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浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ゲナディ・ゴロフキン
GENNADY GOLOVKIN
(WBA世界ミドル級王者)

「大振り」でも欠点にはならず
旧ソ連らしい柔軟な攻撃型


2012年ボクシング・ビート
8月号掲載

5月には淵山誠の挑戦を3回TKOで撃退したばかり。アマチュアで世界ジュニア優勝、世界選手権優勝、アテネ五輪銀メダル獲得等の活躍をした後2006年プロ転向。以来、23戦全勝20KO。10年にミルトン・ヌネスを初回で倒しWBA世界ミドル級暫定王者となり、すぐシュトゥルムのスーパー王者昇格により正規王者に。カザフスタン出身、30歳。ドイツを拠点に戦っている。


敵地挑戦の淵上は、完全にまれてしまって力を発揮できずに倒されました。ゴロフキンは淵上のサウスポースタイルを苦にしていない、むしろ左を得意とするところがありましたね。というのも、例えば、サウスポーと対戦すると、左が使いにくいということもよくあるんですが、この選手はそういうことをお構いなしに手を出していた。右と対戦した場合と左とやった場合で違和感を感じさせず戦っていましたから。ゴロフキンは連打を得意とする右のボクサーファイター攻撃型なのでファイターボクサーですね。柔軟な体をウィービングさせ、相手のパンチを外しながら中に入っていく。


一番の特徴は右でも左でも振りが大きいこと。普通は大振りという欠点ととられがちですが、この選手の場合はそうではない。リキみなく振るので、それが普通になっているんですね。大振りすると、力を入れた分バランスを崩してそこを狙われるということがよくあるんですが、この選手は振りが大きくてもまた次のパンチが返る。右の返し、左の返しと、これがスムーズにいっているところがありますね。


そして、体全体が柔らかいですね。まぁ、柔らかいから、振りが大きくても戻りがいい、返してもいいというところがありますね。振りが大きくても、きれいなボクシング、スマートなボクシングに近い。ただこれは基本に忠実ということはない。実戦的にいいフォームに戻るというやり方をする。


体型的にも、178cmはミドル級ではあまり大きいわけではないけれど、小さいともいえない。大きい相手に対しても、どんどんウィービングでパンチをかわしながら入っていき、振りを大きくしてパンチを当てる。


アマチュア時代のゴロフキンの映像も見ましたが、スタイルはやはり攻撃的でした。それとも相手の正面からの攻撃だったのが、若干ウィービングで外しながら攻めるようになっているところはありましたね。


このゴロフキンもそうですが、旧ソ連の選手はどちらかというと体が柔らかく、ボクシングにも柔軟性があってうまい選手が多いですね。同じアマチュアの強国でも、むしろキューバの方が若干カタいかもしれません。共通するものは、うまさはあるけれど、プロ型のパワーのあるボクシングをすること。ナザロフやユーリもそうでした。


23勝20KOですからパンチはあるのですが、決して一発で倒すタイプではない。「これを食ってしまったらどうにもならない」というようなパンチではない。相手が手も足も出ないような強さではない。苦手とするのは、体力があって前に出てくる選手。下がるボクシングは得意ではない。対オウマ戦がそうでした。


次はドミトリー・ピログ(IBF同級王者)と対戦すると聞きましたが、これがゴロフキンの今後を左右する試合になるでしょう。2人は若干似たようなスタイルですが、違うのはピログがアップスタイルで戦うのに対し、ゴロフキンはウィービングで入っていく点。ゴロフキンは相手の力を利用するという選手でもないので、体力のある相手に前に出てこられると、下がるのは得意としない。ピログはうまくて体力があるので、この選手からポイントを奪うのは難しい。ゴロフキンはピログ相手に前に出るのは厳しいかもしれない。予想を聞かれればピログの判定勝ちとします。


ゴロフキンがピログに勝つためには、やはり回転力がカギでしょう。当てるのがうまいピログに対して、この選手は当たっても当たらなくても次のパンチを返し続ける。ピログが防衛に回り、打とう打とうと思っている間に、ゴロフキンの手が止まっていないというのが一番いいパターンです。昔ドン・カリーがロイド・ハニガンにタイトルを獲られた試合のようなパターンですね。



ボクシング・ビート2012年8月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
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