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浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

ラーモンド・ピーターソン
LAMONT PETERSON
(WBA(スーパー)&IBF世界S・ライト級王者)

うまい選手だが決め手はなし
「カーンを食った男」の実力と限界


2012年ボクシング・ビート
4月号掲載

昨年12月、アミール・カーン(英国)に僅差判定勝ちの殊勲を挙げ、WBAとIBFの世界J・ウェルター(S・ライト)級王座を同時獲得。アマチュアのトップ選手から2004年にプロ転向。09年ブラッドリーのWBO世界J・ウェルター級王座に挑んで判定負け。11年12月挑戦者決定戦でビクトル・カボーに12回KO勝ち。ワシントンDC出身、28歳。身長175cm。30勝15KO1敗1分。


注目され、伸びているアミール・カーンに対し、それまでのギリギリのところで世界のトップに勝てなかったピーターソン。KO負けの可能性も高かったのですから、カーンに勝ったのは、大変な番狂わせでした。この選手の試合スタイルというのは右のボクサーないしボクサーファイター。待ちのボクシングで、結構合わせる選手なんです。相手の打ち終わりを狙ったりもする。一方のカーンは最近攻撃型になっていて、この試合も前半から出た。ピーターソンはカーンのスピードについていけず、初回にはダウンもとられました。早い回のKOもあるかと思いましたけどね。


ただ、その後ピーターソンが戦法を変えた。どう変えたかというと、ブロックして距離を詰めるやり方をした。ブロックの上を打たせながら、距離を詰めていく。簡単に言えば、ファイタースタイルになったんです。すると今度はカーンの方がスタイルを変えた。プレッシャーを感じたのか、攻めのスタイルから完全なアウトボクシングに変えたんですが、このアウトボクシングもちょっと中途半端。入られているから、アウトボクシングしたというやり方で、ここがポイントとしてピーターソンに流れたのであろうと思います。


このピーターソン、相手のスタイルに合わせることができるのは元々うまい選手ではあるんですね。ただ自分が相手を崩していくということではない。強打者ではないものの、相手の力を利用するところがある。黒人特有のボクシングをします。バネがあって、パンチが伸びる。ハーンズというと、パンチ力がありましたから、ちょっと違いますが、レナードとは段違いだと。このように、力にしても技にしても、ちょっとトップの下ぐらいのところなんですね。


こういう選手ですから、世界チャンピオンに勝つには、あと一歩のところで決め手がない。ブラッドリー戦でもチャンピオンになれなかったわけですけど、カーン戦はそれだけの番狂わせとなったと。判定は2-1でピーターソンでしたが、カーンとしては、アウトボクシングに徹したので勝ったと思ったでしょう。ジャッジが別だったら勝っていたかもしれない。ただ、カーンも下がりながらなので、いいパンチはあまり打っていなかった。ピーターソンがグイグイ前に行っているから、それが攻勢ポイントに取られた感じはします。カーンは足を使ってアウトボクシングをしたので、勝ったと計算したでしょうが、最近の迫力あるカーンのパンチではなかった。それともうひとつはカーンに対する2度の減点がありましたからね。ピーターソンがくるので、カーンは押してから打つというやり方をした。これをプッシングととったのはずいぶん厳しい減点でした。初回にダウンとったときがスリップ気味だったので、それを相殺しようとして減点したのかなと思ったほどです。この減点がなければカーンの勝ちだったのですから、大きかった。


議論を呼ぶ判定だったので、直接の再戦になったわけですが、ではその再戦はどうなるか。ピーターソンは、前回のやり方で成功しているわけですから、今度も同じように行く予想はできる。というのも、一緒になってボクシングすれば、カーンのボクシングが生きてしまう、スピードがありますから。


だから、次の試合が前と変わるとすれば、カーンがどういう戦方をとるかでしょうね。カーンは引き出しが多いというか、いくつかのやり方が出来るわけですよ。そう考えると、再戦はやはりカーンに分があるかと思いますね。



ボクシング・ビート2012年4月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

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