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世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ゲイリー・ラッセル(米)
GARY RUSSELL
WBC世界ウェルター級王者

ロマチェンコには勝てずとも
瞬間、瞬間のスピードは抜群


2016年ボクシング・ビート
7月号掲載

 昨年3月、ジョニー・ゴンサレスに4回TKO勝ちし、WBC世界王座獲得。3月5日、サダム・アリに9回TKO勝ちし、空位のWBO世界ウェルター級王座を獲得。今年4月にはパトリック・ハイランドに2回TKO勝ちし、初防衛に成功した。2014年にWBO王座決定戦でワシル・ロマチェンコに判定負けしたのが、唯一の敗北。
米国出身、27歳。27勝16KO1敗 身長164cm リーチ163cm



 この選手はスピードが持ち味ですね。速いし、パンチは切れるし、体は大きくないものの、カンがいい。
 ロマチェンコに勝てなかったのは、相手の体の動きのスピードに負けた感じがありました。ラッセルの場合、動きは少しセーブしておいて、パンチを速く打つ。よけたらまた速く打つという戦法で、動き自体はなめらかということではない。
 ロマチェンコとはスピードの種類が違い、パンチのスピードはあるけれども、身体の動きのスピードで負けてしまった。一番苦手とするパターンかもしれません。判定まで行きましたが、完敗でしたね。
 ラッセルはサウスポーのボクサー・ファイター型。外したら打つ、スムーズに打つワンツー・ストレートは抜群のところがあります。相手の右を外して左ストレートと、サウスポー特有の打ち方もうまい。
 黒人選手らしい、瞬間、瞬間のスピードを持っていますね。打つ瞬間、よける瞬間のスピードは抜群にあります。サウスポーですが、右フックを合わせるのがうまい。そしてワンツーで入る場合に、顔面と同じタイミングでボディーに持っていくことがある。攻撃重視といえばそういう面もありますが、パワーで押し切る選手ではない。
 打たれてどうかというと、強いという印象はあまりない。バネはあるけれど、強く、速く打とうとするので、体がそれほど柔らかいほうではない。ロマチェンコ戦では後半食いすぎて効くところもありました。ごまかしてはいましたが、体が硬いから、まともに食うと効いてしまう。
 力よりも、切れとタイミング、それで瞬間的なスピード。動きのスピードは光るほどでもない。この階級では大きくない。それがハンデにならないのは、瞬間、瞬間のスピードがあるからです。
 ラッセルの場合は、動きのよさというよりも、むしろ無駄な動きをしない。打つタイミング、打つポイントを常に狙っているようなところがあります。打ち込む場合、相手の隙間をとらえる正確さもあれば、合わせるうまさもある。相手が打ってきたところ、ガードが開いたところを合わせると。体で押していくのではなく、開いた瞬間を打つ。切れ味は抜群のものがありますね。
 1発目を強振するくせがありますね。それが当たるので、狙ってしまうところがある。ロマチェンコ戦ではその悪いパターンが出ました。開いたところを打GARY RUSSELLとうとして、見ている間に、相手の動きがなめらかで、合わされてしまった。最初のパンチを狙って手が出ない、出たと思ったら逆にカウンターを食ってしまうと。
 相手が速いから動きが止まってしまうというのはよくあることなんです。動きが速いから、見るほうに回ってしまう。見ると止まるんですね。そうすると、自分のスピードがまったく生きない。ま、もう一度対戦しても、やり方を変えない限り、同じ展開、同じ結果になる可能性が高いでしょう。
 ジョニー・ゴンサレスを倒した試合では、完全にスピードの違いが出ました。どちらかといえば、メキシカンは体のスピードはあるほうではない。メキシコの一定したスピードの選手は乱打戦に持ち込めれば強いですが、装でない場合は、打とうとした瞬間をサッと打たれる場合がありますね。
 ラッセルはすぐ打つ体制を止まって準備するところがある。動きをセーブして、動く瞬間、よける瞬間を意識しているんですね。足の動きを速くしようとすると、今の瞬間、瞬間のパンチの威力が落ちる可能性がありますね。
 これまでラッセルは1敗しかしていないですが、決して攻略できない選手ではない。日本の選手が対戦したら、例えば不器用だけど根性で押し切るような選手、ガードを開けずに戦えば、ラッセルは嫌がるかもしれません。ただ隙をつくってしまうと、そこを突け込まれる危険がありますがね。




ボクシング・ビート2016年7月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

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