25th

WOWOW

PC版

ご加入はこちら

浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

※My番組登録はこちらから

ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

セルゲイ・コバレフ(ロシア)
SERGEY KOVALEV
(WBO世界L・ヘビー級王者)

右クロスカウンターを武器にする
うまさのKOパンチャー


2014年ボクシング・ビート
3月号掲載

昨年8月、英国で26戦全勝のネーサン・クレバリー(英)に4RTKO勝ちしWBO世界L・ヘビー級王座 獲得。ロシア・チェリアビンスク生まれ、30歳。アマで193勝22敗の後プロ転向し、これまで23勝21KO不敗1分(相手のケガで負傷ドロー)。11月カナダでイスマイル・シラク(ウクライナ)に2回KO勝ちし初防衛に成功した。


ホプキンス、シュメノフ、スティーブンソン、そしてコバレフ
現在L・ヘビー級の4人のチャンピオンは全員スタイルが違うので、久々にこの階級が注目されるのではないですか。その中でもこの選手は台風の目になりそうな気がします。


タイプは右のボクサー・ファイター。23勝21KOの数字通りのKOパンチャーですが、決して力ずくではない。以前カルザゲを評して連打のKOパンチャーといいましたが、コバレフを一言で表現すれば「うまいKOパンチャー」といえますね。


昔ウィルフレド・ゴメスがいましたが、あの選手は打ち込んで倒す場合と、タイミングで倒す場合とがありましたけど、コバレフもああいう柔らかいKOパンチャーですね。例えばハーンズのように、かすれば倒れるというのとはちょっと違う。ま、どちらかといえば、ハグラー・タイプかもしれません。


この選手、打ち込んで倒すこともありますが、右のカウンターが一番得意とするところです。背は183cmとL・ヘビー級ではそれほど高くはありませんが、大きな選手との試合でも、相手がジャブ出してくれば、その上から右カウンターを打つ。しっかり狙って、相手の力をうまく利用した戦い方をします。もちろんパンチ力は右も左もありますが、一番の武器といえばやはり右パンチです。
体が柔軟なので、無理をしないボクシングではある。ガチッと構えて力で押し切るのではなくて、流れながらのボクシングをします。


ゴロフキンが今注目されていますが、この選手もスタイル的には似たところがあります。ただゴロフキンはファイタースタイルの連打型のKOパンチャーですが、この選手はボクサー・ファイターですね。ゴロフキンは振りは大きいものの力みがないのでスムーズにパンチが返せる。そういう柔らかさは似ているところがあります。若干違うのは、ゴロフキンが前傾姿勢を保ちながら常に攻めかかる状態を作っているのに対し、この選手はバックステップも入れれば、打ち込むこともするし、カウンターも打つしと、多彩です。ゴロフキンほどインファイトはしない。


この選手はすべてにわたって安定しているところがあるんです。その分、スキの少ない選手です。体が柔らかく、瞬間的に相手より早く打つ能力があるわけですけど、モーションがないので、危ないというカウンターは打たない。万一遅れてしまったら自分のほうが打たれてしまうという危険性はないんですね。


相手が力んで打つ瞬間にそれを外しながら打つやり方をします。外した後に打つというのではなくて、同時に打っているけれど、自分は外していると。負けてしまいましたが、チャド・ドウソンなんかと対戦すると、テクニック合戦になって面白かったでしょうね。


アマチュアくささはあまり感じられない。ゴロフキンがプロ転向に際して、プロ型の攻撃型に変えて行ったと。この選手のアマチュア時代は見ていないですけど、うまいことはうまかったと思います。それでカウンターの切れ味などは最高に身につけてきているんじゃないかと。流れの中で、自然なかたちで出るカウンターなんで、一番いいやり方ですね。再三狙うんですよ、左を出しておいて、相手がその左に根負けして打ちにきたときに、サッと右を出す。当たらない場合もありますが、何度かやっているうちにタイミングが合いだす。体力でガンガン弾き飛ばすという選手ではない、あくまでボクシングが流れています。


この選手はうまさも持っているし、柔軟性もある。タイミングのよさ、パンチもあるので、早いラウンド、そして長いラウンドでも対応できるでしょう。ちょうど今花が咲いた時期で、L・ヘビー級の統一戦なんかすると、この選手が勝ち残る可能性もあります。



ボクシング・ビート2014年3月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
新着記事

バックナンバー
2017を開く▼

バックナンバー
2016を開く▼

バックナンバー
2015を開く▼

バックナンバー
2014を開く▼

バックナンバー
2013を開く▼

バックナンバー
2012を開く▼

バックナンバー
2011を開く▼

バックナンバー
2010を開く▼

バックナンバー
2009を開く▼

RING JAPAN
日本ボクシングコミッション
TEIKEN.com
NAOPIX Fight Gallery by Naoki Fukuda
マイ番組登録をしよう!
ご加入はこちら
マイ番組登録をしよう!