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浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

クリス・アルジェリ(アメリカ)
NICHOLAS WALTERS
WBO世界S・ライト級チャンピオン

パッキアオも苦戦必至? 滑るような
フットワークのテクニシャン


2014年ボクシング・ビート
11月号掲載

去る6月、プロボドニコフ(ロシア)に2-1判定勝ちし、WBO世界S・ライト級王座獲得。1ラウンドに2度ダウンを喫するピンチを乗り越えての戴冠だった。ニューヨーク出身、30歳。身長178cm、リーチ183cm。約6年のキャリアで、20戦全勝8KO。11月にパッキアオとのWBO世界ウェル ター級タイトル戦に臨む。



タイトル獲得戦では、プロボドニコフは採点聞いて、自分が勝ったと思っていたのでビックリしたんですね。軽いパンチは打たれたかもしれないけれど、ダウン2度取っているし、常に攻めに行っていたと。これが昔のルールと違うところなんですね。プロボドニコフは打って強い、打たれて強いという昔風の選手なんです。ただ今の時代は毎ラウンド常に優劣をつけることになっているから、10-10はない、どちらかに有利につけると。それがあの試合ではアルジェリに行ったということです。昔だったら、1ポイント取るためには強いパンチを入れなければいけないということがありましたけど、今は強いパンチが当たっていなければ、軽いパンチでも当てたほうにポイントが行く。
アルジェリはアルジェリで、12ラウンド終わった後に、自分が勝ったと思っている。プロボドニコフも勝ったと思っている。両者の考え方が違ったんですね。


アルジェリはテクニックの選手なんですね。プロボドニコフは力の選手でしたけど、この選手は完全なテクニックの選手。スタイルは右のボクサーですね。そして、体全体が柔らかく、フットワークがリングの上をアイススケートで滑っているかのような動きなんです。足を止めて打つのではないので、パンチは強いかというと、そこが20勝8KOの数字にあらわれています。


どの団体かはわかりませんが、キックの世界チャンピオンだったそうです。といって、キックから転向した選手独特のぎこちなさとかはない、言われなければ分からない。この脚の動き、パンチの当て方を見ても、それは一切ないですね。


この選手のいいところは、左のパンチがどこからでも出ることです。ジャブ、フック、アッパー、斜めから、どんな角度からでも出る。ボディーも、左はどんな角度からでも打つ。右は178cmの長身から打ち落とすように出す。


タイトル獲得戦、1ラウンドにプロボドニコフの左フックで吹っ飛ばされた。ちょうどパンチが右目にあたったんですね、それですぐ腫れた。見方によっては、腰を引いて戦っているという人もいるでしょうが、下がりながら、動きながらパンチを当てた。その後は自分のボクシングに徹したという点で、大したものだと思いました。一気に勝負に出るわけではないし、逃げるわけでもない。ま、逃げると見た人もいるかもしれませんが、この選手は動きながら常に当てるというやり方しますから、それをダウン後も常に徹底していた。


それで番狂わせになった。プロボドニコフにすると、やりにくい相手ではあるんですね。打っても、打っても手ごたえなく、動きが止まらないと。打ち合うスタイルではない。以前メキシコのメディナというチャンピオンがフェザー級にいましたね。あの選手なんかも、滑るようなフットワークでしたが、このアルジェリのほうがもっとしっかり自分のボクシングを持っていますね。


今後はどうかというと、11月にパッキアオと対戦しますが、誰でもこの選手をKOするのは難しいかもしれませんね。本人なりのこだわりがあるというか、予期せぬ状況になってあわてることはよくあるんですが、この選手の場合は予期せぬことがあろうがなかろうが、自分のボクシングに徹しようとします。パッキアオにしても倒すのは難しいかもしれません。ただ、こわさはないですけど。今までの、マルケスに負ける前までのパッキアオであれば、あの突進力、あの踏み込みがあれば、今度もアルジェリをつかまえるでしょうけど、先のリオス戦でも見られなかったですからね。


もしパッキアオがアルジェリに負けるとすれば、空回りした時ですが、その可能性は低い。賭け率もだいぶ差があるはずですからね。

この選手の武器と言えば、うまさのことですが、相手に与える威圧感はない。相手がやりにくいということはありますが、これを食ったら危ないとか、このパターンになったら・・・そういうことはないですからね。



ボクシング・ビート2014年11月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

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