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世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ルイス・オルティス(キューバ)
LUIS ORTIZ
WBA世界ヘビー級王者

31歳でプロ転向し36歳で王者に
ヘビー級では珍しい技巧派サウスポー


2016年ボクシング・ビート
3月号掲載

 31歳でプロ転向し、36歳の今、2度目のWBA世界ヘビー級暫定王座に君臨。これは昨年10月に決定戦で勝ち手に入れたもの。14年にカヨーデに初回TKO勝ちして最初の暫定王座に就いたが、ドーピングで陽性反応が出てタイトルはく奪に。結果はノーコンテストに変更された。キューバ・カマグエイ出身。アマで343勝19敗。プロでは今日まで24勝21KO不敗2NC。



 レコードの24勝21KOという数字から、ヘビー級らしい豪快なボクシングを想像しがちですが、実際はそうではない、ボクサータイプ、テクニシャンなんですね。ヘビー級にしては珍しい、サウスポーの技術を前面に出す選手です。
 オールマイティというか、リーチが長いので、右ジャブの距離でやる場合、そして接近戦でやる場合など、ボクシングの幅が広い。
 相手が入ってくるところに、右フックで引っ掛ける、そしてワンツー・ストレートをきれいに打つ。こういう戦いぶりは、ワイルダーなどとは全然違うスタイルですね。
 そして、リズムを大事にする選手です。こういうところからも、テクニシャンと言っていいと思いますね。左アッパーをタイミングよく打つのは、ヘビー級というよりは、中量級のボクシングに似ていますね。ルシアン・ブーテあたりがよくやりましたけど、顔面への左アッパー、そして左アッパーのボディーブローは、サウスポーのいいパンチです。ヘビー級でこれだけ角度よくコンパクトに打つ選手も珍しい。
 キューバの選手らしいところは、基本がしっかりしていること。ボクシングの幅が広く、安定していますね。ある意味、意外性がないとも言える選手です。
 オルティスはタイミングで相手の急所を打つところがある。だから、大振りせずとも、効かしてしまう。豪快なという表現は当たりませんが、ヘビー級のパンチなので、KO率が高いのですね。
 ボクシングがまとまっている。リーチが長いので。ストレート系統はうまいけれど、それだけでなく、相手が入ってきたときのショートレンジのパンチもうまい。ただジェニングス戦では入り込まれて少し苦戦した。
 一番得意なのは、中間距離からロングのパターンですね。力があるので、相手が入ってきたときでも、そこでショートのパンチも打てますけど、突進する選手に突っ込まれることをいやがる。初防衛戦のジェニングス戦は、ダウンを奪っての7回KOですが、楽勝ではない。ジェニングスからすると、うまく戦ったけれど、オルティスのいいアッパーを食ってしまった。
 ボクシングが安定しており、ポカをしない。中間距離であろうがロングであろうが大振りする選手がいますが、オルティスはその距離に合ったパンチをいい角度で打っています。その時々で、必要なパンチを必要な角度で打てる選手です。
 打って強い、打たれて強いというのではなく、打たせずに打つと。それで、リズムを大切にする選手なので、ゴチャゴチャ来られるのをいやがるところがありますね。ボクシングをさせたら、うまさを持っているので自分の土俵になり、強いのです。
 今は暫定のチャンピオンですが、他のチャンピオンたちと比べるとどうか。この選手は自分の型にはまった時はとても強く、崩れない。その分ヒューリーとかワイルダーのような意外性はない。ワイルダーの場合はポカをするかもしれないけれど、意外性の強みがある。ワイルダーは10発空振りしても1発当たれば倒す。
 オルティスと対戦すれば、ワイルダーはどんどん振り回して行くでしょうが、これをうまいボクシングでかわせるか。あの迫力でこられると、防御に回るでしょうが、ディフェンスもうまいオルティスとはいえ、ワイルダーのパワーはディフェンスを吹っ飛ばそうという威力があります。オルティスが後手に回ることが予想されます。
 現チャンピオンの中で、チャガエフ、ポベトキンもいますが、一番サウスポーの技術を見せるのがこのオルティスでしょう。これだけ安定しているので、今後大きく変わることはまずない。またバクチはやらない。あとは、今のやり方でどれだけ通していくかということになるでしょう。
 今のヘビー級はヒューリー、ワイルダー、このオルティス、そしてクリチコもまだ出るでしょうから、どういう組み合わせでも面白いカードができる。これから楽しみですね。




ボクシング・ビート2016年3月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

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