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世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ドニー・ニエテス(フィリピン)
DONNIE NIETES
WBO世界L・フライ級王者

今がピークの完成品
頭脳的なボクサーファイター


2015年ボクシング・ビート
4月号掲載

2007年にポンサワンに判定勝ちし、空位のWBO世界ミニマム級王座獲得、これを4度防衛後の11年にはWBO世界L・フライ級戦でヒラレスに判定勝ちし、2階級制覇を達成した。現在まで丸8年間王座に君臨し、フィリピンの国民的英雄フラッシュ・エロルデの在位記録を抜く。
39戦34勝20KO1敗4分。比国ネグロスオクシデンタル州ムルシア出身、32歳。



 まとまりのあるボクシングをする、いいチャンピオンです。パンチのスピード、動きのスピード、打って入る時のスピード、出る時のスピード、全体的にスピードのある選手です。

 スタイルは、頭を使った右のボクサーファイターですね。ファイターではないけれど、相手がインファイトして出てきたら、来させないように頭を逆に低くしておき、相手が止まったところで打って左右に動くと。

 パンチも力で打つのでなくスピードで打つ、切れのあるパンチです。34勝20KOと軽量級にしてはKO率も高いのですが、当たれば倒すではなく、コツン、コツンとあれだけ正確に当てれば、やはり効くでしょう。

 体が大きくないので、スッとステップインして打つ、打ったと思ったらサイドステップする、バックステップすると。右打って右サイド、左打って左サイドというように、ただのフットワークとは違う。打った後の動きがいい。打った後は同じ場所には留まらない。

 無駄な動きをしない。すばしっこいといえば確かにそうですね。例えば左ダッキングして、左フックを打つ、右ダッキングして右のパンチを打つというように。うまく体重を利用した打ち方ができる。手数は多いけれども無駄打ちではない。的確さについては、相当なものがあります。

 それでも、的確に当てていると思いきや、チャンスとみるとワイルドに大振りすることも時たまある。緩急つけるというんですかね。ワイルドというのは、ブロックの外から上からたたくということですけど、そういうことは時たまあるぐらいで、それ以外はムダ打ちがなく、出すパンチは全部必要なパンチをガードの隙間から打つ。相手のガードが高ければ中からアッパーを打つ。外からフックで壊すというやり方ではないんですね。

 スタイルは正攻法といえば正攻法で、仮に日本選手がこのニエテスと対戦した場合、自分のボクシングをやった上で結果が出ると思いますね。要するに、自分のボクシングをしたけれども通用しなかったとなるのか、自分のボクシングを出して、相手のほうが強かったという結論になるのか。空回りするということはないと思います。

 ニエテスは、行き過ぎるとパッと下がるような慎重さもある。打たせないから選手寿命が長いということもいえます。

 入って行く時のワンツーストレート、そして打った後、若干距離が短くなりますから、ここでショートパンチがスムーズに出ると。このショートはアッパーもフックも出る。

 フィリピンの選手には、いくつかパターンがありますが、パッキアオのように突進力のある選手、日本に来るフィリピン選手の多くは結構脚を使うわけではないし、体で殺すという選手が多かった。ニエテスは脚で入るパッキアオ・スタイル、これをもう少し力ではなくワザに変えたような選手。そういう要素を持ちながら、サイドステップを入れたりしている。

 ベタ足にして相手のパンチを吸収しながら殺す・・・・というやり方ではなく、相手のパンチは動きで外す。仮に打ち込まれた場合には、打ち返すのではなく、スムーズにディフェンスに回りますね。だから無理な状態で打つことはない。そこがやはり、大きいパンチを食わないというところでしょうね。ワイルドに振る場合でも、一気に勝負するところありますが、自分が優勢になった瞬間にだけ行く。それ以外は慎重に相手に出てこさせて、頭脳的です。

 ボクシング自体の幅は広いですね。これからよりも、今がピーク、完成されたボクシングです。
どの時点でごまかしのボクシングに変わるか分かりませんが、この選手の動きからすると、フライ級の可能性も十分にある選手ですね。ローマン・ゴンサレスとは厳しいかもしれませんが、誰とやるかで十分にチャンスもあるでしょうね。




ボクシング・ビート2015年4月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
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