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世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ローマン・マルティネス(プエルトリコ)
ROMAN MARTINEZ
WBO世界S・フェザー級王者

世界王者にしては打たれ弱さも
3度王座獲得のしぶとさが武器


2015年ボクシング・ビート
7月号掲載

 4月オルランド・サリドに3-0判定勝ちし、WBO世界S・フェザー級王座3度目の獲得。2001年にプロ転向し、09年英国でニッキー・クックを倒し初の世界王座に。3度目の防衛戦でリッキー・バーンズに判定負けし無冠。12年空位の王座を獲得も、13年マイキー・ガルシアに8回TKO負けを喫し王座を追われた。プエルトリコのベガバハ出身、32歳。32戦29勝17KO2敗2分。



 タイプは、右のボクサーファイターの攻撃型ですね。脚はよく使いますが、体全体は硬いボクシングです。

 攻撃型なので、打ちに行ったときに打たれる場合もよくある。ただ守りに徹する場合はよく脚を動かすので、ぎこちなさはあるものの、案外と守り切ることができている。

 打たれてどうかというと、顔面、ボディーとも打たれ強くはない。むしろ、世界チャンピオンとしては打たれ弱いほうですね。ボディーを打たれるとすぐ腰を引いてしまい手が出なくなる。これぐらいで効いてしまったかというほどです。数打たれたのではなく、左アッパーのボディー1発で効いてしまいましたからね。

 攻撃型ではあるけれど、脚を使ったりするので、相手からすると、急にテンポがずれたようなタイミングになり、やりにくさが若干あるかもしれません。独特のテンポなので、相手はリズムを取りにくい場合があるんですね。攻撃を重視するタイプではあっても、打たれ始めたら、急に動き始めることがある。腰を引いて下がりながら打ったりするから、むしろ腰を入れて打ってきてくれたら、相手はやりやすいのですがね。

 パンチ自体は、左フック、右ストレートが得意なパターンです。一発屋ではない。体が硬い分、そして攻撃を重視する分、打たれることは打たれる、打たれたら我慢するより、倒れることも結構あるんですね、ただダメージはそれほど残さない。

 勝った試合でも例えば3度目のタイトルを獲得したサリド戦、2度ダウンとって、1点減点もあってそれで5ポイント差ついたと。結構サリドに追い上げられているんですね。ですから、勝つ試合でもそんなに楽ではないというのが、この選手にはありますね。

 マルティネスの今後ですが、これから強くなるという選手ではない。チャンピオンとして長く防衛するかどうかは、分からないところがありますね。誰と対戦するかで続く場合もありますが、次の試合で獲られる可能性もないではない。

 この階級には内山高志と三浦隆司の二人の日本人チャンピオンもいますけど、実力的にはこの二人にリードされている感はありますね。結構やりにくさはありますけど、タフネス、パンチ力はやはり内山、三浦のほうが上ですからね。この選手と対戦したら、内山は長いリード・ジャブを使えるし、三浦は打ち合いたいほうですから、おそらく三浦と対戦すると、マルティネスは打ち合いを避けるでしょうね。内山と対戦した場合は、リードの突き合いをすると、内山がペースを取るでしょうね。

 3度タイトルを獲得しているというしぶとさが、この選手の利点です。ガルシアには負けはしましたが、ダウンも奪っていますし、とらえにくさもある。常に一定で、しぶとく戦っているというのが、特徴ですね。サリド戦でも、ダウンを奪った、そして相手が攻めてきたら、すぐに引きます。打たれたらという不安を残していますからね。

 いい言い方をすれば、そういう慎重さが、タイトルを3度も手にしたしぶとさに繋がっているのでしょうね。攻撃型ではあっても、打たれるとスッと下がりますから。

 駆け引きのうまさは持っているんですね。サリド戦を見ても、相手が攻めてきた時なんかは、攻めさせてしのいで、しのいで、相手が打ち疲れたラスト30秒で打ち返してポイントを挽回するんですね。そういう頭脳的なところはある。ま、サリドが真正直のワンパターンの選手、それに対して、マルティネスのほうがボクシングの幅の広さがあったと言えるでしょうね。

 チャンピオンになる選手は何か他より頭抜けているところがあるものですが、この選手にはそれが感じられない。決してチャンピオンとしてこわいというところはない。それでいて、世界のトップにしがみついている、やはりしぶとさがある。この選手のいいところは、本人が自分のボクシングを知っていて、中途半端にしない点ですね。ボディー打たれた、打ち返せばでなく、すぐ離れなければとなりますからね。迷うことがない。そして相手が打ち疲れたらまた攻撃に転じる。それが七転び八起きのように何度も王座に就くしぶとさなんでしょうね。




ボクシング・ビート2015年7月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
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