25th

WOWOW

PC版

ご加入はこちら

浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

※My番組登録はこちらから

ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

オルランド・サリド
ORLANDO SALIDO
(WBC世界フェザー級王者)

武器は手数としぶとさ―
フアンマを攻略した叩き上げのファイター


2012年ボクシング・ビート
6月号掲載

昨年4月に人気王者フアン・マヌエル・ロペスを8回TKOしWBO世界フェザー級王者獲得。今年3月の再戦でも10回TKOで撃退した。初防衛戦では山口賢一に10回TKO勝ち。フアン・マヌエル・マルケス、ユリオルキス・ガンボアに挑んで判定負け。メキシコ・ソノラ州シウダド・オブレゴン出身、31歳。1996年以来のプロ・キャリアで38勝26KO11敗(5KO)2分。


叩き上げの選手です。これまで11敗もしていますが、負けを肥やしに強くなった。しぶとくて根性派の選手です。努力で掴んだタイトルといっていいですね。


右のファイタースタイル、ないしはファイターボクサー。低く構えて攻めていく。一発の威力はなく、手数で勝とうとする選手です。真面目な選手という印象ですね。相手をなめることなく、常に一生懸命戦っている。相手が強いからといって逃げることはせず、黙々と手を出し続ける。これからすると、やはりハートは強いでしょう。


身長168cm、リーチ170cmの体つきも日本人みたいです。リーチが長くもなく、パワーもこれといってあるほうでもないので、相手に打ち返されることもある。打ち勝とうとするものの完全に打ち勝っているわけではない。それでも、苦戦しても当たり前と思っているかのようで、苦戦馴れしているところがある。


ロペスに勝った2試合とも、危ない場面もありました。予想はロペス有利でしたが、ロペスはパワーがあるので大体は内に行くと相手は守りに回るのですが、サリドは逆に打ち合いに行った。ロペスもガードは高いのですが、打つ時にガードが下がりますから、そこでパンチを受ける。両者ふらつき、ロペスのほうがダメージが抜けないので、最後はサリドの手が上がったという展開でしたが、あれでロペスにもう少し余力があったら、別な結果になっていたかもしれない。打たれ方の違い、ロペスは相手のパンチの十の衝撃を十以上で受けるところがある。サリドのほうは打たれ慣れしているところがあり、ピンチに陥っても、打ち返して乗り切っていく。


この選手、ロペスには相性がいい。2度対戦して五分の状態で打ち合って勝っていますからね。やはりロペスはサリドを得意としないところがありますね。


サリドはロペスに限らず、どの選手にも圧勝ではなく、打ちつ打たれつの展開になる。日本人選手と対戦すると噛み合うタイプです。メキシカン特有の角度を決めてボディーブローを打つことはしない。手数と根性とスタミナで押しきる。スタミナが特にあるというわけではないですが、バテながらでも手が出る。打たれて強いかというと、決してそうではなく、我慢の選手です。ただし打たれていることは確かなので、これからもっと打たれ強くなることはない、むしろこのボクシングだったら体力が相当削られてくるところがありますね。


しぶとさと手数が武器。パンチの種類は、一発があるわけではないので、打ち続けなければならないという苦しさはある。この戦法は本人にもきついことはきついんです。


ボクシングどうこうより、この選手は常に目いっぱいで戦っているので、今後も一戦一戦が最後になる可能性もある。ジョニー・ゴンサレス(WBC王者)と統一戦の話があるようですが、実際に対戦すれば、ゴンサレスの強打をどこまで我慢できるかが勝負のカギでしょう。


メキシカン・ファイターというと、フリオ・セサール・チャベス(父親)が思い出されますが、サリドとは違う。チャベスの場合は、連打は連打でも力がありましたし、体が頑丈で突進力もあった。そして打ち合いに強かったと。一方サリドは打ち合いに行くけれど、苦しい打ち合いなんですね、打っても効かないのと、打ったら効くのとでは大違いですね。


ただ言えることは、この選手にスタートから最後まで打たれて負けた選手は自信をなくすでしょうね、むしろ、1、2回でやられたほうが救いがある。フアンマ・ロペスが心配ですね。



ボクシング・ビート2012年6月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
新着記事

バックナンバー
2017を閉じる▲

バックナンバー
2016を開く▼

バックナンバー
2015を開く▼

バックナンバー
2014を開く▼

バックナンバー
2013を開く▼

バックナンバー
2012を開く▼

バックナンバー
2011を開く▼

バックナンバー
2010を開く▼

バックナンバー
2009を開く▼

RING JAPAN
日本ボクシングコミッション
TEIKEN.com
NAOPIX Fight Gallery by Naoki Fukuda
マイ番組登録をしよう!
ご加入はこちら
マイ番組登録をしよう!