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浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ

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ボクシング専門誌「ボクシング・ビート」(毎月15日発売)で連載中の「浜田剛史の世界トップ選手ウォッチ」を掲載!
浜田さんの選手分析を読んでから実際の試合をチェックすると、ボクシングの楽しみ方がますます広がります!

エイドリアン・ブロナー
ADRIEN BRONER
(WBO世界J・ライト級王者)

内山、粟生の対立王者は
メイウェザーのそっくりさん


2012年ボクシング・ビート
3月号掲載

昨年11月、リッキー・バーンズの転級で空位になったWBO世界J・ライト(S・フェザー級)王座をマーチン・ロドリゲス(亜)と争い、3回KO勝ちで新チャンピオンとなった。米オハイオ州出身の22歳。アマチュアで300戦を超す経験を積み、08年にプロ転向後は負けなしの22連勝18KO。


以前から何試合か映像を見て、これは世界タイトルを取るだろうと予想した選手でした。スピードもあればバネもある、顔を見なければフロイド・メイウェザーかと間違えそうなほどボクシングはそっくりです。確かに、メイウェザーを尊敬しているのでしょう、尊敬する選手に似ようとするのはよくあることで、そういう練習をしていると思います。


タイプは右のボクサー、ないしはボクサーファイターですね。それも攻撃的な選手です。速さに自信があるのでしょう。試合が始まるとすぐ打ちに行くんですね。だから早いラウンドでのKOが多い(18KOのうち初回は10度)。王座獲得戦は3回でしたが、ロドリゲス(亜)に対し右アッパーでグラつかせた直後に攻め。最後は左フックのカウンターで倒した。切れのあるパンチで一発効かせておいて、連打で倒すのがこの選手のパターンですね。


得意なパンチは、右ストレート、そして左のロングもいいですね。メイウェザーもそうですが、左ジャブと同じ距離から左フックが飛んでくる。普通は一歩踏み込んで打つのですが、同じ長い距離からまっすぐではなくフックを当てる。


ディフェンスもメイウェザーのような外し方で、目でよける、スウェイバックでよけようとする。アンドレ・ベルトもメイウェザーを攻撃型にしたようなところがありますが、攻撃に傾く分どうしてもからだに力をいれるので、相手のパンチを受けた時の衝撃も大きい。その点ブロナーは、前に前に行きながらでも、体重はむしろ中心なしいつでもスウェーバックできる状態にある。メイウェザーと似たところはそこなんですね。


空振りもしますが、一発一発の切れには抜群のものがある。力のボクシングではなく、切れのボクシングですね。相手を吹っ飛ばすような強打ではなく、当たった瞬間に相手がパタッと倒れる。そんな効き方をするパンチです。


相手が一発打つ間に2発3発打つことができるほど速いのですが、これが行き過ぎると、空回りするところがある。どういうことかというと、この選手はまだ若い。連打で攻めた場合、メイウェザーはそういうところはないんですが、この選手はスピードを重視しているからか、スピードを意識しすぎるのか、手と足がバラバラの打ち方になるところが時たまある。手を速く出そうと意識して、空回りになる――足の蹴りと手とが合わないままパンチを出しているんですね。“あわて打ち”することが時たまあるんですね。


この若さで、からだも強くなっていくでしょうから、まだまだ強くなる余地はある。これからいろいろなことを学べると思いますね。今のところは目でよける、スピードとパンチの切れで勝負していますが、今後は今のスタイルを完成に持っていくのか、あるいはプラスアルファでやっていくのか、いろいろ追加でできる要素はある。あくまでも、このスピードを活かしながらですが、とてつもなく伸びる可能性もある選手ですね。


今のところはまだメイウェザーの物まねの色が強いのですが、これが自分のものになった時がこの選手の一番強い時でしょうね。物まねはあくまで物まねであって、自分のものになった時が強い。我々の現役時代はよく、「いい選手の技術を盗め」と言われました。盗んで自分のものになるかどうか。あのシュガー・レイ・レナードも最初はモハメド・アリの物まねしていたけれど、本物になりましたからね。


ま、S・フェザーというと粟生、内山が対立チャンピオンで日本になじみのある階級ですが、この選手は一番の警戒を要する選手になるでしょう。まだまだ強くなる幅をもっていますからね。


ボクシング・ビート2012年3月号より

※番組の選手表記と一部異なる場合がありますが「ボクシング・ビート」誌の掲載内容をそのまま掲載しておりますので、ご了承ください。

「ボクシング・ビート」連載中 世界トップ選手ウォッチ
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