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浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
VASYL LOMACHENKO
(WBO世界フェザー級王者)

「アマ最強」がプロ転向3戦目で
世界王座についた理由は?


2014年ボクシング・ビート
8月号掲載

「アマチュア最強」からプロ転向し、2戦目で世界獲得を狙ったが、オルランド・サリドに1-2判定負け。しかし去る6月にゲイリー・ラッセルを破り空位のWBO世界フェザー級王座獲得。3戦目で世界王座獲得は史上最短タイ記録。アマで2008年北京、12年ロンドンと五輪で2度金メダル獲得、世界選手権2度優勝等無敵の強さを発揮。396勝1敗の驚異的成績をおさめ13年10月プロ転向した。ウクライナ出身、26歳。身長168cm。



プロ2戦目で世界挑戦して、こんなバカな話があるかと思いましたけど、まさか3戦目で世界を獲るとは思いませんでした。獲った相手もこれまで24勝不敗のラッセルですから、評価されるところではありますね。


デビュー戦で世界ランカーのホセ・ラミレスにKO勝ちして評価されましたが、あれは1R目に1発のボディーブローでダウンしメキシコの選手がだらしなかったという印象が強かった。それで2戦目にサリドとやった時、今まで対戦したことのないスタイルで、うまく対応ができなかったところがありました。アマチュアの場合、もみ合うと1度ストップしてからやり直しますが、プロはそのまま続けますからね。判定は2-1でしたが、私の採点ではやはり負けです。


それでも、最終回にボディーを打って、サリドが効いてしまった場面がありました。この選手、まだスタミナがあるとは言えないにしても、最終回であれだけのボクシングができるというのは、今後いずれタイトルは獲れるであろうと予測しました。わざわざ2戦目の記録にこだわることはなかったのにと思いましたが、それで3戦目で目的達成ですからね。


アマチュア最強と言われましたが、なるほどという選手ではあります。サウスポーのボクサーファイター。そのよさは、まず脚の動きが滑らかなこと。まるでアイススケートでも滑っているように、前後左右、後ろ向きでも自由自在に動く。そしてその状況で必要な時に必要なパンチを必要なだけ打つと。決して一発パンチャーではないですが、必要な時に右も左も使えると。では得意なパンチは何かというと、このパンチが強烈だということではない。流れとタイミングが抜群ですね。


ラッセル戦は、サウスポー同士でしたが、ラッセルの速い右ジャブに対して、左の上からのクロスカウンターを狙うところなど、瞬時の判断のよさは天性のものがあります。1ラウンド1分半ぐらいですぐ相手のジャブのスピードを読んで、それに合わせて上から打つというやり方をしましたからね。


ラッセルも好選手ですが、動きの違いが出ました。この選手はパンチのスピードはありますが、体の動きのスピードではロマチェンコにかなわない。その点ロマチェンコは滑るようにスムーズに動く。


ディフェンスのうまさもあります。動きで全部外すんですね。相手が打ってきたと思ったら、サッと下る、相手が止まっていれば、ポンポンと当てて、また流れるように動くと。あの脚の動きからしてスタミナのロスもあまりないであろうと思いましたが、やはり後半はバテが出てきたと。だから、脚の動きが鈍ってきたのでディフェンス面の後半はブロックに変わってきたんですね。特に中盤までだと、負けにくいボクシングをします。つかまらないボクシング、昔だったらそれでも10対10になるわけですが、今はポイントになりますからね。


それで攻撃はどうかというと、行きすぎず、引きすぎずというやり方ですね。アマチュアからそんなにも変わっていないでしょうし、それだけで通用するというのは、ルールが変わって、昔ほどアマとプロの差がなくなってきたからだと思いますね。アマがプロのルールに近づき、プロが当てたパンチでもポイントになるようになりましたからね。世界的にアマからプロに入りやすくなってきたということはあるでしょう。


ある意味、今が完成形で、これから大きく変わることはないでしょうが、お客が何を望むか、見せ場を作るために、どう変えるかが今後の課題です。ロマチェンコがこの階級で最強かどうかはともかく、最もうまいということは言えるかもしれません。ドネアと対戦したら面白いと思いますね。



ボクシング・ビート2014年8月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

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