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世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ジャモール・チャーロ(米国)
JERMALL CHARLO
IBF世界S・ウェルター級王者

バンドリッジを4度倒して戴冠
センス抜群のボクサーファイター


2015年ボクシング・ビート
12月号掲載

今年3月、IBFの指名挑戦者として王者コーネリアス・バンドリッジと対戦し、3回TKOで圧勝し王座についた。米テキサス州出身、25歳。双子の弟ジャメールとともに元ボクサーの父に指導を受けリングに上がる。アマで65勝6敗の後2008年プロ転向。これまで22勝17KO不敗。



 センス抜群の選手ですね。前々から、タイトルに挑戦するであろうし、その時誰がチャンピオンかにもよるものの、おそらくチャンピオンになるであろうと思っていた選手です。手が長い(リーチ187cm)。パンチ力は右も左もありますが、ストレート系統が多いですね。
 スタイルは右のボクサー、ないしはボクサーファイター。距離を取るかというと、そうではなく、どんどん攻めに行く選手です。特に左ジャブがいい。このパンチでどんどん相手を弾き飛ばしておいて、右を追い打ちする。なによりパワーがある。
 前には出るものの、下がる相手が打ってくると、その時はフック、ショートアッパーもうまいですね。
 王座を獲得した試合でも、パワーの違いを見せ付けて圧勝しました。バンドリッジはどちらかというと不器用な選手で、強いパンチをロングから振り回し、それが予期せぬ角度からくるので、相手はよけられないことがよくあるのですが、この試合ではチャーロに完全なパワー負けをしてしまった。リーチ差はあるにしても、バンドリッジは全然中に入れない、それどころか、下がりっぱなしで、入ろうとすればチャーロに右を打ち落とされる。パワーの違いはいかんともしがたい。
 試合は、1回にチャーロが上からワンツーを打ち落としてダウンを取り、2回には左ジャブのカウンターでダウン。3回は左フックでグラつかせて連打したところでダウンを取り、もう一度右の打ち落としで計4度目のダウン。
 普通このような試合では、ダウンを奪った後、これでチャンピオンになれると思うと、あわてるものなのですが、このチャーロはパンチを溜めながら、しっかりと狙い打ちしていた。これをみると、精神面でも圧倒的に優位に立っていたと思います。
 クリチコ兄弟も最初は兄が力、弟がテクニックの選手でしたが、チャーロ兄弟も、双子の弟はテクニックの選手、兄は力の選手というところですね。もっとも兄のチャーロは、力といっても、力だけでもない。体全体にバネもあるし、力任せに戦うというのではなく、ボクシングも出来上がったところがありますね。強打者でも一発で倒す、連打で倒すタイプがありますが、チャーロは両方できる。一発のパワーがあります。
 この選手の戦法は、ナチュラルというか、自然体ですね。例えばハーンズのようにビシビシと切れのあるパンチを打つ、そういうずば抜けたところはないのですが、ジェラルド・マクラレン(元世界ミドル級王者)のように、大振りするわけではなくでも、当たれば倒れると。
 チャーロも大振りせず、さほど力みなく打っている。だからこそボクシングが安定しているのですが。
 私が見た試合の中では、打たれて窮地に立つ場面はありませんが、あれだけ攻めて行って、特にガードを固めているわけではなく、カンでよけているところもある。この選手の構えは、守るためのフォームというよりは、攻撃しやすい上体のフォームですから、それで打ちに行くところをみると、打たれた時の耐久力にも自信があるとみます。
 欠点らしきものは、細かいところをいえばあるのですが、それらを直すよりも、可能性を秘めた選手ですから、パンチ力など今のいいところを磨くべきだと思いますね。
 S・ウェルター級は、メイウェザーが引退ということで、さらにカネロはミドル級に上げてコットに挑戦します。新たな台風の目ともなるべきチャーロとしては、ぜひ王座統一路線を取ってほしいですね。階級は違いますがキース・サーマンとの対戦も面白いですね。共に攻撃型の選手で、サーマンには波もありますが意外性もある。いい時のサーマンとぶつかると、チャーロの未知数のところも分かると思いますね。試合が長引いたらどうなるか、チャーロのパンチが当たらなかったらどうなるか、打たれた場合どうなるか、こういったことが分かるのがサーマン戦だと思います。




ボクシング・ビート2015年12月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
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