アリもオリンピックからデビューして連勝していた好選手でしたが、ただ苦戦したことがないので、打たれるともろかったですね。2ラウンドにいい左フックを打たれて、そこからバタバタになったんですね。すると、バルガスは段々自分のペースに持っていきますから最終的には8、9回にダウンも取ってまた右を打ち込んでグラついて、レフェリーストップのTKO勝ち。KOに近いストップですね。
 今後このウェルター級でどうかというと、この階級はどんどんいい選手が出てくると予想されますから、この選手はある程度のところまではやるけれど、勝ち進むというのは厳しいであろうと思いますね。ある程度というのは、ある程度勝ち進むということではなくて、シーソーゲームもしくはしぶとく食い下がるという意味です。チャンピオンになるであろうと思われる選手と対戦したときに、最終的にKOでないにせよ、獲られるのではないかという予想はありますね。
 この階級の他の王者と統一戦をしたらどうか。キース・サーマン、ケル・ブルック・・・・誰と対戦しても粘るでしょうが、バルガスが勝つかどうかは厳しいでしょうね。
 では勝ち続けるためにはどうするか。できる限りこのしぶとさは生かすべきですけど、打たれることを極力少なくする。それで自分のペースでどれだけ打てるかですね。というのはKOするというパターンではないんですね。誰とやってもしぶとく食い下がれるのが強みの選手ですが、ただ、やはり一発の武器がないというのが痛い。しつこく戦って、タフネスもありますから相手が参ってしまうところがある。
 ボクシング自体は完全に出来上がっている選手で、今後大きく変わることはないでしょう。ディフェンス面で打たれるときにどれだけ衝撃をやわらげるかですね。アリのパンチには切れがあり、効くところもありましたからね。全部外すというのは無理でしょうから、どれだけ殺せるかでしょうね。




ボクシング・ビート2016年5月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
新着記事

バックナンバー
2017を閉じる▲

バックナンバー
2016を開く▼

バックナンバー
2015を開く▼

バックナンバー
2014を開く▼

バックナンバー
2013を開く▼

バックナンバー
2012を開く▼

バックナンバー
2011を開く▼

バックナンバー
2010を開く▼

バックナンバー
2009を開く▼

RING JAPAN
日本ボクシングコミッション
TEIKEN.com
NAOPIX Fight Gallery by Naoki Fukuda
マイ番組登録をしよう!
ご加入はこちら
マイ番組登録をしよう!