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浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ランセス・バルテレミー(キューバ)
RANCES BARTHELEMY
IBF世界S・フェザー級チャンピオン

長身とフリッカージャブで
相手に力を出させないやりにくさ


2014年ボクシング・ビート
11月号掲載

今年7月、アルヘニス・メンデスに再挑戦し、3-0判定勝ちで王座獲得。1月の初挑戦では2度倒して2回KO勝ちしたものの、後でビデオ判定の結果ゴング後のパンチとされ、試合はNC(ノーコンテスト)になっていた。キューバ出身の28歳。アマで200戦を経験し2009年米国でプロ転向。21勝12KO不敗1NC。



身長が180cm、リーチが185cmという、この階級でも飛びぬけて長身の選手です。
右のボクサー型といっていいでしょうが、離れて距離を取るのではなく、左ジャブで相手を入れさせないというやり方が特徴的です。相手が打ってきたら、バックステップで動き、左のフリッカージャブを出す。左手を下げておいて、そこから突き上げるので、相手は潜りにくい。潜ろうとすると、下から長いジャブが突き上がってくる。


体型はヒョロっとしていて、一見ボブ・フォスター(往年の世界L・ヘビー級王者)のように打たれもろそうですが、そうではない。ひ弱さがないんですね。
中に入られたらどうかというと、仮に入られても、あわてることなく、ショートパンチで迎え打っている。パンチを食ってもケロっとしているとこをみると、体が柔らかくて衝撃をそんなに感じないのでしょうね。


この選手は強いかどうかよりも、相手にとってはとにかくやりにくい選手です。体は柔らかいし、長い手が伸びてくる。当てるのがうまい。KO率は高くありませんが、パンチがないかというとそうでもない。


無理はしないけれども、パンチはよく出る。少しオーバーにいえば、長身でフリッカージャブが得意だったトーマス・ハーンズを小型化した感じ。パンチ力は比べられませんが、スタイルは似ています。


同じキューバでも、リゴンドウやガンボアとはスタイルが違います。2人はスピードのある選手で、リゴンドウは柔らかいし、ガンボアの場合は連打力。思い切り連打するので、打たれたら危ないところがある。バルテレミーはそういうところがない。相手に攻め込まれても、危なっかしいところがない。


右はこれが武器というほどではありませんが、左フック、左アッパーあたりがスムーズに出て、当たれば威力があります。左ジャブにしても、左の他のパンチにしても、多彩な角度から、いろんなパンチが出ます。


うまく無駄な力を抜いて戦っているので、スタミナも結構持つんですね。強いというよりも、器用でうまい選手なので、体型的にはそうみえなかったけれど、落ち着きもあって、安定感があるボクシングをします。


この選手が苦手なのは、入られてフリッカージャブが生きない相手。ジャブをブロックして強引に入って行く、そういうところで勝負する選手には苦労するでしょうね。ただ、技術の見せ合いになると、結構実力を発揮すると思います。


この階級は日本にも三浦、内山とチャンピオンがいますから、ファンもこの選手に関心を持つと思います。内山、三浦が対戦すれば、パンチがあるので面白いでしょうが、反対にバルテレミーにとっても、タイプ的にはやりにくくはない。長い距離、中間距離では結構パンチが出ますから。同じ打ち合う選手でも、短い距離、体力で勝負する選手が、この選手にとってもやりにくいんですね。


左手は下げていても、上体の柔らかさで外して打つ、打たれないスタイルなんですね。


自分に合ったボクシングを最大限に生かしている。あくまで自分のやり方を通すマイペースの選手。リゴンドウほど判定でもなんでもいいというボクシングではないですけどね、とてつもなく速い、とてつもなくうまいというほどではないものの、あのフリッカージャブがあの角度で来ると、外しにくいですね。スピードはそんなになくても、一定のリズムも持っているので、安定感はあります。相手が打ち合いを望んできても、それには乗らないで、バックステップしてまた打ちますからね。


こわさというよりも、相手の力を出させない、やりにくさなんですね。この選手とやったら、何か力が出なかったと。結果として凡戦に終わるということになるかもしれませんね。ただ、このボクシングで人気が出るかどうかとなると、ひとつの難題ですね。




ボクシング・ビート2014年11月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
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